●●●　2004年 6月の三大ニュース　●●●

5日：自民党・公明党による強行採決で、年金改悪法が成立
11日：小泉首相が勝手に「多国籍軍への参加」を正式表明
29日：イラク主権　前倒し移譲　わずか５分の極秘式典

2004年 6月 30日（水）

• 誰がサマワで水を（毎日新聞・朝刊、舌戦録29日）
  安倍晋三・自民党幹事長「やっと昨日イラク人の政府が誕生しました。民主党が言っているように明日にでも自衛隊を撤退させたら、誰がサマワの市民にきれいな水を供給するんでしょうか」（金沢市内での街頭演説）
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  フランスのＮＧＯが行います。というか、すでにフランスのＮＧＯがサマワで行っています（しかも、自衛隊より安く効率的に）。
  「隊員５５０人のうち、実際に水を作っているのは１０人程度にすぎない。１日に約１５０トンの水を生産しているのだが、半分は隊員の風呂や便所に費やされ、残り７０トン程度が住民に提供されている。」（阿修羅、日刊ゲンダイ、2004年5月12日）という橋田信介さんのイラク現地リポートもあります。「自衛隊が生産している水は、半分以上を自衛隊が消費している（自分たちで使っている）」という漫画的な構図、皆さん知ってました？
  こういった事実を隠して日本の市民を騙そうとしている自民党・安倍晋三。 有権者の皆さん、ダマされないようにしましょう！

2004年 6月 29日（火）

• イラク主権 前倒し移譲　テロ警戒　２日早く　米英占領当局は解散（毎日新聞・朝刊）
  しかし、暫定政府は米国主導で作られた印象が強く、一部国民から「正当性のない政権」と批判が上がっている。また、主権はイラク側に移ったものの、米英軍を主体とする多国籍軍は国連決議に基づき駐留を続けるため、外国勢力に反発する過激派のテロ攻撃は終わらないとの見方が強い。
  ↓
  テロではなく、侵略者＝米英らに対抗するレジスタンスではないのですか？　彼らは、侵略者＝米英らがイラクに居座り続ける限り、レジスタンス活動を止めないでしょうね（侵略者が去れば、レジスタンス活動も終わるでしょう）。
  こうした問題を抱える「多国籍軍」に日本も参加するのが残念でなりません。
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• イラク主権移譲前倒し　１週間前から検討　わずか５分極秘式典　（アラウィ）首相が最終決断（毎日新聞・朝刊）
  ブレマー文民行政官や暫定政府のヤワル大統領らわずか６人の出席者がテーブルを囲んで着席。主権移譲に際しては、約30人のオブザーバーの英当局者やメディアに見守られて全員が起立、イラク時間午前10時26分、移譲が完了した。わずか５分間の式典だった。
  ↓
  アメリカ主導による（ということは、アメリカにとって都合の良い）暫定政府では、国民の反発を受けるのは当然でしょう。米英人によって、２〜３万人のイラク一般市民が殺されているのですよ（これが全ての原点であることを忘れてはなりません）。批判や反発は、彼らイラク人が誇り高き民族である証拠とも言えるのではないでしょうか。
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• いんちきいろいろ（毎日新聞・朝刊、舌戦録28日）
  菅直人・民主党前代表「小泉首相は（サラリーマン時代の４年間に）仕事はまともにしなかったけど、給料だけもらった。年金まで入っていた。４年分の厚生年金を受け取ったら詐欺罪に当たるんですよ。『仕事もいろいろ、会社もいろいろ』じゃない、『いんちきもいろいろ』だ」（甲府市の応援演説）
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  詐欺罪だけではなく、靖国参拝や自衛隊派兵・多国籍軍参加は「憲法尊重擁護の義務」（憲法第99条）違反ですし、イラク侵略の罪の共同正犯 や、一方 イラクの日本人を間接的に殺したり、年金改悪法案では（民主主義否定の）強行採決。果ては婦女暴行までありますから、小泉首相は『犯罪もいろいろ』です。

2004年 6月 26日（土）

• 外務省経費は 1815万円　イラク人質事件（毎日新聞・朝刊）
  外務省は25日、４月にイラクで発生した日本人人質事件で、同省が負担した経費が総額約1815万円に上ったと発表した。国会などで経費公開の要求があったため、同省として算出し、公開した。うち同省関係者の出張関連経費は約1369万円、人質だった日本人３人の移動に使ったチャーター機運航費が約53万円（３人の自己負担分を除く）、現地対策本部長を務めた逢沢一郎副外相一行のチャーター機運航費が約203万円、川口順子外相のテレビメッセージ作成費が15万5000円、現地対策本部運営費が約173万7000円。
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  ちょっと待て。総額1815万円のうち、４分の３以上を占める「同省関係者の出張関連経費1369万円」とやらの内訳（詳細）は発表できないのか（ここが一番重要な部分なのに…）。
  実際のところ、政府関係者３０〜４０人もドバイ入りしたが、彼らは最高級ホテルに泊まり、高い酒をガンガン飲んでいた。逢沢一郎外務副大臣など飛行機もファーストクラス。こんな大名旅行をすればカネがかかるのは当然です（阿修羅、日刊ゲンダイ、2004年4月26日）、というのが真相ですから、内訳（詳細）は発表できないのでしょうね。
  しかし、元は我々国民の税金ですから、外務省は内訳（詳細）を発表する義務があります。きちんと全ての領収証を添付して、公開しなさい。＞外務省
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• イラク戦争後「世界は安全になった」米大統領、改めて主張（毎日新聞・夕刊）
  米ホワイトハウスは25日、ブッシュ大統領が同日到着したアイルランドのＲＴＥテレビと出発前の24日に行ったインタビュー記録を公開した。それによると、イラク戦争後のテロの続発で「世界はより危険になったのでは」と聞かれたブッシュ大統領は「戦前にもバリなどでテロはあった。私のイラク対応のせいではない」と反論。「世界は安全になったし、さらに安全になる」と改めて主張した。…
  イラクへの主権委譲に関し、「死傷者が急増しているのに、民主主義が育つのか」と問われると「テロと対決し、指導を続ける。テロリストにイラク国民の希望は奪わせない」と強調した。
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  呆れてものも言えないとは、このことですが…。
  どう考えても、世界はより危険になっているでしょう。そんなに「世界は安全になった」と考えているのなら、空港の手荷物検査やボディチェック等を、以前のレベルに戻してみなさい（まず米国が率先して！）。＞ブッシュ大統領
  「指導を続ける」とか、本当に傲慢ですね（あ〜やだやだ）。それに、「イラク国民の希望を奪っている」のは「アメリカ人」という名の「テロリスト」ではないのですか。
  現実を把握する力のない人間がトップに立っていますね＞アメリカ。ああ、そうか、日本も同じだ（笑）。

2004年 6月 25日（金）

• 『週刊金曜日（04/6/18）』より。
  • 都教委の「君が代」起立強制にアムネスティ抗議（P5、金曜アンテナ）
    アムネスティ・インターナショナルは６月８日、東京都教育委員会の横山洋吉教育長が、教師に対して生徒への「君が代」起立斉唱の「指導」を職務命令で義務付けると発表したことに抗議し、「思想、良心、表現の自由の重大な侵害」であるとの声明を発表した。
    声明は「君が代」斉唱強制や、強制反対者に対する「職務命令違反」を口実にした教職員の処分は憲法第１９、２１条違反であるのみならず、日本も批准した国連の自由権規約などの国際人権諸条約に反する施策であると批判。
    ↓
    とうとうアムネスティも動き出しましたね。「君が代」の起立・斉唱の強制は、それほど酷い人権侵害だということです。
    人権意識の欠落している石原慎太郎東京都知事と横山洋吉教育長には理解できないのでしょうが…。

2004年 6月 24日（木）

• 国際テロ死者　実は「２倍」　米国務省、報告書を訂正（毎日新聞・朝刊）
  米国務省は22日、４月29日に発表した03年版「国際テロ報告」の誤りを訂正したデータを公表、307人としていた同年のテロ死者数が実際には２倍以上の625人だったことが判明した。パウエル長官は記者会見で、４月の発表の際に対テロ戦に「勝利しつつある」と述べたアーミテージ国務副長官の評価が、誤ったデータに基づく勇み足だったことを認めた。…
  しかし単純な誤りは「粗雑さの証明」とも言え、いずれにせよブッシュ政権の対テロ政策に失点を加える結果となった。
  ↓
  なるほど、アメリカは「国際テロの恐怖」を煽る一方で、アメリカの武力により「国際テロに勝利しつつある」ということを証明する必要があるわけですね（そうしないと、外国まで軍隊を派遣することが許されなくなる）。しかし、現実には、
  新たな資料によると、03年分はテロ件数も190件から208件に増え、02年の同件数も198件から205件に訂正された。03年は死者こそ前年の705人からやや減ったが、負傷者は2013人から3646人へと1.8倍以上も激増。テロ対策の成果を誇れる実績ではない。（毎日新聞・朝刊）
  とのことです。 米国の言う「テロ」は「レジスタンス」も含みますが、これらをなくすには、 武力で押さえつけるのではなく、原因となっている（米英らによる）侵略・占領をなくすことが第一です（これは当初より指摘されていたことですよね）。
  しかし、米国の本音は「テロが無くなると軍隊も派遣できないし、武器も売れなくなるので困る」というところにありますから、アルカイダを利用して、（レジスタンスではなく）本当の意味の「テロ」を実行させている、という構造です。
  テロが無くなると一番困るのは、ブッシュ政権や小泉自民党・公明党政権でしょうね。テロと戦っているように見せかけながら、実際には巧妙にテロを存続させています。 自分たちの「欲望」を押し通すために。

2004年 6月 23日（水）

• 韓国人男性殺害　アルカイダ最高幹部率いる集団　武装グループ（毎日新聞・夕刊）
  イラクで韓国人男性が武装勢力に拉致・殺害された事件で、武装グループは、国際テロ組織「アルカイダ」のイラクでの最高幹部とされるアブムサブ・アル・ザルカウィ氏が率いる「一神教聖戦団」を名乗っていた。このグループは先月、米国人のニック・バーグさんやイラク統治評議会議長だったイズディン・サリム氏の殺害も実行したとされるイスラム原理主義過激派組織の最強硬派だ。
  ↓
  これも「アルカイダ」ですから、 ＣＩＡの指示で動いている可能性も否定できません。

2004年 6月 22日（火）

• 出生率1.29　年金法成立１２日前に把握　政府答弁書　厚労省「分析に時間」（毎日新聞・夕刊）
  政府は22日の閣議で、１人の女性が一生に産む子どもの数の平均を示す03年の合計特殊出生率が1.29に低下した事実を厚生労働省が把握した時期について「（厚労省）統計情報部長に対し、04年５月24日に（同省）人口動態・保健統計課長から集計結果の中間的な報告を行った」とする答弁書を決定した。同省は年金制度改革法の成立から５日後の今月10日に03年の出生率を公表したが、実際には成立の12日前には集計データを把握していたことになる。…
  野党は、法案成立後に公表したことに対し、「こそくで説明責任をまったく果たしていない」（藤井裕久・民主党幹事長）と批判を強めている。
• 隠ぺい体質改善されず（毎日新聞・夕刊、解説）
  同省（厚労省）は薬害エイズ事件で真相解明に不可欠なファイルの存在をいったん否定しながら、後に存在を認めるなど情報隠しの「前科」がある。法成立前に公表されていれば審議に重大な影響があったことは間違いなく、不利なことは伏せる同省の隠ぺい体質が改善されていないことを示した。…
  記者会見で同省の担当者は法成立前に1.29という数字自体を把握していたことは認めたものの、「生数字で、分析が加わっていなかった。それでは発表できない」と苦しい言い訳を重ね、「出生率の低下は一時的現象だと分かった」と分析してみせた。
  厚労省がひねり出した理屈は、00、01年に「ミレニアム婚」などの駆け込み結婚が増え、反動で02年の婚姻件数が減少し、03年の出生数に影響を与えたというもの。しかし、それなら01、02年の出生率は高まるはずなのにそうなっていない。
  ↓
  やっぱりね…（笑）。後者の「解説」を担当された吉田啓志記者の分かりやすい記事に感謝します（今後も期待しています）。
  それにしても、1.29 という数字が事実なら、分析なんかは後回しで良いから、まず公表して欲しいものです（＞厚労省）。誰も厚労省の「分析」という名の「屁理屈」なんて聞きたいと思ってません（笑）。分析は我々国民が行います。少なくとも厚労省の滅茶苦茶な分析（この間違った分析に半月も掛けたのかよ、税金返せ！）よりは、まともな結果が得られるでしょう。
  厚労省による情報隠しと、自民党・公明党による強行採決。本来であれば、前提となる数字が間違っていた法案は取り消すのが筋だと思いますが、政府・自民党・公明党にそんな気はさらさら無いようです。奴らは本当に年金制度を改善しようとしているのではなく、いかに国民から少しでも多く搾り取るか、ということしか考えていないということです。

2004年 6月 21日（月）

• 『週刊金曜日（04/6/11）』より。
  • 政府が目論む「裁判員制度」の本当の狙い（P12-、鈴木達夫「迅速・重罰・密室化で縛りつけられる人権」）
    裁判員の住所、職業、氏名を特定する情報を一切開示してはいけないことになっているが、これでは「覆面裁判」だ。誰に裁かれたのかもわからない。判決書にも名前はなく、確定記録でも裁判員の住所、職業、氏名等が特定されるおそれがある時は閲覧できない。情報公開法でも無理だ。この匿名性は、人が人を裁くことの重さを根本で歪めている。それを裁判員保護という名目で推し進めるのは許し難い。また裁判員自らも生涯、審理の内容や知り得た一切の秘密を言ってはいけないとされた。
    国民の司法参加で民主的な経験を蓄積するというが、これではできるわけがない。
    ↓
    ということは、政府（政治家や官僚）の息の掛かった連中を、裁判員として「公正に選ばれた」ことにして、政府にとって都合の悪い人間（無実の被告）を闇から闇へ葬り去ることも可能になるわけですね（何と言っても、証拠が残らないわけですから、政府から見れば、やりたい放題です）。
    しかも、（陪審員制度は全員一致が求められるのに対し）裁判員制度は過半数ですから、政府の息の掛かっていない一般人も混ぜておくことが可能です。これが一応「免罪符」（または「目眩まし」）になるのでしょう。
    また、重大な点は、素人の裁判員が「量刑判断」まで行うことだ。死刑や懲役何年が妥当かというところまで判断するという。欧米の陪審員制度でも、量刑の判断まではしない。（P13）ということですから、文字通り「闇へ葬り去る」（死刑にする）ことも可能です。
    「裁判員制度」は、悪用しようと思えば、どこまでも悪用できる制度です。恐ろしいですね。
    --
  • 日本の市民の命を救ったのは政府ではなく同じ市民だった（P19、伊藤千尋「国際時転：「アルジャジーラ」放映と人質解放にたどりつくまで」）
    アルジャジーラは日本人の人質解放でも力を発揮した。高遠菜穂子さんら３人の解放で政府は自衛隊を撤退させないと早々に発表してむしろ解放を難しくさせた。実際に解放に貢献したのはイスラム聖職者のほか、アルジャジーラと日本のＮＧＯである。
    その日、事件を知ったＮＧＯピースボートの櫛渕万里らはすぐに対策チームを始動させた。イラクにいる知人に電話すると、３人とも自衛隊の関係者だと思われていることが分かった。このままでは命が危ない。そこで連絡を取ったのがアルジャジーラだ。３人が何者なのかを放送してもらおうと考えた。電話ではラチが開かず、体当たりで訴えようとスタッフを現地に派遣することにした。…
    インターネットで吉岡（達也）の現地派遣を伝えると他のＮＧＯは、ビデオやメッセージを続々とピースボートに寄せ、各地でデモや署名運動も展開した。カタールに着いた吉岡はアルジャジーラを説得して３回の生出演を承諾させた。アラブ商人も、大阪人の吉岡の鼻息の荒さに兜を脱いだようだ。その結果、３人がイラク人の敵ではないことが犯人に伝わった。日本の市民の命を救ったのは政府ではなく同じ市民だったのだ。
    ↓
    やはり、日本政府は何もしませんでしたね。 そのくせ態度だけは偉そうにしてましたね。＞小泉首相・福田官房長官（当時）
    いや、本当に何もしなかったのなら、まだマシでした。「郡山総一郎さん単独インタビュー」を読むと、人質事件の被害者である彼らに、日本政府や警察は本当にひどいことをしていた、ということが分かります。
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  • 160／95 から 130／85 へ基準を厳しくして、「患者」を増やして金儲け（P26-、浜六郎「必要な薬と不要な薬・11：降圧剤」）
    脳卒中や心臓病などを防ぐため、血圧をコントロールすることはとても大切なことです。しかし、生活習慣の改善でも上の収縮期血圧が160、下の拡張期血圧が95以上が続く場合にのみ治療の対象だった基準が、日本は2000年の新ガイドラインで、上130／下85未満を目標に血圧を下げることが進められるようになりました。この基準になったことによって、新たに3000万人以上が降圧剤を必要とする「患者」とみなされることになったのです。
    ↓
    製薬会社が降圧剤（血圧を下げる薬）を売るための戦略ですね。「ガイドライン」をいじるだけで、「販路」が3000万人も拡大するのですから、製薬会社は笑いが止まらないでしょう。しかし実際には、 これら3000万人のうち、ほとんどの人に不要な薬ですから、ダマされないようにしましょう。
    現代の医療は、血圧に限らず様々な分野で、私たちの肉体を使って、必要のない（かえって害のある）処置をすることで金儲けをしていますが、「病院へ行くたびに、寿命が縮まる」というのも、決して冗談ではなく、かなり真理をついているように思えます。

2004年 6月 18日（金）

• フセイン政権とアルカイダ　接触あった　米大統領“強弁”（毎日新聞・朝刊）
  ブッシュ大統領は17日、イラクの旧フセイン政権と国際テロ組織「アルカイダ」の間では「非常に多くの接触があった」と述べ、協力関係にあったという見方を改めて強調した。01年の米同時多発テロに関する独立調査委員会は16日、イラクとアルカイダとの協力関係について否定的な報告書を発表したが、マクレラン大統領報道官はこれもブッシュ政権の立場と「矛盾しない」と強弁した。このまま押し切ろうという作戦と見られる。
  ブッシュ大統領は17日の閣議後、独立委の発表に関する記者団の質問に「私がイラク、サダム（フセイン元大統領）との間に関係があると主張し続ける理由は、関係があったからだ」と答え、「非常に多くの接触」の一例として、イラク情報機関当局者とウサマ・ビンラディン氏がスーダンで会った事実を指摘した。
  ↓
  それを言うなら、ＣＩＡとアルカイダとの関係の方が深いのではないでしょうか（９・１１の直前にも接触していますよね）。＞ブッシュ大統領
  アフガニスタン戦争で、米国はビンラディンと「同盟」して、存分に利用していましたが、もうお忘れでしょうか。＞ブッシュ大統領
  ６月２５日に米国で公開されるマイケル・ムーア監督の映画「ファーレンハイト（華氏）９１１」（カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞）も楽しみですね。＞ブッシュ大統領

2004年 6月 16日（水）

• 多国籍軍参加「日本が指揮」「非戦闘地域」政府統一見解原案　原則外なら撤退も（毎日新聞・朝刊）
  イラクへの主権譲渡後に編成される多国籍軍への自衛隊参加に関する政府統一見解原案の全文が15日明らかになった。「日本の指揮に従い活動を行い、統合された司令部の指揮下に入ることはない」と指摘したうえで、こうした見解について米国、英国政府の了解も得られたと説明している。また非戦闘地域での活動や武力行使との一体化の回避など日本が定めた原則に反する要請が多国籍軍司令部からあった場合は、拒否したり独自の撤退も可能とした。
  ↓
  なぜ、「日本が定めた原則に反する要請が多国籍軍司令部からあった場合」 のことを考える必要があるのでしょうか。やはり、「統合された司令部の指揮下に入る」からではないでしょうか。それなら、「原則外」ですから、自衛隊は「撤退」すべきではないのですか？
  そもそも、米国政府・英国政府の了解を得ている時点で、自国の判断で行動できないことを証明しているように見えますが…（笑）。
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• イラク派遣多国籍軍「米司令部の監督下に」米大統領報道官　米軍主導色強く（毎日新聞・夕刊）
  マクレラン報道官は日本の自衛隊について「ポーランド、英国、イタリアの各軍隊と同様に、明らかに自国の指揮系統のもとにある」と述べ、自衛隊に限らず、多国籍軍を構成する各国軍隊の指揮権は、各国が独自に有するとの認識を示した。さらに多国籍軍に参加する各国軍は「調整を行い共に働く」とも指摘した。一方で多国籍軍の主力が米軍になることを踏まえ「多国籍軍全体は米司令部が監督する（oversee）」と表明した。
  国連安保理決議１５４６は、多国籍軍は「unified command」のもとにあると明記している。当初は「統一した指揮」と訳されたが、日本政府は「統合された司令部」と解釈を変更。自衛隊は統合された司令部と連絡・調整はするが、指揮下には入らず、日本は独自に指揮権を持つとの政府統一見解原案をまとめた。
  マクレラン報道官が表明した「米司令部の監督」は、「統合された司令部」の上に、米司令部が監督的立場で存在するとの認識を示したとみられる。「監督」は「指揮」に比べて強制力はないが、米軍主導色の強い多国籍軍となるのは間違いない。
  ↓
  また「言葉遊び」で、実態を隠そうとするのですね＞日本政府。どんどん手口が幼稚になっていくなあ（この先、もっと幼稚になるのだろうか）。
  ハーグの国際刑事裁判所の規定によると、イラクに自衛隊を派遣した時点で（他に何もしなくても）「侵略」なので、そもそもイラクの地に自衛隊が存在していること自体が許されないはずですが、それだけに飽きたらず「多国籍軍」（実態は「米指揮下の侵略連合軍」）にも参加するという。しかも、滅茶苦茶な理由で。
  元を辿れば、軍隊（自衛隊）の存在自体が日本国憲法違反ですから、小泉自民党・公明党政権は二重三重四重の犯罪を犯していることになります。この様に、憲法も国際法も無視して、大義なき戦争（しかも「侵略戦争」ですぞ！）に日々加担していると、感覚がマヒして、先端の部分（例えば、「監督」か「指揮」か、という問題）しか見えなくなりがちですが、同時に根本や幹の部分もしっかりと見ておきたい（忘れないようにしたい）ものです。今回のイラク侵略に関する日米政府の政策は、始まりから現在まで全てが間違っています。
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• 首相日々・（６月）１５日（毎日新聞・朝刊）
  …（午前９時）42分河村建夫文部科学相。48分官邸。11時５分望月晴文中小企業庁長官、北畑隆生経産相官房長。…
  ↓
  午前９時48分から11時５分までの間に、小泉純一郎婦女暴行事件による損害賠償請求裁判第二回公判のために東京地方裁判所へ出廷したのでしょうか？？？

2004年 6月 13日（日）

• 「君が代」起立　１１教委が児童・生徒調査　都道府県政令市　教師の責任検討も（毎日新聞・朝刊）
  公立小中高校などの卒業式や入学式で「君が代」を斉唱する際、児童・生徒が起立しているか否かを、11府県・政令市の教育委員会が調査していることが毎日新聞の全国アンケートで分かった。政府は国会で、国旗掲揚・国歌斉唱について「子供の内心にまで入って強制するものではない」との見解を示しているが、各教委が起立斉唱を徹底するため、個別の学校現場にまで踏み込んで調査している実態が浮かび上がった。…
  大阪、新潟、広島、鳥取、福岡、大分、沖縄の７府県と、大阪、京都、広島、北九州の４市が子供の起立調査を「している」と答えた。どの教委も「起立しなかった子供の氏名までは把握していない」と説明している。
• 生徒不起立教師ら注意　東京都「調査はしていない」（毎日新聞・朝刊）
  東京都教委は起立調査を「していない」と回答したが、今春の卒業・入学式で、都立高全体に「お祝いを述べるために」という理由で教委職員を派遣。この報告などを基に、起立しなかった生徒への指導が不適切・不十分だったとして、教職員67人を「厳重注意」などにしていた。教職員本人の不起立を理由とした懲戒処分も行われている。
  ↓
  政府は国会で、国旗掲揚・国歌斉唱について「子供の内心にまで入って強制するものではない」との見解を示していたのであれば、重大なる責任を持って、これら１１教委へ厳しい指導を行い、再びこの様な調査（思想の自由を否定する、公的な調査）を実施させないようにすべきです。が、政府の本音は「子供の内心にまで入って強制したい」ところにありますから、これら１１教委を応援することはあっても、非難することはないでしょうね（恐ろしい時代になったものです）。
  「公立」ということは、我々の税金で運営しているわけですから、特定の思想を（それも教育委員会の権力で）押しつけることは許されません。 下村哲夫・早稲田大教授（教育学）の話（強制につながる恐れ）に書かれている通り、立つかどうかは最終的には子供が判断すべきこと（毎日新聞・朝刊）ですが、思想の自由を嫌う保守派の諸君は子供たちからも「自分の頭で考える能力」を奪いたいようですね（こうした歪んだ教育ばかりやっていると、いずれ国力の低下に結びつくのですが、保守派の諸君はまだそのことに気付いていないようです）。
  それにしても、石原慎太郎知事の東京都は悪質ですね。「調査はしなかったが、教職員を処分した」と来ましたか…。教育委員会が自らウソをつくようになっては世も末ですね。現在の都教委のメンバーは相当腐っているものと思われます。
  日本は「順調」に、戦前のような軍国主義国家への道を歩んでいるようです。

2004年 6月 12日（土）

• 「出生率1.29」与党も激怒　「説明受けてない」　年金法　選挙戦で整合性に悩み（毎日新聞・朝刊）
  03年の合計特殊出生率（１人の女性が一生に産む子供の数の平均）が1.29に低下した衝撃は、年金制度改革関連法の成立に奔走した与党議員にも及んでいる。厚生族議員は「年金財政が悪化しかねないのに、役所は法成立まで黙っていた」と怒り心頭で、与党執行部は来月に迫った参院選への影響を懸念している。
  「体を張って強行採決までしたのになんだ。こんな委員長やっとれん」。11日朝、自民党本部で開かれた厚生労働部会に、衛藤晟一・衆院厚労委員長の怒声が響いた。
  10日明らかになった03年の出生率は、改正年金法の試算根拠となっている出生率（02年は1.32）を大幅に下回った。働き手の減少につながり、政府の大目標の「年金給付水準50％」が覆りかねない事態なのに、事前に説明を受けていなかったという抗議だ。…
  坂口力厚労相は11日の記者会見で、… 法案成立まで発表を伏せていたとの指摘を否定。「1.29は瞬間風速だ」と語った。しかし、その後の衆院厚労委では「出生率をこの延長線上で考えると、だんだん減少することも見越さなければならない」と、自信のなさを露呈した。
  この政府・与党のあたふたぶりに民主党の仙谷由人政調会長は「甘めの観測でやってきた病気が再び出た」と批判し、年金問題で参院選は野党に有利になると勢いづく。
  ↓
  「出生率が減少することを全く見越していなかった」という計画性の無さには（毎度のことながら）呆れてしまいますが、そもそも政治家が滅茶苦茶な政治をやっているから（安心して子どもを生み育てることができない、お先真っ暗な日本だから）出生率が減少しているのに、政治家にはその自覚が全く無いのですね。しかも、苦労して育てた子どもが、昨今の日本人のように戦争に巻き込まれて殺されたり、憲法９条改悪で徴兵される可能性まで出てきましたから、今後ますます出生率は下がるでしょう。
  「体を張って強行採決までしたのになんだ。こんな委員長やっとれん」という衛藤晟一の発言もすごいですね（笑）。強行採決があたかも努力すべき善行のような言い草です。衛藤発言は、茶番の臭いも感じますが、単なる責任逃れの意図だけではないのかもしれません。
  民主主義否定の強行採決が大好きな自民党・公明党のことですから、 女性が産む子供の数を決める法案（全ての日本人女性は最低２人の子どもを産まなければならない、とか）を作って、また強行採決するかもしれませんね。

2004年 6月 11日（金）

• 多国籍軍への参加正式表明　小泉首相会見（毎日新聞・夕刊）
  小泉純一郎首相は10日夜、サミット閉幕を受けてサバナ市内で記者会見し、イラク主権委譲後に編成される多国籍軍への自衛隊参加を正式に表明した。首相は「イラクのヤワル大統領は自衛隊の活動を高く評価した。多国籍軍が形成される中で人道復興支援を継続していく方向で検討したい」と明言した。
  ↓
  小泉は、誰の許しを得て、こういう勝手なことを発言したのでしょう。 自衛隊が「武器を持って」参加するのであれば、憲法違反です。
  ヤワル大統領は米ブッシュ政権の傀儡ですから米国の言いなりです。日本人ジャーナリスト橋田信介さん・小川功太郎さんがイラクに自衛隊を派兵している日本人だから殺されたばかりなのに、ヤワル大統領の言葉だけを引用している小泉は、亡くなった両氏に対して失礼だとは思わないのでしょうか。
  「悪の親玉・米国」と「そのイラクにおける傀儡」と「その日本における傀儡（小泉政権）」の３者による茶番劇です。

2004年 6月 8日（火）

• 『週刊金曜日（04/6/4）』より。
  • 公安の意図的なリークに乗ったマスコミの罪（P8-、金香清「「日本にアルカイダメンバー潜伏」のニュースに疑問符」）
    「アルカイダ」幹部とされたのは昨年１２月、ドイツ・ミュンヘンで逮捕された、フランス国籍のリオネル=デュモン容疑者（３３歳）。各メディアは５月１９日、「公安当局の調べでわかった」などとして、デュモン容疑者が2002年7月から翌年9月まで４回日本に入国し、合わせて、９カ月間、滞在していたと１面やトップニュースで報道した。…
    だが、「アルカイダ」に詳しい早稲田大学イスラム科学研究所の保坂修司客員助教授は「経歴を見ると、この容疑者を『アルカイダ』だと断定するには無理がある」と指摘する。…
    保坂助教授の説明はこうだ。「彼が、フランスのイスラム系テロ組織の幹部であることは確かです。しかし、これをもって『アルカイダ幹部』などと表現するのは無理がありすぎます。『ルーベ団』はイスラムの名をかたったフランスのローカルな組織です」…
    公安関係者は言う。「公安の得意な典型的な『見切り捜査』です。刑事警察は、証拠や目撃証言を集めて捜査を積み上げていくのですが、それとは正反対の方法です。まず『捜査対象』『捜査目標』ありきで、『事件をつくる』のです。デュモン容疑者の日本での活動はただの金稼ぎ程度としか考えられません。なにしろ日本語さえできないのに、工作活動なんてできないでしょう」
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    いやー、またしても公安と大手マスコミにダマされました。見事に、全国紙４紙（朝日・産経・毎日・読売）とも１面に掲載されていますね（各紙、2004年5月19日付）。
    ちなみに「アルカイダ」と「ＣＩＡ」や「ＭＩ６」との並々ならぬ関係について、成澤宗男氏がコラムの中で書いていますが、結論的には「アルカイダ」なる団体は、「米諜報機関の道具」（同政権の裏事情に詳しいカナダのＭ・ショフドフスキー・トロント大学教授）というのが妥当な見方だろう（P10）とのことです。たしかに、アルカイダのやっていることは常に米政府やネオコンや米軍が喜びそうなことばかりですから（しかも、米兵によるイラク人虐待への非難が高まっている時期の「ニック・バーグさん殺害事件」とか、なぜかタイムリーに事件を起こす気がするのは私だけ？）、「アルカイダはＣＩＡの下部組織だ」というのも案外、正解かもしれませんよ。
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  • 米国産ブランド「テロリスト」（P40-、重信メイ☆インリン・オブ・ジョイトイ 対談「みなさん、もっとしっかりしてよ」）
    司会　インリンさんは自称“エロテロリスト”、そして重信さんは「テロリストの娘」と報道されています。お二方はこの「テロ」という言葉をどう捉えてらっしゃいますか？
    メイ　米国にとって都合の良くない相手は「テロリスト」というブランドがつけられてしまいます。何が無差別殺人＝テロで、何が抵抗運動か整理した考え方が必要だと思う。米国ではイスラム教徒が、中国だとチベット人、ロシアだとチェチェンの人がテロリストになってしまう。その中には占領に反対する抵抗運動だってあるでしょう。そしてテロや抵抗運動が起きた背景、つまり弱い者への弾圧、差別がある現実を見つめるべきだと思います。
    インリン　同感ですね。小泉首相は、何かと「テロには屈しない」と繰り返すけど、イラクで起きていることがすべてテロとは思えない。イラク人はイラクの治安と平和を守る権利がある。その権利を米国が銃で奪った。抵抗が起きるのは当たり前です。
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    テロに屈しないのはまあ良いとしても、レジスタンスには屈しなさいよ。それが最低限の国際貢献です。＞小泉首相
    それにしても「エロテロリスト」には笑いました（ツボに来ました）。 この２人には今後とも注目です！
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  • 大使館員と合わせて５人殺した小泉純一郎（P53、本多勝一「貧困なる精神212：ジャーナリストら３人も「小泉」が殺した」）
    去年から今年にかけての日本、より正確には「小泉政権の日本」が、イラク人の日本びいきに終止符をうち、すっかり反日にしてしまった。その最大の理由は、小泉の日本軍イラク派兵である。
    日本人ジャーナリスト橋田信介・小川功太郎両氏と通訳ムハマンド=ノールアディーン氏の３人が殺害された今度の事件は、この様な背景があっての必然ともいえる結果であった。…
    5月30日現在までの報道によると、これは襲撃グループの車が被害者の車と並走してのぞき、日本人であることを確認してからＵターンして乱射した上、小川氏は連行されて射殺されたらしい。要するに「日本人だから」殺されたのだ。…
    助かった運転手は「米国の手先」という襲撃側の言葉を聞いた。この言葉こそ事件の本質を象徴している。
    相変わらず無知無能な「ブッシュのペット」（小泉）は、事件について記者団に「以前からイラクには入らないで下さいと勧告していたので残念です」と語り、派兵続行を強調した（『朝日』29日）。３人を殺した真の犯人は小泉自身なのだが、そんな自覚は絶無な上に、ジャーナリストについても完璧に無知なことを示している。今のイラクこそジャーナリストが行くべき地域なのだ。
    「イラクでは開戦以来すでに43人の報道関係者が死亡した。ベトナム戦争では日本人14人を含めた死者・不明者は約70人にのぼる」「危険を冒しながらも、可能な限り現場にこだわる。橋田さんと小川さんがしようとしたのはそれだった」（『朝日』29日社説）
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    小泉純一郎は、日本人を何人殺せば気が済むのでしょうか？　もういい加減やめにしませんか？

2004年 6月 5日（土）

• 年金関連法が成立　参院本会議　民主、社民は欠席　野党　内閣不信任案提出へ（毎日新聞・夕刊）
  ３日の参院厚生労働委員会での（自民・公明による）強行可決をきっかけに、与野党が対立。４日午前に開会された参院本会議は野党の長時間演説などの抵抗で、法案の採決が大幅にずれ込んだ。
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  先に手を出した（＝民主主義的手続きを無視して「強行採決」した）のは与党側（自民党・公明党）ですが、まずそこをはっきりさせておきましょう。＞マスコミの諸君
  それに対する野党側の戦術が「牛歩」や「フィリバスター（長時間演説による抵抗）」だけでは、やはり控えめすぎると思います（採決までの時間が延びるだけで、法案成立を阻止することができない）。今回は、
  午前４時20分すぎ、民主党衆院議員は参院議長室前でピケを張り、倉田（寛之）議長の議場入りを実力で阻止した。そのすきに本岡昭次副議長が本会議場に入り、議長席について直ちに散会を宣告した。散会になれば５日のうちに本会議を再開することはできない。
  しかし約10分後、議場に入った倉田議長が、副議長の散会宣告について「議事日程が残っている以上、散会はできない」という趣旨の参院議事規則82条を根拠に、「散会」の無効を宣言した。
  野党は「散会は有効」として５日の本会議の開催は認められないと主張、民主、社民両党はその後の本会議欠席を決めた。民主党の岡田克也代表は「副議長が正当な権限に基づいて散会手続きをした後で、不信任案を突きつけられた議長が覆した。あってはならないことが起きた」と強く批判、同党参院議員に地元選挙区に帰るよう指示した。（毎日新聞・夕刊）
  という頑張りを見せたのですが、
  この後、本会議は午前７時半すぎに再開され、倉田議長、川村良典事務総長の不信任案、坂口厚労相の問責案を否決した後、年金改革法の採決が起立方式で行われた。（毎日新聞・夕刊）
  それにしても、他に良い方法は無いのでしょうか。結局のところ、民主主義を守ろうとしない政党（自民党・公明党）が国会で多数を占めている以上、自民党・公明党はルールを無視してやりたい放題なんだな（やはり、国会では「数こそが力」ということか）。
  民主主義の敵、自民党と公明党には絶対に投票してはいけません。強行採決でも何でも自分勝手にやる政党だって分かったでしょう？＞これまで投票していた人。でも、いざ選挙をすると自民党と公明党に投票しちゃう人がいっぱい出てくるんだろうな…。
  せめて、自民党・公明党が行った「強行採決」の「意味（＝その民主主義否定の犯罪性）」を分かりやすく全国レベルで報道して下さい。＞マスコミの諸君
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• 同級生殺害　発言撤回を拒否　井上担当相「真意伝わらなかった」（毎日新聞・朝刊）
  井上喜一防災担当相が長崎県佐世保市の小６同級生殺害事件で加害者が女児だったことに関連し「どこの社会も元気な女性が多くなってきたということですかな」と発言した問題で、細田博之官房長官は４日、この発言を批判したうえで、井上担当相に注意し発言の撤回を求めた。しかし井上氏は同日夜、再度会見し「一般論を述べたものだ」と述べ、撤回を拒否した。井上氏の対応は論議を呼びそうだ。…
  井上担当相は、細田長官から注意を受けた後の同日夜の会見でも「真意が伝わらなかったのは残念。一般論として女性が強くなったと言ったもので間違ったことは言ってない」などと強調した。
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  これが日本国の大臣とは全く呆れてしまいますが、常識に欠け冷血で独善的なところなど、いかにも小泉内閣の大臣らしいとも言えます。
  こういう馬鹿な大臣を登用した小泉純一郎首相の責任も追及すべきでしょう。

2004年 6月 4日（金）

• 『週刊金曜日（04/5/28）』より。
  • 5月12日の衆院憲法調査会中央公聴会 の発言から（P15、大藤理子「政治時評：憲法を変えて得か損か「そろばんずく」で話すのも有効な対抗手段では？」）
    小熊英二・慶應義塾大学助教授は、憲法９条は当初保守派が歓迎していたといった歴史的経緯を解説した上で、「いま９条を改正すると、米国の対日軍事要求をエスカレートさせる可能性がある。押しつけ憲法だから自主憲法をつくるという議論は感情的だ」と９条改正に疑問を呈した。
    猪口邦子・上智大学教授は、ジュネーブ軍縮会議代表部大使を務めた経験から、９条は国際社会で評価されていると強調し、「軍縮・不拡散・人道支援を日本の国際貢献の特質とすることを軍事的リスクや危険を回避する臆病なやり方だと批判があるとすれば、断固として反論し、論破すべきだ」と述べた。
    「私は護憲派ではない」宣言から公述を始めたのは、船曳建夫・東京大学教授。「『憲法は改正してはならない』という言い方が９条に限って改正に反対するという意味であっても、それは議論を封殺することになる。たとえ平和主義者の発言でも、それはある種の脅迫だ」。そうやって改憲派の耳目も引いてから、「だけどね」と、戦略的平和論を展開。「日本は９条を論理的に苦しいまま未来を指し示すものとして保持し続ける方が得策だ。戦争放棄の縛りが国益を損なうとは思わない」
    この３人に共通するのは、きちんと「そろばん」をはじいていることだと思う。この憲法を変えたら「具体的に」何が起こるのか、それは日本にとって得なのか損なのかーー。護憲、改憲の枠を越えて現実を冷静に見定めているからこそ、「憲法変えれば世の中オールオッケー」といった、気分的な改憲論に抗することができる。
    ↓
    「国益」には何故か２種類あって、市民の側から見た「国益」と政府の側から見た「国益」は異なります（対立する関係にある）。「戦争放棄の縛りが国益を損なうとは思わない」という時の「国益」は、多くの場合、市民の側から見た「国益」です。一方、政府の側から見た「国益」は、本当は「政治家益」とか「官僚益」なのですが、彼らは「国益」と表現します（笑）。
    政治家や官僚は巧妙に、政府の側から見た「国益」があたかも市民の側から見た「国益」であるかのように、市民に対して「洗脳」を行います（先日のイラク人質事件で、政府・マスコミとそれに踊らされた市民が日本人人質をバッシングしたのが良い例です）。案外簡単に「洗脳」できるようですね。
    「そろばんずく」で話すのは歓迎ですが、どちらの意味にも取られかねない「国益」といった言葉はなるべく使わない方が良いでしょう。もっと具体的に我々の生活がどう変わるのかを表現した方が良いと思います。例えば、憲法第９条を変えることで、「軍事費のために、さらに増税することになる」とか、「徴兵制が復活する」とか、「日本人（それは貴方か、貴方の身の回りにいる人かもしれない）が外国で、現地の人々を殺す様になる（今のアメリカの様に）」とか…。
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  • 日本は侵略の共同正犯（P26-、前田朗「グローバル化する「イラク民衆法廷」」、聞き手：成澤宗男）
    ーー被告はイラク戦争とその後にイラクに出兵した各国の責任者ということでしょうか。
    前田　全員はできないので、ブッシュ大統領とブレア英首相、そして小泉首相になるでしょう。アフガニスタン民衆法廷ではブッシュとブレア、さらにラムズフェルド米国防長官、チェイニー米副大統領なども全部起訴状の中では指名しましたが、技術的あるいは力量的問題からブッシュ１人に絞りました。今回もこの３人になるでしょう。
    ーー小泉首相に対しては、日本国憲法とは別に国際法でどのように裁くのでしょう。
    前田　これは検事団が現在模索しているのですが、私の考えでは侵略の罪の共同正犯です。つまり、現在のイラクの占領状態というのは、侵略によって始まり、いまも侵略が続いているわけです。これは継続犯です。現在の占領は違法な侵略にもとづく占領ですから、当然侵略の一環です。そこに自衛隊を派遣したのですから、侵略の共同正犯だと考えられます。ハーグの国際刑事裁判所の規定では、相手国の承諾なしに陸海空軍その他の軍隊を派遣すること自体が侵略ですから、当然自衛隊はすでに侵略している。自衛隊が何をしたかではなく、現にイラクの領土内に入った時点で侵略の罪が成立するのです。
    ↓
    極めて明快で分かりやすいですね。特に、国際刑事裁判所による「侵略」の定義（「侵略とは、相手国の承諾なしに陸海空軍その他の軍隊を派遣することである」）は、世界中の新聞の第１面の隅にでも毎日掲載してほしい位です。
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  • ５世帯のうち１世帯近くが払っていないＮＨＫ受信料（P34-、菊地正憲「払う必要あるの？ＮＨＫ受信料」）
    ＮＨＫによると、２００２年度末現在、受信設備を持つ一般家庭の契約対象世帯は全国で約４２４０万世帯で、うち８２％の約３４６０万世帯が契約して受信料を払っている。会社などの事業所についてはテレビ１台ごとに契約しており、対象台数は全国で約２７９万台で、うち７６％の約２１３万台分が支払われている。
    収入を受信料に依存しながらも、２割近い世帯から受信料を受け取れていないことになる
    ↓
    「公共放送」として受信料を一方的に徴収しておきながら（２００２年度の受信料収入は、６３３９億円！）、政府の広報機関と化しているＮＨＫ。とくに「報道」がひどいですが、娯楽・教養系番組であっても自民党が喜びそうな「戦争賛美」の意図を巧妙に隠した番組が意外に多いので要注意です（『その時歴史が動いた』とかね…）。
    「ＮＨＫが、（６千億円も出資している）市民の側ではなく、（全く出資していない）政府の側に立った放送をするのを止めさせたい」と思っても、出資者（受信料を払っている市民）がＮＨＫの方針の決定に参加できるわけではありません（「お客様窓口」の類は、職員が「ご意見を伺う」だけですから、ＮＨＫや政府にとって都合の悪い意見は完全に無視できる仕組みになっています）。
    例えば、 国や地方自治体の構成員（市民）であれば、税金を払っている一方で１人１票の投票権があります。株式会社の株主なら、投資している一方で１株１票の権利を行使できます。ＮＨＫの場合、驚くべきことに義務はあっても権利はありません。受信料を持って行かれるだけで、経営・運営に一切関与できないのです。
    やはり、ＮＨＫの暴走を止めるためには「受信料を払わない」ことで経営に圧力を掛けるしかないのではないでしょうか？　「受信料不払いに罰則規定はなし」（P34）とのことですし、他に有効な方法が用意されていない以上、仕方ないですね。

2004年 6月 1日（火）

• ウィニー開発　東大助手を起訴　京都地検（毎日新聞・朝刊）
  著作権法に詳しい小倉秀夫弁護士（東京弁護士会）は「（被告が）個々の利用者レベルの具体的な使用を明確に認識していたかが問題。不正使用を助長するかのような掲示板への一連の書き込みとは別次元の話で、それを基にした逮捕・起訴は解釈を広げ過ぎている。これでは１５０キロで走れる車を製造した会社は、速度違反に問われた運転手のほう助になる。産業界全体の商品開発にも波及しかねない問題を含んでいる」と指摘する。
  ↓
  「ほう助の意思」が争点に（毎日新聞・朝刊）と書かれていますが、本当に「ほう助の意思」が争点なのですか？
  新聞がこの様な表現をすることで世論を誘導し、無理やり「ほう助の意思」を争点にしようとしている様にも見えます。
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• 小泉純一郎婦女暴行事件による損害賠償請求裁判第二回公判は６月１５日朝１０時２０分東京地裁６０９号法廷（プレスネットワーク）
  初弁論は５月６日の木曜日に東京地方裁判所の６０９号法廷で行われ、５０人以上の 傍聴人があふれていたという。
  第二回は、６月１５日の東京地方裁判所の６０９号法廷で、午前１０時２０分から行 われるとのことである。
  小泉純一郎氏について、以下のデータがある。小泉氏および飯島秘書官はこれが事実 と違うのであれば、事実と違うということを証明していただきたいものである。
  １　小泉純一郎は、１９６７年４月、慶応大学の４年生（すでに、２浪、２留年をして いたが、１９６７年の３月にも卒業できなかったため、３留年が決定していた直後） であったときに、婦女暴行事件を起こして、神奈川県警に逮捕されたことがある 。場所は、湘南であり、相手は慶応大学の女学生であった。（当時）
  当時、防衛庁長官であった父親の小泉純也氏が政治的圧力を使い、この事件をもみ消したが、学内でうわさの広まるのを恐れ、小泉純一郎氏を急遽１９６７年の５月にロ ンドンに留学という口実で日本から出した。これは慶応大学には休学扱いとした。
  そして、９月から通常始まるロンドンの大学に留学という形をとる予定であったが、 英語ができないため、すべて合格できなかった。
  そのため仕方なく聴講生として一般に開放されている大学の講座をとっていた。２年間ロンドンにいて、とった単位はゼロであった。 …
  以上のデータはもっぱら個人情報のため、小泉氏のプライバシーに関する情報となる。
  つまり小泉氏に「過去に婦女暴行事件で逮捕歴があるか」ということを取り扱うと、 小泉氏からは「それはプライバシーの侵害だ」といわれることになる。そのため大手 マスメデイアは報道することができないでいる。もっともこの個人情報保護法案を制定したのは小泉が首相になってからである。
  しかし、刑法２７３条の第二項に示しているように、もしその情報が真実であり、公の福祉のためであるならば、それは、名誉毀損にはならないとある。個人情報保護法案より刑法２７３条の２項のほうが上位に来る法概念である。
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  がんばれ！！ゲイツ君で紹介されていた記事ですが、私は全く知りませんでした。これって実は常識なのですか？　新聞も週刊誌も頑張って報道して欲しいと思います。
  年金問題を国会で追及されると、小泉純一郎首相は「３０年以上前のことが何で問題にされるのか」（asahi.com 04/6/1）とか「忘れました。知りません」（asahi.com 04/5/28）といった発言を繰り返していますが、実はこの婦女暴行事件も意識した発言だったのかも…、と妙に腑に落ちるところがありました。