2006年 11月 28日（火）

• 社説：郵政造反組復党　「踏み絵」でも筋は通らない（毎日新聞・朝刊）
  　郵政民営化法案に反対し自民党を離党した無所属の衆院議員１２人が２７日、復党願を提出した。焦点の平沼赳夫氏は中川秀直幹事長が求めた「誓約書」を出さず、同氏を除く１１人が復党する見通しになった。
  　私たちは復党そのものについて、国民を裏切る行為だと再三、批判してきた。同党の判断は残念でならない。
  　昨年９月の衆院選挙で、当時の小泉純一郎首相は郵政民営化への決意を示すために、法案に反対した候補者に党公認を与えず、そして有権者が選択に戸惑わないようにと、対立候補まで擁立したのだ。
  　郵政民営化の一点を問う首相の姿勢は、有権者の支持を得て、自民党は２９６議席という圧倒的な多数を獲得した。一方、法案反対者もまた死に物狂いで「刺客」に立ち向かった。復党願を出した１２人が議員として生き残ったのも、その姿勢に共感した多くの有権者がいたからだろう。
  　それが１年余にして、参院選対策や政党交付金の受給などを目的に、再び一緒になるという。そして自民党の議席は、実に３００議席を超えることになる。まさに民営化賛成、反対両者からの議席の二重取りとしか言いようがない。
  　今回の自民党の行為は、一政党内の問題にとどまらない。国民に政党が示す「政権公約」に対する疑念を抱かせ、やはり政治は何でもありなのかと、政治不信を引き起こすものだ。
  　中川幹事長は（１）民営化など政権公約の順守（２）首相の所信表明演説への支持（３）党則の順守に加え、反党行為に対する反省などを含んだ誓約書の提出を求め、それが復党の条件だとした。これが反発の強い国民の理解を得るための筋道だと言っている。
  　しかし、この誓約書という「踏み絵」を踏めば、済むというものではない。これは内輪の党内手続きであり、復党の是非を判断するのは、あくまで有権者でしかない。復党という形で、勝手に郵政選挙で示された民意を曲げられては困る。もしどうしても復党をというなら、国民に信を問い直すことこそ筋だろう。
  ↓
  この件は「民営化賛成、反対両者からの議席の二重取り」がポイントですね。
  郵政民営化に「賛成した有権者」も「反対した有権者」も、自民党は裏切ったことになるわけです。
  「どうせ来年の参院選までには、国民は忘れているだろう」と、自民党は判断したのでしょう。
  新聞の同じページにある『週刊朝日』［12月8日号］の広告に「血税７６９億円が無駄になる　造反議員の「復党」」という記事のタイトルが載っていました。この金額は、昨年の衆院選 に掛かった費用です。怒りを通り越して、脱力しますね。
  結局、自民党による政治の世界には「信用」や「信頼」なんてものは無く、最終的に議席数が増えれば（そして政党助成金が増えれば）何をしても良いと自民党は考えている、ということを私などは再確認してしまうわけですが、国民は何度だまされれば気が付くのでしょうか？

2006年 11月 22日（水）

• 『週刊金曜日（06/11/17）』より。
  • 「現代の特高」公安の無法（P18-、本誌編集部「シリーズ・警察の闇　乱発される「免状等不実記載」の恐怖」）
    免許証と住民票の住所が違ったという誰にも思い当たるようなありふれたミスで極悪犯人扱いされ、逮捕・家宅捜索までされたあげく、１週間以上も勾留されるケースが全国で続出している。こんな公安の手口を許していいのか。…
    　神奈川県小田原市のマンションに住むフリーの編集者Ｂさんが、県警公安三課ら押しかけた２０人に自宅で逮捕されたのはこの１０月２４日だった。容疑は、「公正証書原本不実記載等」（免状等不実記載）。要するに運転免許証の住所が、鎌倉市の実家のままになっていたというだけだ。
    　自宅の物々しい様子に付近の住民は何事が起きたのかと驚いたが、必要以上に事を荒立てて地域住民からＢさんを浮き上がらせようとする意図が見え見えだった。７時間にも及んだ家宅捜索では容疑の件と何の関係もない住所録や貯金通帳までが押収。さらに、自宅の壁には指紋検出用の特殊な粉が付けられた。Ｂさんの実家も家宅捜索されて母親の衣類まで調べられたほか、自身の所属する政治団体と関連した東京と大阪の事務所にも１０人前後の公安が捜索に入った。
    　確かに刑法１５７条２項では、「公務員に対し虚偽の申し立てをして、免状、鑑札又は旅券に不実の記載をさせた者は、１年以下の懲役または２０万円以下の罰金に処する」とある。だが、これほどまでの捜査が必要かどうかは常識以前の問題だろう。
    　結局Ｂさんは１０日間も小田原署に勾留され、１日あたりの取り調べに５時間もかけられたが、容疑事実について聞かれたのは３割ほど。後は「男だったら組織より自分を大事にしろ」「北朝鮮が攻めてきたら戦えるのか」などと、転向強要を狙って会話のきっかけを掴むための一方的な相手側の放談に終始した。
    ●１１カ所にも及んだ家宅捜索 …
    　ひどいケースになると、昨年７月にこの免状等不実記載で大阪経済大学の卒業生Ｄ君が逮捕された際には、家宅捜索が実家を含め何と１１カ所に及んだ。「大学近くの下宿に住みながら住民票は実家になっていた」という容疑だが、そんな学生はどの大学でも珍しくないだろう。だが、勾留は１０日間にも及んでいる。
    　しかもＤ君が在学中に同大学の二部学友会（自治会）役員だったためか、自治会室まで公安２０数人が家宅捜索に入り、Ｄ君が役員時代に使っていた名刺１枚だけを押収した。もともと容疑立件のため押収しなければならない「証拠」などありようがない微罪であり、いったい何のための捜索だったのか。
    　同大学ではその３カ月後、自治会の看板を撤去しようとした職員と自治会側との間で小競り合いが発生。その際「学生に暴行され」、学生部長が倒されたとして、学生９人が今年１月に大阪府警によって逮捕され、うち５人が退学処分を受けている（本誌２月１７日号参照）。
    ●「国家に敵対」するから問題？
    　このため逮捕された学生側は、「捜索は単なるアリバイ作りで、目的が公安による大学側と結託した事前の自治会つぶし攻撃にあったのは明白だ」と主張している。
    　こうした微罪を口実にした公安の捜査実態に詳しい永嶋靖久弁護士は「住民票と違う住所に住んでいる人はいくらでもいる。それを警察がいちいち逮捕し、家宅捜索までしますか。明らかに、思想・信条で特定の人だけを狙い撃ちしている」と怒る。「公安にとって『免状等不実記載』は、逮捕の口実として実に便利に使える。起訴された例はほとんどなく、公安もそれを最初から狙っているわけでもない。要するに彼らが『危険視』する団体の動向を探るほか打撃を与えたり、嫌がらせをするのが本当の目的なんです」
    　実際、０４年１０月に京都府警に免状等不実記載で逮捕された会社経営者のＥさんの場合、取り調べの際に担当検事から、「警察はあなたが極左暴力集団の構成員であり、国家に敵対する立場を取っているから住所を偽る動機があるとしている」「あなたが国家に敵対しているから問題なのだ」などと言われたという。
    　Ｅさんは、アフガニスタンやイラクに対する米軍の侵略に抗議する反戦運動に積極的に参加していたが、平日に寝泊まりしていた京都市内の自分の会社が公安によって「実際の住所」だと断定。その上で、週末に帰っていた別の町の自宅住所が運転免許証に記載されていたのを「実際の住所と違う」として逮捕の口実にされた。だが検事の発言は、こんなどこにもあるような話が「国家に敵対している」と公安に見なされた市民に対してのみ犯罪として扱われる実態を如実に示している。もはやそこには、「法の下の平等」や「思想・信条の自由」は存在しない。
    　警察による不当逮捕や人権侵害の監視・相談活動を続けている「救援連絡センター」（東京都）事務局の調査によれば、「免状等不実記載を筆頭に、有印私文書偽造・同行使などを含めささいな文書の形式上のミスを口実にした逮捕は７０年代後半からありますが、明らかに政府の動きと連動している」と指摘する。
    ↓
    警察・公安による、こうした「いじめ」は即刻、止めていただきたいですね（ほんと、権力による悪質な「いじめ」ですよ、これは）。「イジメ」を無くしたいのなら、まず大人から無くしましょう。
    あと、左派の人は右派雑誌を、右派の人は左派雑誌を、それぞれ読んだ方が良いと思います（普段は、自分の考えに近い雑誌しか読まないでしょうから…）。で、最近、気付いたのですが、右派雑誌の中に「公安の言ってることを完全に真に受けている（頭から信じ切っている！）」ものがあり、（個人的には笑いつつも）社会的には恐ろしいものを感じました。
    公安って言ったって、実態は、こんな活動（↑）をしているんですよ。ちょっと情けないと思いませんか？（しかも税金を使った公務として！）
    なお、「職員と自治会側との間で小競り合い」などの時には、その様子をビデオで撮影しておきましょう（できれば複数台のカメラで）。そして、必要に応じてネット（YouTube 等）にアップするのも良いアイデアだと思います。

2006年 11月 18日（土）

• タウンミーティング：青森動員「３分の１が県職員」も　教委は４０００円旅費（毎日新聞・朝刊）
  　政府が主催したタウンミーティング（ＴＭ）で「やらせ質問」などが発覚したのを受け、毎日新聞は１３〜１７日、全１７４回のＴＭについて全国調査を実施した。その結果、青森県内で開かれた４回すべてで公務員が大量動員され、特に０４年６月のＴＭ（青森市）では参加者の約３分の１に当たる約７０人が県職員だったことが分かった。
  　同県八戸市では、今年９月に開かれたＴＭで、動員した校長らに県教委が４０００円程度の「出張旅費」を出していたことも判明。このほか、内閣府や文部科学省が自治体を通じて質問者の人選依頼を行ったケースは少なくとも１２回あった。
  　青森県関係者によると、０４年６月のＴＭ開催にあたり、同県は内閣府から同年５月「応募が少ないので、県から参加者を出してほしい」と要請を受け、県政策調整課が取りまとめる形で約７０人が出席した。当日の参加者２０６人のうち３分の１が県職員だった計算で、「閣僚と国民との直接対話」をうたったＴＭの一部は、実は「官官対話」だったことになる。
  ↓
  「やらせ質問」だけではなく、「参加者」自体も「やらせ」だったとは…。しかも、３分の１も居たのかよ（笑）。思想による「参加者選別」も行われていた様ですが、こんな調子だと、政府側に都合の悪い参加希望者を「インチキ抽選」で閉め出すために県職員を動員した例もありそうですね。
  関連情報として、きっこの日記（2006/11/18）に紹介されていた「中学生の意見 匿名の大人が"批判"」（←音が出ます：札幌テレビ放送・2006年11月17日(金)「どさんこワイド１８０」）ですが、 教育基本法改正「運動」についても政府・右翼の結託が行われているのでしょう。
  政府主催のタウンミーティングにおける「やらせ」、国会における自民党・公明党による「採決の強行」、右翼から中学生への「脅迫メール」、 これらの根は１つにつながっています。

2006年 11月 15日（水）

• 『週刊金曜日（06/11/10）』より。
  • 世界中の資本家が応援する国、中国（P50-、獄中１８年、反骨の中国人活動家 魏京生氏インタビュー「民主化の条件は熟している」）
    ──今、米国で生活していて考えることはありますか。
    　米国をはじめ、西側諸国の民主勢力支援の力はむしろ弱まっている。独裁をしている中国の方が力を増している。国際連合（国連）の中での発言力も増しています。人権問題でもむしろ攻撃的になり、米国の人権問題を指摘するくらいの勢いがあります。そして米国は人権問題を提起しなくなっている。
    　他方、日本は人権関係の会議にほとんど出席しない。自由社会陣営として認識されていません。国際社会での役割を果たさない日本が常任理事国入りを考えるのも理解しがたい。
    ──中国で農民や労働者の蜂起が多数、起こっているようだが。
    　現在の中国は労働者の国でもなんでもなく、世界中の資本家に支援されている国です。世界中の大企業に安い労働力を提供し、喜ばれています。自分の国では乱暴なことはできないが、中国では労働者を受刑者のように自分の工場に縛りつけ、働かせることができるからです。…
    ──中国でも日本でも所得、貧富の格差が大問題になっています。
    　完全な資本主義、完全な社会主義はよくないが、その中間を取るということは重要です。もっと重要なのは、一般の民衆が政府を制限することができること。そうでなければ社会主義は実現できない。他方、市場経済というものがないと、経済の効率性が悪くなるので社会にとってよくない。市場経済と福祉は常に調整が必要で、それは国民の肌の感覚を大事にして行われるべきでしょう。
    ──小泉純一郎前首相の靖国参拝と中国の反日暴動については。
    　これについては日本の責任が大きい。過去の歴史を認めようとせず、重い荷物を背負ったまま歩こうとしている。日本は新しい外交を始めるべきなのに、過去のメンツにこだわっているため、先に進めない。中国だけでなく欧米でも靖国神社に首相が公式参拝するようなことを、肯定的にとらえる意見は聞いたことがありません。
    ↓
    この人は誠実に物事を見ていますね。魏京生（ぎ きょうせい）氏、今後も注目です。
    --
  • 核武装すると、原発は停止することになる！？（P59、筑紫哲也「自我作古・第414回　軽挙妄動の火遊び」）
    　当人たちは「深謀遠慮」のつもりかもしれないが、こういうのを「軽挙妄動」と言うのではないか。
    　政府・与党の要人たちが繰り返す「日本核武装」をめぐる発言のことだ。…
    　普段は軍事力強化に熱心な防衛族が新旧の防衛庁長官をふくめてこの論議に慎重なのは、現実性がないのをわかっているからだ。
    「日米同盟の堅持」をあれだけ強調してきたのに、独自の核武装はそれに対する不信を内包してしまうし、将来の解消すらありうる状況に入りかねない。
    　核不拡散条約（ＮＰＴ）から脱退しないとならないが、そうなると原子力発電用の核燃料の供給は国際的に停止される（原発反対派にはこれは朗報かもしれないが）。
    ↓
    なるほど、たしかにこれでは現実的ではありませんね。
    やはり、「日本核武装」発言は、一部の政治家が極端に右へ大きく振ることで、（世論の様子を探りつつ）国民に右派思想への免疫を付ける（＝慣らす）こと自体が目的だったと言えます。このテクニックは、これから何度も使われそうですね。要注意！
    --
  • 声高に「愛国」を叫ぶ議員や識者はまったく信用がおけない（P66、北村肇「編集長後記」）
    　三島由紀夫は「愛国心」という言葉が嫌いだったと、鈴木邦男さんの著作で知った。「官製でおしつけがましい」「日本を突き放して、それを愛するという姿勢が嫌い」「傲慢だ。己惚れであり、思い上がりだ」。鈴木さん自身「どうしても言う必要があるときは小声でそっと言ったらいい」と書いている。
    ↓
    まともな右翼もいるのですね。
    その一方で、自民党・公明党は11月15日の衆院特別委員会にて、愛国心を強制する「教育基本法改正案」の単独採決を強行しました。「審議は尽くされていない」として民主、共産、社民、国民新の野党４党が欠席しているなかでの暴挙です。まさか、「タウンミーティングのやらせ発言に５０００円の謝礼が支払われていた（２５回で６５人に！）」という事実を塩崎官房長官が認めた当日に強行するとは思いませんでしたよ。ひどすぎるな、民主主義の敵＞自民党・公明党
    結局、主役である《子どもの視点》が完全に抜け落ちたまま、《（右派の）大人の都合だけ》で決めてしまった「教育基本法改正」。我が国の子どもや教師をとりまく教育環境が確実に悪化する、まぎれもない悪法です（「戦争のできる国」へ、さらに１歩、大きく近付きました）。
    数の暴力の恐ろしさは、まだまだ続きます。「郵政民営化選挙」（先の衆院選）で自民党に投票したおバカさんたち、責任取れますか？

2006年 11月 13日（月）

• 『週刊金曜日（06/11/3）』より。
  • 「平和な国」でギネスを目指せ（P18-、澤地久枝・講演抄録「戦争で得たものは憲法だけだ」）
    　私は３年前に腰椎の圧迫骨折をやりまして掃除機が使えなくなったので、１週間に１時間だけ助っ人が来ます。その子は１０代ですが、今日、外出支度の私に、「澤地さんは外でどういう話をするんですか」と言う。「今、憲法を変えようとする動きがあるでしょう。それは良くないということを言いに行くのよ。このままいったら戦争をする国になるからね」と答えました。そしたら「でも日本は戦争をしない国になってるんでしょう」と言うのです。日本は平和国家になって、戦争をしない国なのだと素朴に思っている。そして「戦争は嫌いです。この前、映画を見たら、戦争で死んだ死体がいっぱい出てきて、泣いちゃって途中で出てきたんです」と言うのです。若い人って素直だなと思いました。…
    　あの戦争で日本人もひどい目にあった。しかし外国には、もっとひどい目にあった人たちがいます。結局、私たちが手にし得たものは何かと言えば、タイトルにあるように、現在ある憲法だけです。でもその憲法はいまやシロアリだか、頭の黒い政治家さんだかにかじられて、経済人も、知的な人たちも次第に腰が引けてゆく。この人は、この前言ったことと正反対のことを言っているじゃないかと思うように、劣化なだれ現象が起きています。
    　この社会風潮の中で一番恐いのは腰が引けることです。でもアメリカの野心、特に軍需産業の資本家たちの野心のもとに始まった戦争に日本がお金を出すだけでなくて、自衛隊が日本軍として戦うような事態が来ることを考えたら、あいつはぼけだとかアカだとか悪口を言われるぐらいのことは何でもない。
    　今、小さな勇気を自分の中でしっかり持って、何と言われても譲らないこと。ここで譲ったら、憲法が保障している大事なことが、みんな瓦解する。やはり１人ひとりが、私の考えとしてはどうなんだろうかと、自分が生きてきた全時間の中で蓄えている経験や知恵を総動員して判断することと思う。…
    　私は希望を失わないで、死ぬときに後悔をしないような生き方をしたいと思っています。
    ↓
    たしかに戦争で得たものは日本国憲法だけでしたね。
    しかし、その犠牲は大きすぎました。日本人だけでも３００万人が死んでいます。
    彼らの犠牲の上に、現在の日本国憲法＝平和憲法があります。（自民党・公明党・民主党が画策しているように）その平和憲法を捨てるのは、３００万人の命を再度、奪うことに等しいと言えます。彼らの死を無駄にしてはいけない。現行の平和憲法のおかげで、日本は戦後６０年、公式には戦争で１人も死んでいないし、他国の人を戦争で１人も殺していないという歴史的事実をもっと誇りに思って良いのではないでしょうか（この点に関しては、毎日のようにイラク人を殺しているアメリカやイギリスと比べても圧倒的に日本が勝っています）。この記録を、６０年と言わず、１００年・２００年と延ばしたいですね。
    アメリカは「世界で１番、迷惑な国」を目指している様ですが、日本は「世界で１番、平和な国」を目指しましょう。無理に「戦争のできる国」に変える必要はありません（そんな国は幾らでもある）。すでに日本には６０年分の「平和の貯金」があります。このアドバンテージを生かして、これからの国際社会で名誉ある地位を占めたいと思いませんか。

2006年 11月 11日（土）

• タウンミーティング：「やらせ質問」問題　賛否で参加者選別か−−社民・保坂氏指摘（毎日新聞・朝刊）
  ●定員割れでも、教組関係者「抽選外れ」
  　社民党の保坂展人氏は１０日の衆院教育基本法特別委員会で、「やらせ質問」が問題になっている青森県八戸市での教育改革に関するタウンミーティングで、参加者を教育基本法改正案に対する賛否で選別したのではないかと指摘した。塩崎恭久官房長官は事実関係を調査する考えを示した。
  　保坂氏によると、同法案に反対する教員組合関係者ら５人がはがきで参加を申し込んだが、応募は定員２００人に満たない１８６人だったにもかかわらず、４人は「抽選で外れた」として参加証が届かなかったという。
  　内閣府の山本信一郎官房長は同特別委で「応募者全員に参加証を送付しており、抽選は実施していない」と答弁した。【西田進一郎】
  ↓
  「やらせ質問」だけでも大問題なのに、思想による「参加者選別」もしていたとなれば、右派・体制側によるかなり組織的な犯罪である、と言えますね。他にもこのような「情報操作」や「捏造」の類が大量に出てきそうです（少なくとも、一連のタウンミーティングから得られた情報は、まったく使い物になりません）。貴重な税金を使って、何やってるのでしょうか。
  こんな状態で教育基本法改正案を強行採決する予定とは、自民党も公明党も腐りきっていますね。党内に執行部の方針を批判できる「まともな党員」はいないのでしょうか？（そこまで自民党・公明党は党員の自由を束縛する硬直した組織なのでしょうね）
  もともと現行の教育基本法は自由を尊重するものでしたが、自民党と公明党は（民主党も！）この教育基本法を改悪することで国民の自由を奪い、管理の強化を押し進めようとしています（新旧の条文を比較すれば、改正案の目的は明らか）。
  ひとことで言うと、教育基本法改悪で、日本は北朝鮮のような国を目指すことになります。国家を愛することを強制し、精神の自由や言論の自由を国民から奪い、強権により権力に逆らわない従順な人間に育てる（おお、気持ち悪い〜）。どの国の権力者も考えることは同じです。その隠された意図を読み取り、法案に反対する賢い国民は、タウンミーティングに参加することを許されないという我が国の現実。非常に残念なことですが、日本の北朝鮮化は着々と進行しているようです。

2006年 11月 4日（土）

• 『週刊金曜日（06/10/27）』より。
  • 世界貿易センター（ＷＴＣ）ビルは爆破により崩壊した（P26-、きくちゆみ「ブッシュ・ディド・イット　米国で広まる「９・１１真相究明運動」」）
    　特筆すべきは、科学者グループだけで「９・１１」の再調査を求めた団体「９１１の真実を求める学者の会」が今春発足したこと。その中心になっているのは、保守の牙城で、モルモン教の本拠地・ユタ州のブリガムヤング大学の物理学教授であるスティーブン・ジョーンズ博士だ。世界貿易センタービルが火災によっては崩壊し得ないことを物理的に証明する論文を発表した、最初の物理学者だ。
    　彼の論文はすぐに注目を浴び、インターネットで世界中に広まるが、大手メディアは例によって黙殺。その後、博士は大学で教鞭を取れなくなってしまう。
    　なお、火災で高層ビルが崩壊した例が「９・１１」以外世界に存在しないのは、あまり知られていない。一方で当日に現場中継をしていたテレビのニュースキャスターのほとんどが、世界貿易センターのビル内部で爆破があったと報じている。
    ●国民の過半数が懐疑的に …
    　こうした勇気ある人々の努力の結果、事件についての「政府発表」を信じている米国民は今や１６％しかいないという事実を、最新の『ニューヨーク・タイムズ』紙とＣＢＳの世論調査は告げている。「政府が何か隠している」と思う人が５３％、「ウソをついている」と思う人が２８％にのぼり、大手メディアがいかに隠そうが米国政府に向けられた疑惑は大きくなる一方だ。
    　このままでは、事件とそれを口実にブッシュが始めた「対テロ戦争」で犠牲になった人々は救われない。彼らに対する本当の弔いとは、「誰が９・１１を計画し実行したのか」という事件の真相を明らかにすることではないのか。
    ↓
    きくちゆみさんのブログとポッドキャスト に、『「９１１」の真実とは』が紹介されています（ムービーを無料でダウンロードできます）。このムービーは必見です！！
    今、解説付きで改めて当時の記録映像を見てみると、やはり「火災による崩壊」説はメチャクチャ不自然ですね。特に物理学や建築を勉強された方は、直感的にも理解できることでしょう（理論的にはもとより）。あのＷＴＣビル崩壊は、明らかに計画的に爆破されたものです。これは断言できます。上から降ってくる瓦礫がその階の天井に達する直前に（積み重なる直前のタイミングで）、その階（というか各階）を爆破しています。短時間で効率よく崩壊させるための手法ですね。ご自身の目で、よーく観察してみて下さい。
    ※ ついに元CIAと海兵隊の諜報エージェントが「９１１事件は米政府の内部犯行である」と認めました。という記事も興味深いです。