●●●　2004年 2月の三大ニュース　●●●

6日：小泉首相、「先生は政治運動より教育を」発言
24日：小泉・アナン会談、自衛隊派兵の「正当」化に国連を利用
27日：英ブレア政権「国連事務総長をスパイ」

2004年 2月 28日（土）

• 靖国参拝地裁判決「私的参拝」とは認められず（毎日新聞・朝刊）
  小泉純一郎首相の靖国神社参拝をめぐる27日の大阪地裁判決は国側が勝訴したが、「首相の参拝は私的参拝」という政府の主張は退けられ、政教分離問題が改めてクローズアップされそうだ。…（小泉純一郎首相のコメント）「もともと、なんで私が訴えられるのか分からない。私が靖国神社に参拝して、どうして被害を与えたのか」… 靖国参拝が公的か私的かについては「いつも同じ質問ばかりされるが、それには答えないようにしている」と言及を避け、来年以降も参拝することを改めて明言した。
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  なぜ訴えられるのか本当に理解できていないのなら、政教分離問題を理解していないということですから、日本国憲法第99条違反で、すぐにでも辞職して頂きたいですね。
  それにしても「公的か私的か」の質問に「答えないようにしている」とは、全く誠意が無いですね。これが総理大臣の言葉ですから驚きです。やましいところがなければ、はっきり答えればいいのに、何を逃げているんだか（すでに、その時点で小泉の負け、と思うが…）。そもそも、我々の税金から小泉の給料や公的な活動のための費用を払っているわけですから、少なくとも「公的か私的か」の質問には答えた上で、「公的だが問題ない」または「私的だが問題ない」と主張してもらいたいですね。
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• 豪の元国連職員　私も盗聴された「米英仏露が関与と確信」（毎日新聞・夕刊）
  90年代にイラクの査察を実施した国連大量破壊兵器廃棄特別委員会の元委員長で、現在オーストラリアのタスマニア州総督を務めるリチャード・バトラー氏は27日、豪公共放送ＡＢＣに対し「ニューヨークの国連事務所にいた時、私も盗聴されていた。素性のわからない人物から接触され、他人の盗聴テープを見せられた」と、暗に情報提供を求められたと証言した。総督によると、接触を受けたのはニューヨークのセントラルパークなど。「彼らは私に近づき、私のものではないテープを見せ、『イラク非武装化のために尽力しているあなたを助けたい』と持ちかけてきた。私自身の盗聴テープは示さなかったが、彼らが諜報活動をしていたのは間違いないだろう」と話した。
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  「など」 ということは、バトラー氏ひとりに対しても「複数回あった」ということですね。
  この問題、根が深そうです。

2004年 2月 27日（金）

• 英ブレア政権「国連事務総長をスパイ」イラク戦争前（毎日新聞・朝刊）
  英国のクレア・ショート元国際開発相は26日、BBCとの会見で、英情報機関がイラク戦争前、アナン国連事務総長に盗聴などのスパイ行為を行っていたと述べた。
• 国連、強い不快感　英のスパイ疑惑「国際条約違反」（毎日新聞・夕刊）
  国連のエカード事務総長報道官は26日、「事実なら失望する。中止してほしい」との声明を出した。国連を舞台にした外交官を装ったスパイ横行のうわさは以前からあったが、英国の閣僚経験者の暴露だけに衝撃は大きく、同報道官はスパイ行為を禁じた国際条約を挙げ、「盗聴は違法となる」と異例とも言える強い不快感をあらわにした。
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  アナンさん、また今日も（24日に続き）悪いニュースです。それにしても「中止してほしい」という表現にはドキリとしました。「今も、やっている（かも）」という意味ですからね。
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• 『週刊金曜日（04/2/20）』より。
  • 殺せば殺人罪　傷つければ傷害罪（P8、前田哲男「テロと北朝鮮を追い風に一気に普通の「軍隊」目指す」）
    自衛隊には「軍刑法」はありませんし、軍事裁判所も憲法７６条で禁止されていますから、もし隊員がこの「行動基準」（「交戦」に関する規定）で人を殺傷した場合は、通常の殺人罪・傷害罪で裁かれます。犯罪者を生み出すというリスクを冒してまで、武器使用を実践しようとしているわけです。そこに「普通の国の普通の軍隊」になろうとする自衛隊の高ぶりを感じます。
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    自衛隊員がイラクで人を殺した場合の扱いについて、小泉純一郎首相は公式に説明する義務がありますね。武器を持っていく以上は。
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  • 「イラク人は殺していい」（P12、成澤宗男「派兵テコに復権はかる　最近の自衛隊事情」）
    「平和と生活をむすぶ会」の小栗英俊さんは、自衛隊のイラク派兵の可能性が議論されだした昨年の９月から、各省庁にイラク派兵中止の要請を行ってきた。だが、防衛庁にだけは断られ続けた苦い経験がある。１月になってやっと同庁内局への要請が実現したが、なぜ他の官庁はすぐ応じたのにここだけ拒否してきたのか。小栗さんは言う「思い当たるのは、昨年初めて防衛庁に要請した際、『なぜ人道支援なのに武器を携帯するのか』と質問したことがありました。すると対応した４人が、『正当防衛は権利だ。そのためなら（イラク人を）殺していい。これは常識だ』などと笑いながら言うんですよ。『人道』を掲げながら、平気で『殺していい』などと言ってのける体質に驚きました」
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    やはり、同じような人間集団の中にいると、感覚がおかしくなってしまう様ですね。上記にある防衛庁だけではなく、 ブッシュ大統領とネオコン一味や、小泉純一郎と自民党＆公明党も、本日付けで教祖に対する死刑判決が出たオウム真理教も、他人に対する感覚（想像力）が麻痺しているとしか思えません。

2004年 2月 24日（火）

• 小泉・アナン会談　自衛隊「お墨付き」に腐心（毎日新聞・朝刊）
  「自衛隊は武力行使しない。人道復興支援をする」。会談で首相は、当初の予定を上回る時間をかけて自衛隊派遣を説明。このため、北朝鮮情勢や国連改革など当初予定していたテーマは夕食会に後回しになった。首相は今回、自らもアナン氏（国連事務総長）招請を積極的に働きかけた。自衛隊派遣を巡る「大義」の問題が依然、野党などから批判を浴びる中、アナン氏の「評価」が、ノドから手が出るほどほしかったためだ。
  … 日本政府が今後、派遣問題をめぐる国内批判をかわすため、「国連のお墨付き」を前面に出そうとすれば、逆に国連での信用を落としかねないという構図にある。
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  毎日新聞にも「国連「政治利用」に冷淡」 と書かれていますが、やはり実態は、小泉自民党＆公明党による国連の政治利用でしたね。日本はイラク復興で５０億ドルの支援を約束したとのことですから、アナン氏も下手なことは言えませんよ、そりゃ。
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• 視力よければ開戦せず？米をちゃかす仏の眼鏡ＣＭが人気。（asahi.com）
  　イラクの大量破壊兵器は、よく見たら単なる穀物サイロ。わが社の眼鏡をかけていたら間違わなかったのに――こんな風に米ブッシュ政権をちゃかしたテレビＣＭを仏眼鏡店「ビジュアル」が作製した。米英が指摘した疑惑の根拠が最近怪しくなっているだけに、これを見た仏市民は大笑いしている。
  　ホワイトハウス報道官を思わせる眼鏡の男性が記者会見で、穀物サイロの写真を手に釈明する。「核ミサイルに見えたのですが……実はサイロでした。ごめんなさい」。どよめきが走る会場を背景に字幕が出る。「あなたも視力を向上させたいですか」
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  面白いですね。見事な構成です。 日本でも、こういうＣＭ観てみたいですね。

2004年 2月 18日（水）

• 『週刊金曜日（04/2/13）』より。
  • 派兵反対の市民集会で軍需産業労働者が「告発」（P4、金曜アンテナ）
    二部では会場内から某大手軍需産業の労働者から現状報告があった。自衛隊が派兵されている現地へ、発電機やエンジン等の修理に派遣されているという。このことは社内でも極秘扱いで、誰がどのような経路でどこへ行ったかも秘密扱い。これは当然１社だけの話ではない。
    しかも問題なのは、自衛隊員の死亡した際の保障が１億円に引き上げられたが、これら軍需産業の民間技術者は戦地に行かされても、危険保険にも戦争保険にも入っておらず、身の安全や保障も考えられていないという。
    彼らが防衛庁に戦地派遣社員の身の安全を申し入れたところ、民間会社に「修理を依頼しただけで、その現場がたまたま海外というだけ」で、その責任は自衛隊ではなく受注した雇用主の企業にあると答弁したという。発言者は「私は腹をくくっているから発言できるが」、社内などで多くの人は思っていても口に出せない状況にある、と訴えた。
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    これは、すごい話ですね。 今現在も某大手軍需産業の技術者たちが戦地イラクに居る、ということですよ！
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  • 小泉君、自衛隊法を勉強しなさい（P15、箕輪登「派兵反対メッセージ・１」）
    ピストル以上の火力を使えるのは、防衛出動命令が出た場合だけ。７６条に書いてありますが、わが国が武力攻撃を受けた場合、国会の承認を得て総理大臣が防衛出動命令を出す。戦争をしちゃダメだ、自衛権は持っているけど、国会が承認しなければ（防衛のためであれ）武器を使用できない、そう書いてるんです。今回イラクに持っていった無反動砲、もしこれなんか使ったら「武器使用」じゃない、「武力行使」ですよ。
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    元郵政相、自衛隊イラク派遣差し止め訴訟原告である 箕輪登氏へのインタビュー記事。箕輪氏は、「外から武力攻撃を受けた場合の防衛権と自衛隊の設置は認める」という立場ですが、「憲法９条には感謝すべきです。自衛隊設立から５０年、一度も（戦争のために）出兵しなかったことは大変評価できる」とも述べています。また「戦争とは血を流す政治。外交とは血を流さない政治。外交によって戦争は防げるんです」とは名言ですね（左翼の諸君が喜びそう）。
    箕輪氏は現役時代、タカ派と呼ばれていたようですが、小泉純一郎首相はその何百倍もタカ派ですね。しかも「小泉君」は箕輪氏にまともに反論できないでしょう。論理の破綻した人間をトップに据えているのですよ、我が国は！
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  • 国の最高責任者が国の最高法規を守らない（P63、鎌田悦弘氏の投書「もっと問われるべきイラク派兵の憲法違反」）
    現憲法をちゃんと守ろうとしない首相をはじめ、この国の政治家たちやそれにほとんど何も文句を言わないマスコミ人を含む国民が、いくら新憲法を作っても、やはりそれを正しく守らないのは火を見るよりも明らかではないだろうか。
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    たしかに、首相も政治家たちも憲法・法律を守っていないのは事実ですが、仮に自分たち（政治家たち）に都合の良い新憲法を作った場合には、市民に対し、新憲法に従うように強力に圧力を掛けてくる様になると思いますね。その時になって「旧憲法下で小泉たちは憲法を守らなかったじゃないか！」と言っても、「だから、これからは厳格に守ることにした。新憲法に書いてある通り、全ての国民は愛国心を持って、徴兵・徴用に積極的に応じなければならない。さもないと国家に対する反逆罪で厳罰に処す。何と言っても、憲法は最高法規なのだから、全ての国民は従わなければならないのだ」と「正論」で攻撃してくるのは火を見るよりも明らかではないだろうか。

2004年 2月 14日（土）

• 世界反戦デー　３・２０　日比谷公園へ（とめよう戦争への道！　百万人署名運動）
  2004年3月20日、米英のイラク侵攻から一周年のこの日、全世界の人民が「占領をやめろ、軍隊を引き上げろ」という要求で一斉に行動に立ち上がろうとしている。アメリカでは、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、その他の都市で大規模なデモが計画されている。私たちは、3月20日、イラク人民の無条件の自決権を支持してデモを行う。
  開戦以来数万人のイラク人民が殺された。数千人のアメリカとイギリスの兵士が死傷した。イラク人民は反占領の抵抗闘争を闘っている。イラク人民は、彼らの国を占領している外国軍隊がただちに撤退することを望んでいる。軍をただちに帰還させろと要求するアメリカ兵士とその家族は増えている。兵士たちは、ブッシュ政権がウソとペテンで始めた戦争のためにイラクに送られ、そして殺し殺されているのだ。唯一の解決の道はただちに軍事占領をやめることである。
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  ３月２０日に、世界規模の反戦行動が予定されています。
  東京・日比谷公園の野外音楽堂で正午スタート！（党派を超えた大集会となるようです）

2004年 2月 13日（金）

• 『週刊金曜日（04/2/6）』より。
  • いま、米軍がイラクの人々にやっていること（P8-、成澤宗男「無数の戦争犯罪と人権侵害が証明する「解放」の実態」）
    バグダッドに住む６０歳の主婦・シュクリアさんは昨年１１月初旬の夜、寝入った直後に不審な物音に気付き目が覚めた。一瞬泥棒かと思ったが、直後に通訳らしいイラク人のどなり声が耳に飛び込んできた。
    「連合軍だ。ドアを開けろ。開けないと蹴破るぞ！」
    シュクリアさんと夫（７５歳）、そして３人の息子の家族全員が驚いてベッドから飛び起きたが、家に侵入してきた米兵は即座に次の命令を下した。「家から出ろ。それともここで皆殺しにしてやろうか！」
    寒い戸外に出ると、サーチライトが家を照らし出し、８０人あまりの米兵が周辺を取り囲んでいる。彼らはその場から喘息に苦しむ夫と息子たちを連行した。
    「こんな不当なことがあるの！」と叫んだシュクリアさんの抗議に対して、米兵は「おまえらはテロリストに金を出しただろう」とまったく身に覚えのない言葉を浴びせ、立ち去った。家に戻るとドアや窓はおろか、冷蔵庫まで破壊され、メチャクチャ。しかも、現金を入れていた金庫がなくなっていた。現在も、連行された家族は家に戻っていない。
    シュクリアさんにとって悪夢のようなこの出来事は、イラクで昨年の占領開始から現在まで無数に発生している米軍の恐るべき人権侵害と犯罪行為の、ごく一例にすぎない。
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    この他にも、 米軍によるイラク市民への拷問（米軍基地で、爪をはがされて電気ショックを加えられたほか、両手を縛られたまま殴られるといった拷問を受けた 等々…）が報告されています。米軍は、単に軍隊を派遣・駐留しているだけではなく、イラク市民に対する犯罪行為を現在進行形で続けているのです。こんな滅茶苦茶なことをやっていたら、イラク市民による（テロではなく）レジスタンスは増え続けるでしょうね、間違いなく。もしかしてワザとやってますか？＞米軍＆ブッシュ大統領。
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  • 衆院での自衛隊のイラク派兵承認と外国為替法改正案の可決（P18、中村敦夫「開幕早々、２つの大きな外交的失敗をやらかした国会」）
    彼ら（外務省と防衛庁の幹部たち）は、日米安保条約見直しのころから主権を放棄し、防衛問題の進路を米国政府に丸投げしてしまっている。そうすることによって、米国政府に自分たちの仕事を作ってもらっているのだ。この２つの省庁は、今や米国政府の日本出張所となっている。
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    これは明快な解説ですね（非常に分かりやすい）。 日本の「右翼」の諸君は、なぜ外務省と防衛庁に怒りを向けないのでしょうか？　不思議ですね…。

2004年 2月 6日（金）

• 「先生は政治運動より教育を」首相イラク答弁で不満（毎日新聞・朝刊）
  小泉純一郎首相は５日の参院イラク復興特別委員会で、「（学校の）先生方が『自衛隊派遣を武力行使に行くとか憲法違反だ』と生徒に言うのなら問題だ」と述べ、学校教育の現場への不満を示した。… 首相は２日にも、宮崎県の高校３年生が武力に依存しないイラク復興支援を求める５３５８人の署名を提出したことについて「先生は国際政治の複雑さをもっと教えるべきだ」と語ったばかり。首相はさらに斎藤氏（民主党の斎藤勁氏）に「日教組には『イラク派遣は憲法違反だ』とデモしている人もいる。先生は政治運動に精を出すよりも生徒の教育に精を出すべきだ」と述べた。首相は５日夜、記者団に対し、「私は（教育現場に）政府の考え方を押しつける意図は全くない」と述べた上で、「生徒が先生を交えて議論すればいい」と語った。
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  自分が滅茶苦茶な説得力のない政治をしておいて、学校の先生にその尻拭いをさせようという小泉純一郎は、ここまで落ちたか、という感じですね。それにしても、学校の先生には『イラク派遣は憲法違反だ』とデモする自由はないのでしょうか？　学校の先生のプライベートの時間の行動まで政府が管理しようという小泉の思想は非常に危険です。さすがに、まずい発言をしたことに気付いたのか（周囲から気付かされたのか）「政府の考え方を押しつける意図は全くない」なんて後になって言っていますが、本音は（上記太字部の）国会の答弁の中に現れているようですね。

2004年 2月 5日（木）

• イラク大量破壊兵器「存在場所、知っている」発言　米国防長官、誇張認める（毎日新聞・夕刊）
  ラムズフェルド米国防長官は４日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、イラク戦争開戦から間もない時期に「（大量破壊兵器が）どこにあるか知っている」と明言したことについて、確たる根拠のない誇張発言だったことを事実上認めた。
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  アメリカの政権首脳（＝軍国主義者）たちのデタラメぶりについて、今更驚くことは少ないのですが、これは一応記録に残しておきましょう。

2004年 2月 4日（水）

• 『週刊金曜日（04/1/30）』より。
  • 防衛庁が隠していた「放射能測定器」の謎（P10-、成澤宗男「避けられない劣化ウラン弾による被爆の危険」）
    １月２６日に開かれた衆院予算委員会になって同（石破茂防衛庁）長官は、ようやく（放射能測定器の）持参の事実を認めたが、それ以上に奇怪なのは、同長官のみならず川口順子外務大臣もそろって、イラク戦争で米軍が「劣化ウラン弾を使っていない」などという、驚くべき答弁をしている点だ。戦争最中の昨年３月、米中央軍のブルックス准将は記者会見で劣化ウラン弾の使用を認めている。また国連環境計画も昨年１０月に発表したイラクの環境調査に関する報告書の中で、「米国防総省と英国防省は、米軍および英軍の連合軍が２００３年のイラク戦争でも劣化ウランでできた弾薬を使ったことを認めた」との記述があるにもかかわらずだ。おそらく使用を認めてしまうと、当然被爆の危険性も認めざるをえなくなり、イラク派兵に決定的な障害が生じる。だから「使っていない」とウソをつき、放射能測定器持参の事実との矛盾を指摘されないために、持参も「知らぬ、存ぜぬ」で押し通そうという腹だったのだろう。
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    しかも、自衛隊員が持参する放射能測定器は「ガンマ線」検出用であり、劣化ウラン弾の放出する「アルファ線」の検出はできないそうですから、ひどいものです。
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  • 良心的な不服従を罰する法律はない（P13、水島朝穂「イラク派兵の自衛官へ　「大義」のない戦争に参加してはならない」）
    自衛官に呼びかけたい。あなたが任務を誠実に実施しても、あなたに命令を出す最高司令官（小泉純一郎首相）が間違っている。今からでも遅くはない。イラク派遣命令に応じてはならない。あなたを処罰できる法律はまだ存在しないから、と。… 健全な恐怖心に基づく「小さな勇気」を大切に、勇気をもって引き返せ。
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    明らかに誤った命令であっても、従わなければならないのが、軍隊の本質なのかもしれません。第２次大戦中に、日本軍がアジアの人々に対して行った多くの非道も、元を辿れば、軍隊という組織のこの恐ろしい性質に基づくのではないでしょうか？