○○○ (気付いたときには) 遅すぎる日記 ○○○
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2015年 2月 6日(金)
『週刊金曜日(15/1/23)』
より。
侵略者が反戦活動家になるまで
(P45、ロス・カプーティさん「イラク戦争の実態を語り続け、反戦を訴える米帰還兵」)
かつては海兵隊に所属し、イラク戦争の期間中、米軍による住民殺戮が最も残虐を極めた2004年秋のファルージャ攻撃に参加。通信兵として、どこを空爆するのか戦闘爆撃機に指示を出すのが任務だった。帰国後、良心の呵責にさいなまれるようになり、「せめてもの償いのために」と、イラクの難民支援活動に取り組んでいる。
「高校卒業後、『ヒーロー』になれると思って軍隊に入り、この戦争について何も知らないままイラクに派兵されました。最初におかしいと気付いたのは、
戦争前に上官から『諸君は解放者としてイラクの人々からバラの花をまかれて歓迎される』と言われていたのに、現地に行ったら住民の抵抗に遭遇した
ためでした
」
「しかも当時のブッシュ政権の
『大量破壊兵器』という戦争の口実を疑いませんでしたが、帰国後に自分なりに調べたら大ウソで、自分が恐ろしい犯罪に加担していた事実がわかった
のです。それ以来、イラクの人々に対する罪悪感に襲われ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が消えません。どれほど私たち米軍がひどいことをしたかと思うと──」
この攻撃によって6000人前後の住民が殺害された
といわれ、都市の3分の2が廃墟にされた。しかも現在、
新生児の約14%が先天性異常
を伴って産まれており、
米軍が使用した爆薬の重金属や放射性物質が原因
と疑われている。
一方で、同じ通信隊に所属していた仲間の
半数が異常な戦場体験の後にドラッグやアルコールの中毒
に染まり、除隊したとか。また米退役軍人省が発表したデータによると、
イラクやアフガニスタンからの帰還兵が、PTSD等によって1日平均で実に約20人という規模で自殺
に追い込まれている。他社を殺傷するという行為がどれだけ自身の良心をも傷つけるか、そして戦場から離れた後に、どれだけ辛い精神的苦しみに追われ続けるのかが想像されよう。
↓
第2次大戦時の旧日本軍も、日本国内では「解放者」と教育されていましたが、現地では単なる「侵略者」ですから、カプーティ氏と同じような体験をしました。
侵略戦争は決して「侵略」の名の下に行われることはなく、「防衛」や「解放」の大義名分の下に行われるのは、何十年・何百年経っても変わりませんね。しかも、国も選びません。日本だろうがアメリカだろうが同じです。さらに悪いことに、現在の安倍自民党政権は、この日本でまた戦争をするための準備を着々と進めているようです。
こうした人類の愚かな歴史を知る者は「また同じ過ちを繰り返そうとしている」と気付くことができます。しかし、歴史に学ばない愚か者(と死の商人=軍需産業)は目先の利益のために、あえて「同じ過ちを繰り返す」のです。
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