●●●　2004年 4月の三大ニュース　●●●

7日：「首相靖国参拝は違憲」福岡地裁判決
9日・15日：イラクで日本人が人質に（５人とも無事解放された）
29日：年金改悪法案を、自民党・公明党が強行採決

2004年 4月 29日（木）

• 菅代表・福田長官が未納　国民年金　谷垣・竹中・茂木氏も　閣僚は７人に　勘違い強調（毎日新聞・朝刊）
  閣僚の国民年金保険料未納問題で28日、新たに福田康夫官房長官、谷垣禎一財務相、竹中平蔵金融・経済財政担当相、茂木敏充沖縄・北方担当相の４閣僚に未納期間があったことが分かり、小泉内閣の未納閣僚は計７人となった。国民に年金保険料の負担増を求める年金関連法案を国会に提出する一方、主要閣僚がそろって保険料負担を軽視してきた小泉内閣の実態が明らかになった。
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  一番悪質なのは、官房長官の立場で自ら「本来ならばこれは守られるべき個人の情報だ」 （毎日新聞４月２７日・夕刊）などと言って自分の未納を隠し通そうとした福田康夫です。が、毎日新聞１面トップの見出しは、上記の通り、なぜか民主党の「菅代表」と「福田長官」が同じレベルに置かれ、しかも「菅代表」が「福田長官」よりも先に出ています。未納３閣僚のことを「未納３兄弟」と言っていた菅代表自身も未納だったのは呆れるほど情けないですが、菅代表は閣僚ではありません。今回、国民の負担を増やす法案を通そうとしている小泉内閣の中心人物＝福田康夫の方がより罪が重いはずです（一応、菅代表は同法案に反対している）。毎日新聞に圧力が掛かったのか、自主的に「気を利かせてあげた」のかは分かりませんが、「これで与野党ともに同罪だ」と読者に思わせる意図がミエミエです。
  小さな情報操作のようですが、こうした小さなことが積み重なって社会を動かしていくことを忘れてはなりません。
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• 年金法案を可決　衆院委　野党退席中に（毎日新聞・朝刊）
  自民、公明両党は28日の衆院厚生労働委員会で、後半国会最大の焦点となっていた年金制度改革関連法案について、大半の野党議員が退席する中、採決し、賛成多数で可決した。同法案は５月６日の衆院本会議で可決され、参院に送付される。同法案は今国会で成立する見通しとなった 。
  同委員会は28日、閣僚の国民年金保険料納付状況を説明する時間帯をめぐり与野党が対立。審議中の公表を求める野党側は「委員会終了後」とする自民党の姿勢に納得せず、退席した。この間に自民党から採決を求める緊急動議が出され、与党は法案採決に持ち込んだ。
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  で、結局、（自民党・公明党による）強行採決ですか。こんな滅茶苦茶な手順で可決された年金改悪法案（１４年間保険料負担を引き上げ続ける一方で、支給額は減らす）ですが、施行されれば（当然ですが）強制されます。
  自民党と公明党に、野党も国民（＝我々）もバカにされている、ということです。くやしいと思う人は、選挙の時に自民党と公明党以外に投票するしかありません（それまで絶対に忘れないこと！！）。

2004年 4月 28日（水）

• 『週刊金曜日（04/4/23）』より。
  • 子供だからって、バカにしないで（P8-、綿井健陽「ベトナム化したイラク　これが“非戦闘地域”の実体だ！」）
    気になった出来事がある。サマワの小学生たちに自衛隊から贈られた文房具セットだ。同封された白い紙には、「サマーワの友達へ　こんにちは、私たちは日本の子供です。皆さんのために勉強道具を贈ります。皆さん、頑張ってください。日本の子供達より」と、日本語とアラビア語で書いてある。
    １人分が５００円。これが詰められていた段ボール箱には、値段表が日本語で書いてあるままだった。
    しかし、それよりも１つ気になったのは、「日本の子供達より」という言葉。これは実際には自衛官ＯＢたちからの寄付で購入されたものだ。「ウソだ！」と言いたいのではない。ただ、いくら相手が子どもたちでも、「日本の子供達」という言葉を、こんなときだけ都合よく利用するのは、どちらの子どもたちにも失礼だと思っただけだ。これが自衛隊が行っている、文字通り子供だましの「人道援助」の１つの側面である。
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    こういう情報は、こういった「現地報告」でなければ、報道されません。 ジャーナリストが現地に入ることを、政府が嫌う理由も分かります。
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  • 人質の解放が遅れた理由（P38、本多勝一「貧困なる精神208・イラクでまたしても「日本的な発想」」）
    『東京新聞』の嶋田明浩記者がイスラム聖職者委員会幹部のアルクベイシ師から取材したところでは、解放が遅れたのは小泉首相が武装勢力に対して「テロリスト」と呼んだ結果だ。「彼らはテロリストではなく抵抗組織だ」とアルクベイシ師は語っている。この点は『朝日』の川上泰徳記者が同委員会理事のアブドルジャバル師から聞いた説明とも一致する。
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    小泉首相は、口を開けば「テロには屈しない」「テロには屈しない」「テロには屈しない」… ばかりですが、自分にとって都合の悪い存在は、何でも「テロ」と定義してしまう癖をお持ちの様ですね（ああ、あと「抵抗勢力」というのもありましたか…）。
    そういえば、中曽根元首相が小泉首相から引退を迫られた時、「非礼なやり方。政治的テロだ」（毎日新聞 2003年10月23日・夕刊）と言ってましたね。「テロは誰もが憎むべき絶対的な悪だから、テロという言葉を出せば誰もが自分の味方になってくれるだろう」と考えているのでしょうが、何でもかんでも「テロ」とレッテルを貼れば良いというものではありません（かえって、発言者の知性が疑われるでしょう）。
    ともかく、政治家の言う「テロ」や「テロリスト」という言葉には気を付けましょう。「テロ」→「自分にとって都合の悪いこと」、 「テロリスト」→「自分にとって都合の悪いことをする人々」と言い換えれば、「自分にとって都合の悪いことには屈しない」とか「非礼なやり方。政治的自分にとって都合の悪いことだ」とか「（自衛隊撤退を主張する武装勢力は）自分にとって都合の悪いことをする人々だ」という具合に分かり易くなりますし、より正確な意味になります。
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  • 日本政府の「人道復興援助」が「本気」ではないことの証明（P58、筑紫哲也「自我作古343・「人を助ける仕事」めぐる“焦点深度”」）
    日本政府が自衛隊派遣の名分に掲げた「人道復興援助」がまるで「本気」ではなく、アメリカに追随する便法でしかないことを今回の事件は露呈した。もし、イラクの人たちへの支援に「本気」の人道的動機があったら、３人に向かって「君たちがやろうとしたことと私たちと目的は同じなのだ。だが、今は危ないからやめてくれ」と言い、自衛隊駐留の正当化にすら使えたはずだ。が、もともとそういう思考がない上に、自衛隊駐留が自己目的化してしまっているから、３人をその阻害因と見なしてバッシングに走る。
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    見事な分析だと思います。

2004年 4月 27日（火）

• 閣僚の年金保険料　未納の有無公表拒否　官房長官「個人情報そのもの」（毎日新聞・夕刊）
  政府は27日午前の閣議で、小泉純一郎首相と各閣僚・副大臣・政務官の公的年金の納付状況について「個人に関する情報であり、答弁を差し控えたい」との答弁書を決定した。 … これに関連し、福田康夫官房長官は同日午前の記者会見で、閣僚の年金保険料の納付状況について「公開しろと国会で決めるなら従う」としながらも、「個人情報そのものだ」と公表を改めて拒否した。中川氏ら３閣僚（中川昭一経済産業相、麻生太郎総務相、石破茂防衛庁長官）が未納を認めたことについては「積極的に開示されたということであって、本来ならばこれは守られるべき個人の情報だ」と述べ、公表する必要はなかったとの認識を示した。さらに公表を求める質問を続けた記者に対し「あなたの方がおかしい」と声を荒げた。
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  3月 3日の「小泉逆ギレ状態」のコメントにも書きましたが、一般に「怒りの表明」とは「何かにおびえている」という証拠ですから、 福田康夫官房長官は何におびえていたのでしょうね。
  4月 23日の記者会見で福田康夫官房長官は、小泉首相と自身については「６０歳当時は納付している」と説明。６０歳以前について聞かれても「個人の情報に関することで、申し上げられない」と回答を拒み、あいまいな点を残した（毎日新聞４月２４日・朝刊）とのことです。もし、ずっと正しく納付してきたのなら「小泉首相も私も、ちゃんと納付しています」とだけ答えれば良いのに、どうして「申し上げられない」なんて、いかにも怪しまれそうな表現をするのでしょう（笑）。
  それに、 坂口力厚生労働相は、26日に全閣僚の国民年金保険料の納付状況を明らかにすることを約束した（毎日新聞４月２４日・朝刊）から期待して待っていたのに、完全に約束破ってるし…。
  これらの情報から推理すると、「予想以上に納付していなかったことが判明した」（笑）と考えるのが自然なようですが、違いますか？
  閣僚が未納なのに、国民の保険料負担を増やす法案を通そうとしている小泉自民党公明党政権。少なくとも３閣僚が未納だった（中でも、中川経産相は２１年間も未納！）のは事実ですから、 それだけでも小泉内閣を批判するには充分だと思います。

2004年 4月 25日（日）

• 「ＪＩＫＯＳＥＫＩＮＩＮ」…Ｗｈｙ？　人質解放後の非難　米で疑問の声（毎日新聞・朝刊）
  イラク人質事件で、解放された人質が日本国内で冷淡に扱われたり、非難の声を浴びていることに米国で驚きが広がっている。… 米主要紙には22日から23日にかけ「ＯＫＡＭＩ（お上）」や「ＪＩＫＯＳＥＫＩＮＩＮ（自己責任）」という日本語が並んだ。ロサンゼルス・タイムズは「敵意の渦中への帰還」という見出しで人質への対応問題を特集。小泉純一郎首相が政府の避難勧告を無視しイラク入りした人質を、自己責任論を振りかざし非難したと伝えた。同紙は対照的な例として、カナダの人道援助活動家の人質が地元モントリオールで温かい歓迎を受けた例を紹介、日本の例は「西側諸国とは全く違った現象だ」と評した。ニューヨーク・タイムズ紙は、日本では「政府に背き個人の目的を追求することが許されない」と断言。… 主要メディアが取り上げたことで市民の間にも関心が高まっている。広告業の女性は「善意に基づく行為をなぜ非難するのか」、大学生の男性は「また国民が“お上”の意向に疑問を抱くかどうかは、国の成熟度の指標」と述べた。
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  「ＫＡＲＯＳＨＩ（過労死）」とともに、また情けない日本語が世界中に報道されてしまいましたね。
  フランス・アメリカ・カナダ（その他、西側諸国）から見ると、人質や人質家族に嫌がらせをする「日本政府やマスコミや国民」の反応は「異常」ということです。もっとも、 同じ日本人の私の目から見ても、充分に「異常」ですけどね（外国人に言われるまでもない）。
  逆に言えば、 人質や人質家族に対して執拗な嫌がらせをしなければならないほどに、今回の事件は、彼ら「異常」な人々がおびえるだけのパワーがあった、ということです（結果的に「非常に痛いところ＝弱点を突かれた」と白状しているようなもの）。ならば、この線で、もっと詰めていけば良い、ということになりますね。

2004年 4月 23日（金）

• 「陸自活動は無益」５１％　サマワ地元紙世論調査（毎日新聞・夕刊）
  イラク南部サマワを県都とするムサンナ県住民の５１％が、陸上自衛隊の活動は利益にならないと判断していることが、21日付の地元紙アッサマワが掲載した世論調査で分かった。
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  一方の「（利益になると）思う」は４３％とのことです。「思う」と答えた方は、具体的に、どのような「利益」を感じているのでしょうね（できれば、そこまで突っ込んで訊いて欲しかったです）。
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• 『週刊金曜日（04/4/16）』より。
  • 許し難い日本政府の対応（P8-、伊田浩之「「法人誘拐」自衛隊は撤兵せよ！」）
    「イラクで邦人誘拐」の情報がかけめぐった８日夜、小泉首相は赤坂プリンスホテルで会食していた。… 小泉首相は、事件の一報を知りながら２時間も飲み食いを続けた。しかも酒が入った首相は、対策室が設置された官邸ではなく、そのまま公邸に帰ってしまった。さすが、「えひめ丸沈没」の連絡を受けながら、ゴルフを続けた森前首相と同じ派閥出身のことはある。
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    この件に関する興味深いコメントが、作家・高橋源一郎氏により「《人生相談》どこかの国の人質問題」（朝日新聞４月１９日・夕刊）で分かり易く書かれているので、引用致します（ぜひ、リンク先の全文もお読み下さい）。
    「国民の保護」は、彼ら（国民の税金で雇われている、政府の役人や政治家）がいちばん先にやらなきゃならない仕事なんですから。やって当たり前。もしかしたら、政府の人たちは「人質の救済」は「サービス残業」みたいなもので、ほんとはやりたくないのに無理やりやらされたと思ってるんでしょうか。法律を知らないんじゃないですか。 … 人質の人たちは、いいことをしようと思って個人で海外へ行ったんです。そしたら、彼らの力を超えたものに拉致された。あのね、そういう時のために、わたしたちは政府とか役人とかを雇っているわけです。「海外危険保険」を税金を出して買ってるわけ。まあ、ガードマンみたいなもんですよ。そしたら「保険は効きません」といわれちゃった。どうやら、わたしたちは詐欺にあったみたいなんですねえ。
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  • 中東に生きる「ヒロシマ・ナガサキ」（P12-、藤田進「問われる日本の立場」）
    ところが小泉首相は、今に至っても「自衛隊はイラクの平和のために派遣されている」などと語り、３人を誘拐した集団が要求している自衛隊の撤退を拒んでいます。それなら、米軍がこの間ファッルージャの住民を無差別攻撃し、５００人以上の民間人を虐殺したことをどう見るのでしょうか。…１０日に３人を誘拐した集団が出した声明文に、「米国は広島や長崎に原子爆弾を落とし、多くの人を殺害したように、ファッルージャでも多くのイラク国民を殺し、破壊の限りを尽くした」という表現があります。
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    保守系メディアによく「イラクのゲリラが、なぜ広島・長崎を知っているのか？（→ だから、自作自演ではないか？）」という論調が見られますが、今時こんなことを言っているようでは、現地のことを全く分かっていない証拠ですね（勉強不足も甚だしい）。
    昔から中東の人々は広島・長崎のことを良く知っていますよ。基本的に「反米」の立場だからというのもありますが、「あの米国に（現在の中東のように）酷い目に合わされた日本という国が、奇跡の復興を遂げた」という目で見られていたのです（ある種の連帯意識ですね！）。だから、米国によるイラク侵略をすぐさま小泉首相が支持した時に「米国に原爆を落とされた日本が、なぜ米国の肩を持つのか理解できない」と多くのイラク人が発言しています。これ常識です。
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  • 真の馬鹿と真の鈍感（P45、本多勝一「貧困なる精神207・イラクの武装勢力とベトナムの解放戦線」）
    人質釈放声明が伝えられたとき、自民党の安倍晋三幹事長は「自衛隊撤兵を直ちに拒否したからだ」と威張ってみせた。こんな言葉が武装勢力側にとどけば釈放が中止されるだろう。真の意味での「馬鹿」とはこういう男のことだ。
    川口外相にしても、武装勢力あてメッセージでイラク復興支援について「自衛隊もこのために派遣されているのです」と述べ、人質家族から削除を求められたが応じず、フランスのＮＧＯからも警告された。真の意味での「鈍感」とはこんな女のことだ。
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    結局、日本の政治家は、自分の立場を守るだけで精一杯なんですね。それ以外のことは、一切できない。
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  • 国家は強く国民は弱い日本（P58、筑紫哲也「自我作古342・「良く考えて」みたいこと」）
    自衛隊が撤退できない理由として掲げられている国家目的は「人道復興支援」である。他国民の人道を守るためには、自国民の人命は見殺しもやむをえないという倒錯が罷り通るのも、対国家における国民の弱さ故ではないのか。…
    ３人は「危ない所」に出かけたというが、それならなぜ完全な渡航禁止措置が採られなかったかといえば、そうしたら「イラクには非戦闘地域がある」という自衛隊派遣の前提が崩れてしまうからである。いくら憲法を拡大解釈しても戦闘地域に派遣はできない。
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    ２ちゃんねるでは人質たちに対する非難中傷が盛んでしたが、「政治家や官僚どもを喜ばせるだけだ」ということに気付いている人間が皆無に近いのが笑えますね（２ちゃんねらーは、日本政府を信用しすぎ）。近未来に日本が戦争に巻き込まれた場合、政治家や官僚は「徴兵する側」ですが、我々一般人は「徴兵される側」になるわけです。前者は安全な場所に隠れていられますが、後者は戦場の最前線へ強制的に連れて行かれて殺したり殺されたりします。つまり、本来は利害の対立する関係なのですから、政治家や官僚にこちらからすり寄っていく必要性は全くありません。もっとも、「自分の命を捨ててでも、政治家や官僚の命を守りたい」と考えている方は、どうぞ御自由に。

2004年 4月 21日（水）

• 人道主義の若者 誇るべきなのに「政府、人質こきおろしにきゅうきゅう」　ルモンド、「自己責任論」批判（毎日新聞・朝刊）
  20日付フランス紙ルモンドは、イラク日本人人質事件で日本国内に「自己責任論」が台頭していることを東京発で紹介、政府や保守系メディアが人質の無責任さを責め、健康診断や帰国費用の負担を求めたことを批判した。
  人質が「イラクで仕事を続けたい」と発言したことをきっかけに「政府と保守系メディアに無理解と怒号が沸き起こった」とし、費用負担要求について「この慎みの無さは制裁まで伴っている」と非難した。
  また、「（人質の）若者の純真さと無謀さが（結果として）、死刑制度や難民認定などで国際的に決して良くない日本のイメージを高めた」と評価。パウエル米国務長官が「危険を冒す人がいなければ社会は進歩しない」と人質に慰めの言葉を贈ったことも紹介した。
  さらに人質解放に重要な役割を果たしたイラク・イスラム聖職者協会の代表が、小泉純一郎首相から感謝の言葉がなかったことを嘆いていると伝えた。
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  日本で政治家や官僚がバカをやると、すぐ世界中に報道される（そういう時代なのだ！　恥ずかし〜）ということを、忘れないようにしたいものです。
  それにしても、外国から見た日本のイメージは「国際的に決して良くない」とか、あのパウエル米国務長官が人質に慰めの言葉を贈ったことが紹介されたとか、興味深い記事でした。

2004年 4月 19日（月）

• ランティシ氏も暗殺　イスラエルが攻撃　ハマス指導者　後任発表せず（毎日新聞・朝刊）
  イスラエル軍は17日夜（日本時間１８日未明）、パレスチナ自治区ガザ市で、イスラム原理主義者組織「ハマス」のガザ地区指導者アブデルアジズ・ランティシ氏（56）を乗せた車に武装ヘリからミサイル攻撃し、同氏を暗殺した。ランティシ氏は先月下旬、ハマスの精神的指導者アハメド・ヤシン師が暗殺されたあと、同氏の後継者に任命されたばかりだった。
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  ブッシュ政権も黙認しましたね。
  イスラエルによる（パレスチナへの）テロを黙認するアメリカという国。
  アメリカによる（イラクへの）テロを黙認する日本という国。
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• スペイン首相　イラク早期撤退指示　駐留軍1300人「国連主導は期待薄」（毎日新聞・夕刊）
  サパテロ首相は18日の演説で、ここ数週間のイラクの治安情勢などを総合判断し、部隊残留の条件を満たす国連決議が採択される見込みはないとの厳しい見通しを表明。「国民への約束を守りたい。政府は国民の意思に反するような行動は取らない」と述べた。
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  （米英に協力する）「有志連合」なんて言っているけど、イラク人から見れば「侵略連合」ですからね。スペインは賢明な判断をしました。イラクの人々もスペインの決断を喜ぶでしょう。
  今回のイラク戦争については、唯一「現地のイラク人の思い」だけを考えていれば、判断を誤ることはないと思います。米英だけではなく日本政府も「現地のイラク人の思い」を全く無視して、「自分勝手な都合」だけで行動していますから、（テロではなく）レジスタンスに遭うわけです。
  「現地のイラク人の思い」を最大限に尊重し、必要に応じて手を差し伸べることが「国際貢献」です。この意味において、例えば今回の人質事件の関係者の中で、現地のイラク人に喜ばれる仕事をしたのは高遠さんらボランティア活動家だけですね（あと現地から事実を伝えようとするフリージャーナリストもこの中に入れても良いかもしれない）。それに対して、小泉首相・福田官房長官・石破防衛庁長官らは、「現地のイラク人の思い」を踏みにじることしかしていませんから、偉そうな発言をする資格は全くありません。
  「救出経費を自己負担にすべきだ」（毎日新聞・朝刊）という与党の諸君は、それ以前に、こんな無意味な（しかも憲法違反の）自衛隊派兵に３７７億円もの税金を投入してしまったことの責任をどう取ってくれるのでしょうか。「自衛隊派兵経費は与党負担にすべきだ」とは思いませんか？　＞自民党・公明党の諸君

2004年 4月 18日（日）

• 日本人２人も解放　バグダッド　聖職者協会が保護　３日ぶり無事に（毎日新聞・朝刊）
  解放後、安田さんはロイター通信の取材に対し、拘束中は民家を移動させられたことを明らかにしたが、「とてもいい扱いで、いい食事だった」と話した。また渡辺さんはＮＨＫの取材に、犯人側から口頭でのメッセージを託されたと語った。内容は
  （１）米英はイラクの敵。我々は今後も戦う
  （２） 日本人はイラクになるべく来ないで欲しい。我々は友人を傷つけたくない
  （３）自衛隊にはイラクから出ていってほしい
  だったという。
  渡辺さんは「米軍がファルージャを攻撃し、多くのイラク人が命を落としているのは問題だ」とも語った。
  ↓
  こちらも解放されて良かった！　また、犯人からのメッセージは明確で、思わず感動してしまった（人質にしたのはマズいですが、イラクの窮状を世界へ訴えるのが目的ですから、「いい扱い」だったということなのでしょう）。
  小泉純一郎らが自衛隊のイラク派兵を強行したことで、皮肉にも「武力は百害あって一利無し」ということが、明らかになってきたようですね。

2004年 4月 17日（土）

• 人質の処遇、経歴で差（毎日新聞・朝刊）
  解放日本人３人「占領に反対」
  殺害イタリア人「米軍協力者」
  ↓
  日本人３人の態度が「自衛隊のイラク派遣に反対」だったから解放された、ということの意味をよーく考えなさい。＞小泉首相
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• 「ナホコお帰り」イラクの支援者やストリートチルドレン「また僕ら訪ねて」（毎日新聞・朝刊）
  パン作りの仕事を高遠さんに見つけてもらったムハマド・フセイン君（１５）は「戻ってきて、とても幸せ」と喜び、「彼女と再び会えるまで待っている。ナホコ、僕たちから離れないでほしい」と再びイラクを訪ねてくる日を願ったという。
  ↓
  武器を持った軍隊を派遣するのではなく、「現地の人々に仕事を見つけてあげる」等のこうした地道な活動こそが本当の国際貢献ではないでしょうか。何と言っても、現地の人々が喜んでいるじゃないですか。
  • 武器を持った軍隊（自衛隊）を派遣する　→　日本人が人質にされる。現地の住民による反対デモが起きる。「出て行け」と言われる。
  • 現地の人々に仕事を見つけてあげる 　→　日本人が人質にされない。 現地の住民による反対デモは起きない。「また来て欲しい」と言われる。

非常に分かり易いと思いますけどね。どちらが本当の国際貢献なのか、よーく考えなさい。＞小泉首相

2004年 4月 16日（金）

• 日本人３人を解放　バグダッド　８日ぶり無事に　聖職者協会が保護（毎日新聞・朝刊）
  （聖職者協会の報道官）ムハマンド・バッシャール師によると、犯人グループは解放の際、人質の名前と解放理由を書いた紙を置いていった。それによると
  （１）イスラム指導者の解放要求に応じる
  （２）日本の一般市民の態度が自衛隊のイラク派遣に反対するものだった
  （３）日本人のデモの中に「アラー（神）」と書いた横断幕を持っている者がいた
  の３点を解放理由にしたという。
• 活動継続の意思強調「イラク人を嫌いになれない」（毎日新聞・夕刊）
  インタビューは日本人人質３人が保護された「イラク・イスラム聖職者協会」で行われた。高遠さんはボランティア活動を続けるかという質問に対し「続けます」と述べた。さらに「今は、すごく疲れて、ショックなこともあるけど、言いたいこともたくさんあるけど、嫌なこともされたけど、イラク人のことを嫌いになれないんです」と、涙で声を震わせながら答えた。
• 政府帰国を促す　解放の３人　今夜、ドバイ着　人質事件（毎日新聞・夕刊）
  現地の政府関係者によると、高遠さんら３人は在バグダッド日本大使館の上村司イラク臨時代理大使らに対し「イラクに残りたい。我々が拘束されたのは自衛隊のせいだ」 と語ったという。
  ↓
  まずは良かった。それに３人とも立派な発言ですね。現場を知らない甘ったれた政治家や役人どもの、地に足の着いていない薄っぺらな「言葉」とは比較になりませんな。私は３人の発言を全面的に支持します。
  これから日本のマスコミは（政治家や官僚とともに）全力で彼ら３人をイジメるでしょう。我々に出来ることはそうした偉そうなマスコミにだまされないようにすることです。（彼ら３人の様な）本物の人間の持つ力を、（政治家や官僚やマスコミといった）偽物の人間は恐れます。必死になっているからこそ、『週刊新潮（４月２２日号）』の様な（悪意の公人ではなく）善意の私人への下劣な「プライバシー暴露」攻撃を平気で行うわけですね。
  失礼な出版社や放送局には、不買運動その他で対抗します。とりあえず、新潮社の製品は一切購入しないことにしました。

2004年 4月 15日（木）

• 自衛隊撤退求め初デモ　サマワ（毎日新聞・朝刊）
• 日本人２人不明　フリー記者らバグダッド郊外で　武装集団が拘束？（毎日新聞・夕刊）
• イタリア人人質を殺害　１人　軍の撤退拒否理由　武装グループ（毎日新聞・夕刊）
  ↓
  昨年12月10日に報道された「イラクの復興・人道支援に協力しイラク国民から評価されるような活動をする」（asahi.com）という小泉首相の「誓い」も空しく（空々しく）、現地のイラク国民からは反感を買うような活動しかしていませんね、自衛隊もイタリア軍も、もちろん米英軍も。そもそも、呼ばれてもいないのに、武器持った軍隊が外国へ行くなよ。仮に、どこかの国の軍隊が、（日本人が頼んでもいないのに）武器持って日本に上陸して来たら、あんたは嬉しいと思うのかね？　それ位の想像力は働かせろよ！
  こういう国際感覚の欠如した自衛隊最高司令官（小泉首相）を抱える日本の「おままごと内閣」には、さっさと退陣して頂きたいものです。本当に「国際的な嫌がらせ」であり「国際的な恥」ですね（日本に生まれて恥ずかしいと思う）。

2004年 4月 14日（水）

• イラクは安全じゃなかったの？＞小泉さん（毎日新聞・夕刊、山口二郎・北大教授「政治家の発言を考える（下）」）
  小泉政権はこれまで「イラクで戦争は終わった」とか「安全なところで復興支援活動をするんだ」という欺瞞、虚構の上で政策を進めてきた。人質となった３人がイラクに行ったことを軽率だと言う人がいるが、軽率なのは小泉さんだ。欺瞞を並べ立てて自衛隊を送った政治的責任を、撤兵とは関係なしに徹底的に追及すべきだと思う。
  ↓
  我々は忘れていませんよ、小泉さん。イラクは安全だから自衛隊を派遣したんでしたよね。
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• 『週刊金曜日（04/4/9）』より。
  • 立川で不当逮捕の３人　日本初「良心の囚人」に（P5、「金曜アンテナ」）
    勾留が続く立川自衛隊監視テント村の３人を、国際的な人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルが「良心の囚人」として認定していたことがわかった。日本での認定は初めて。
    ↓
    これも小泉改革の「成果」ですか。
    そもそも小泉になってから、良くなったことって、１つでもあったでしょうか？
    --
  • 法相が「改憲議連」の副会長とは、生活指導の先生が校則違反を奨めるようなもの（P16、大藤理子「政治時評」）
    「自分たちで校則を作りたいなんて、まず校則を守ってから言え」高圧的なその教師の態度に私はムッとしたが、同時に、生徒たちが「うっ」と言葉に詰まったことも、覚えている。
    私はあの時の教師になり代わって、ふんぞり返って言いたい。「憲法を変えるなんて、憲法をちゃんと守ってから言え」と。いまは特に、野沢太三法相に向かって言いたい。
    ↓
    全ての改憲派の政治家に向かって言いたい。
    --
  • 北陵クリニック事件判決 （P32、山口正紀「人権とメディア」）
    「警察が事件でっち上げに関わることはあり得ない」から「鑑定資料を全量消費（つまり、証拠を廃棄）」しても良いそうです。
    恐ろしいですね。これから、ますます冤罪が増えそうですね。

2004年 4月 12日（月）

• 自衛隊には人道支援の能力がない（がんばれ！！ゲイツ君）
  イラクには自衛隊なんかよりずっと以前から国際NGOの方々がイラクの人道支援活動に携わっており、年間１億円にも満たない予算で一日１０００トンから２０００トンもの給水の実績があるのですよね。対する自衛隊は４００億もの予算をつぎ込んでおいて、東京ドームの１２倍もの広さの鉄条網で囲った陣地を作って、それで一日８０トンしか給水作業ができていないのです（しかも実際の市民への給水はイラク市当局がやっているので、実際は陣地の中での浄水しかやっていない）。その４００億をNGOの人たちの支援に振り向ければイラクの人たち全員に給水が可能になる計算になるわけで、こういう支援こそが人道支援というものでしょう。
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  いつもながら明快な「がんばれ！！ゲイツ君」ですが、上記リンク先の「Ｑ＆Ａ」も秀逸です（WORLD PEACE NOW による）。
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• スローガンを「自衛隊の即時撤退」から「小泉首相の即時退陣要求」へ（『さらば外務省』の天木直人氏による緊急提言より）
  今緊急に行う事は、三人を救済する唯一かつ最善の方法が自衛隊の撤退であるという認識の下に、小泉政権を内閣総辞職にもっていく動きを国民が直ちに行う事です。小泉政権は「自衛隊を撤退しない」と言っているのですから。その小泉を引き摺り下ろすしかない。答えは自明です。彼は国民の手で選ばれた代理人でしかない。その代理人が国民の生命と安全を軽視するどころか脅かしているのですから、即刻退陣を求めるしかない。第一報を聞いても二時間も酒を飲み続けたという事実一つでも辞職に値します。
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  全く同感です。が、どんなに国民が反対しても、小泉首相は政権の座にしがみつくでしょうから、小泉首相が退陣しない場合の対策も考えておきましょう。一番良いのは、次の選挙で落とすことです（それまで絶対に忘れないこと！）。

2004年 4月 10日（土）

• イラク邦人人質事件・発言集
  • 北海道の自衛隊幹部隊員「国や国益のことを考えると、自衛隊は撤退させないという小泉首相の判断は当然だと思う」
  • 福田康夫官房長官「あしたはあしたの風が吹く」（4月9日19時43分、官邸を出る際に10日の予定を記者団から尋ねられ）
  • 石原慎太郎・東京都知事「（自衛隊は）平和の再建という目的で行っているのだから（自衛隊を撤退させないという政府方針は）正しいと思う」と評価。人質の３人に関しては「政府はこういうことがあり得ると、避難勧告をしていたわけでしょ。十分覚悟して行ったと思う」（以上、毎日新聞・朝刊）
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    「国益」って何でしょう。現地の人々に頼まれてもいないのに、イラクへ軍隊を派遣すること（＝大義なき侵略に荷担すること）が、本当に日本国民の利益になっていると証明できますか？
    あと、福田康夫にしても、石原慎太郎（なんで、この男からコメントをもらう必要があるんだ？）にしても、小泉純一郎と並ぶ冷血漢らしさが良く現れていますね。いつも偉そうにしている右翼政治家たちは、いざこういう場面に出くわすと、その本心が見えやすくなるので、要チェックです。
    日本政府がどんなに「自衛隊の派兵は人道支援だ」と言っても、現地のイラクの人々はそのようには受け止めていません（多くの現地レポートが伝えています）。明らかに「アメリカの属国の軍隊が武装して侵略してきた」と考えるのが自然です。そもそも何で外国の軍隊がイラクにいるんですか？
    本当に、ベトナム戦争のようになってきましたね。しかも今回は、日本が直接ベトナムに軍隊を派兵した様な構図です。
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  • （人質となっている）ボランティア活動家、高遠菜穂子さん（34）の弟修一さん（33）は「外務省で首相への面会を求めたが、会わないという回答で、今後もこの方針は変わらないということだった。ホテルに帰ってテレビを見るしかない。イラクをここまで追い込んだ責任を１ミリでも政府にあるのかと問いかけたが、返事もない」と政府の対応に不満を表した。さらに「米国の特殊部隊が救助に入るとの話を聞いているが、火に油を注ぐだけだ」と訴えた。（以上、毎日新聞・夕刊）
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    高遠修一さんの 上記太線部の認識は正しいですね。かえって人質の立場を危険にします。人質を政治の道具にしてはいけません＞日米政府。

2004年 4月 9日（金）

• 法人拘束、自衛隊撤退を要求　フリー記者ら３人人質　政府、撤退を拒否　（毎日新聞・朝刊）
  カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」は８日午後４時（日本時間午後９時）ごろ、イラク国内で日本人３人がイラク人グループによって拘束されたと伝えた。グループは、同テレビに送付した手紙の中で「日本軍（自衛隊）が３日以内に撤退しなければ殺害する」と解放の条件を伝えた。
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  自衛隊のイラク派遣の立役者（ワガママな責任者）である小泉純一郎首相と福田康夫官房長官と石破茂防衛庁長官の３人と人質を交換しませんか？　フリー記者ら３人には何の罪もないでしょう。こんなことになったのも、小泉自民党公明党政権が、イラク派遣を強行したからです。ちゃんと責任は取ってもらいます＞平和ボケの独善主義者＝小泉首相・福田官房長官・石破防衛庁長官。
  百歩譲って、「一旦、自衛隊をイラクから撤退させて、３人の人質を解放し、再度、自衛隊がイラクへ入る」という選択肢もあるはずですが、お金も手間も掛かるから、やりたくないのかな？
  小泉には「反戦主義者３人の命など、軽すぎて話にならない」ということなのでしょう。

2004年 4月 7日（水）

• 官房機密費　毎月１億円ずつ支出　98年以降　請求書 使途記載なし（毎日新聞・朝刊）
  政府は６日、毎日新聞が情報公開請求した官房機密費（内閣官房報償費）の関連文書の一部を開示した。 文書は橋本内閣当時の98年4月から今年1月までの月ごとの支出計算書などで、歴代の官房長官がほぼ毎月１億円ずつを機械的に引き出して使っている実態が明らかになった。併せて開示された機密費の請求書には使途の記載がなく、官房長官が必要な金額を示して内閣府の会計課長に提出するだけで数日中に「前渡し金」が手元に届く仕組みになっていることも分かった。
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  我々の税金ですからね。毎月１億円の「お小遣い」は高すぎです（＞歴代の官房長官どの）。毎月１億円も使っているのは事実ですから、本当の「使途」が気になるところです（知ってる人は知ってますよね）。
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• 首相靖国参拝は違憲　福岡地裁判決「宗教活動に当たる」賠償請求は棄却（毎日新聞・夕刊）
  小泉純一郎首相の靖国神社参拝は政教分離を定めた憲法に違反すると主張し、九州・山口県などに住む２１１人が小泉首相と国を相手に精神的苦痛を受けた慰謝料として１人あたり10万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が７日、福岡地裁であった。亀川清長裁判長は、「社会通念に従って客観的に判断すると、憲法で禁止されている宗教的活動に当たる」と述べ、違憲判断を示した。小泉首相の靖国神社参拝についての違憲判断は初めて。
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  当然の違憲判決。まだ日本の裁判所も捨てたもんじゃない。
  この判決について小泉純一郎首相は「分かんないなあ。伊勢神宮（参拝）も違憲になるの？」とのオトボケ発言（笑）。この程度のことも分からなければ、首相を辞めることをお勧め致します。
  2001年8月13日、公用車で靖国神社を訪れ参拝。「内閣総理大臣　小泉純一郎」と記帳し、私費で３万円の献花代を支払った。公人として宗教施設に参拝すれば、「憲法で禁止されている宗教活動」になります。今回の判決は、こうした小泉の行動を「公人としての行動である」と判断した点がポイントです。
  靖国神社にはＡ級戦犯（第２次大戦を計画し実施した、つまり日本全体を戦争に巻き込み、アジア諸国を侵略した責任者である当時の日本人指導者たち）が合祀されていますが、 こうした問題のある宗教施設なら、なおのこと「公人としての行動」には問題があるでしょう。
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• 『週刊金曜日（04/4/2）』より。
  • 教科書議連の圧力に屈し文科省が入試作者公表へ（P4、「金曜アンテナ」）
    議連（日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会）や藤岡信勝氏たちを勢いづかせた最大の要因は、文科省側が問作者の氏名公表を禁じている法的根拠を見落としたことにある。入試の問題作成情報は、情報公開法で適用除外項目として明示されている。従って問作者氏名の公表は同法の規定に抵触する。
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    今年のセンター試験で「朝鮮人強制連行」を歴史的事実として扱ったのを、『産経新聞』などが不当だと批判したことが発端とのこと。右翼の諸君は「朝鮮人強制連行」という歴史的事実を消し去りたいのですね。逆に言えば（こんなにこだわるということは）この歴史的事実が彼らにとって目の上のタンコブとなっていることが良く分かります（一般に知られては困る歴史的事実なわけです）。それならば、逆にジャンジャンこの歴史的事実を大衆に広めたいと思います。
    昨今の 小泉自民党公明党政権の超タカ派体質を見ると、文科省がワザと法的根拠を見落とした可能性もありますね。でも、今からでも遅くありません（法的根拠は逃げませんからね）。抗議しましょう。
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  • ビラ配りで長期拘留・公務員を逮捕、起訴（P8、竹内一晴「イラク反戦運動に異常な弾圧」）
    イラク派兵に反対するビラを防衛庁官舎の郵便受けに入れただけで「住居侵入罪」で逮捕される。取り調べでは、「おまえは寄生虫だ」「この浮浪児が」などと、汚い言葉を浴びせられるーー治安維持法があった戦前・戦中の話ではない。いまの日本で起こっている異常事態だ。
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    反戦ビラを配っただけで、逮捕。しかも、市民団体「立川自衛隊監視テント村」の事務所とメンバー全員の家、計６カ所を家宅捜索し、パソコンや会議録、会計資料などを押収していった、とのこと。
    とうとう日本も戦前・戦中の様な暗黒時代に突入してしまったようです。「特高」が「公安」に変わっただけで、思想の自由を抑圧する体質は同じですね。第２次大戦（日本によるアジア諸国への侵略と、米英との戦争）もこんな風に始まったのでしょう。
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  • 米市民が正気を取り戻しブッシュ再選に黄信号ともる／日本は小泉にレッドカードを（P14、山口二郎「政治時評」）
    米国以外の国でブッシュに忠誠を尽くす指導者は、イギリスのブレア首相と日本の小泉純一郎首相だけになった。米国内でブッシュに対する不信感が高まり、戦争に対する反発が大きくなると、これらのブッシュの小姓たちの愚鈍さはいっそう鮮明に浮かび上がる。
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    国際的に恥ずかしいですね、日本。
    愛国心も強制しなければならない程度の国ですから、所詮こんなものなのかもしれません。本当に誇り高き民族なら、国際的に他国から（「アメリカから」じゃないですよ）尊敬される政治を行い、国民の心の中にも自然に愛国心は芽生えてくると思うのですが、こんな国＆指導者では、絶対に誇りなんて持てないでしょう（だから、愛国心を「強制」するんですけどね、もう最悪です）。
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  • 利用された「９・１１」事件（P18、成澤宗男「イラク戦争開戦１年　侵略の真犯人」）
    ホワイトハウスのＲ・クラーク前テロ対策担当特別顧問の証言によると、ラムズフェルドは（２００１年９月１１日の）翌日、「イラクを爆撃する必要がある」と言い出した。「ノー。アルカイダがいるのはアフガニスタンですよ」と元補佐官が指摘すると、「アフガニスタンによい攻撃目標はないが、イラクにはたくさんある」と主張した。ブッシュも「イラクがやったかどうか知りたい」と詰め寄ったため、前顧問が「事件とイラクは関係ありません」と述べると、「イラクだ！　フセインなんだよ！　関係を調べろ」と命令したという。（CBS News "Clarke's Take On Terror"）
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    日本も滅茶苦茶ですが、アメリカも滅茶苦茶ですね。こうして、２万人のイラクの一般市民の命が奪われたというわけです。
    とにかく、まず、論理的に正しく進めましょう。日本のネオコン政治家（小泉首相や福田官房長官ら）も、アメリカのネオコン政治家も、論理的には完全に破綻しています。憲法も法律もルールも無視して良いというのなら、人間社会は成立しません。両国のトップが、率先して「無視」している現状は、明らかに異常です。彼らのやり方が間違っていることを、選挙で「教育」してあげましょう。論理的に滅茶苦茶な政治家は、我々の利益にならないばかりか、国際的にも非常に迷惑です（国家的犯罪を行うので）。選挙で落とすしかありません（どんな条件であれ再選されれば調子に乗ってますます悪事を進めていきますから、落とすことでしか教育できません）。
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  • 花粉症の秘密（P46、渡辺雄二「新・買ってはいけない　ロート製薬 アルガード 鼻すっきり洗浄液」）
    花粉症は、花粉と自動車の排気ガスの複合作用で起こることがわかってきている。東京大学医学部付属病院・物療内科でのこんな実験がある。マウスに、スギ花粉症の原因となるスギ花粉アレルゲンを注射したところ、体内に花粉症を起こす“免疫グロブリンＥ抗体（IgE抗体）”はできなかった。ところが、スギ花粉アレルゲンにディーゼル車の排出微粒子を混ぜて注射したところ、免疫グロブリンＥ抗体ができたのだ。
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    「花粉症」とは、スギ花粉に一方的に責任をなすりつける狡猾なネーミングですね（命名者は自動車業界の方ですか？）。正しくは「排ガス花粉症」ですね。