2005年 10月 28日（金）

• 『週刊金曜日（05/10/21）』より。
  • 罪を犯していないのに逮捕（P18-、中村順英・日弁連副会長「共謀罪を認めることはできない」）
    たとえば、「お金がないから泥棒しよう」と思う人はいるでしょう。ですが、それだけでは処罰できません。現在の刑法は、泥棒、つまり犯行を実際にやったら処罰される──という仕組みですから。ところが共謀罪は根底からそうした仕組みがひっくり返る。「泥棒しよう」と誰かと相談した、あるいは「泥棒しようという合意が成立した」と見なされるだけで処罰の対象になるのです。しかもほとんどの主要な犯罪について適用されますから一気に市民生活の隅から隅に網がかけられることになりかねないのです。
    ↓
    現在、自民党公明党政府が、このように非常に危険な法律を成立させようと企んでいるわけですが、マスコミが隠している（または、わざと分かりにくい表現でしか伝えていない）ため、多くの日本人は「共謀罪」の本当の恐ろしさについて知りません。
    ますます凶悪・凶暴化する公安警察は、２人以上の会話のみならず「うなずき」や「めくばせ」程度でも「共謀」の犯罪要件とできるこの法律を、必ずや市民団体や労組の組織破壊攻撃に利用してくるだろう（P66、成澤宗男「金曜日から」）とのこと。
    「具体的な犯罪行為」ではなく「思想や表現を処罰できる」のは、体制側（支配者側）からすれば、喉から手が出るほど欲しい「道具」でしょうね。逆に言えば、それ位、追い詰められているとも言えます。正確には、「貧富の差の拡大などにより、体制側が追い詰められる時代が目の前に来ているので、今のうちに体制側（つまり自分たち）を守る『対策』をしておく」ということです。
    --
  • 攻撃は最大の防御なり（P34-、永六輔「無名人語録」）
    「憲法第９条を守ろうという発想を切りかえましょう。守るというより攻める方が強いに決まっています。憲法第９条を愛そう！　これです」
    ↓
    「日本国憲法を愛する会」 なんていかがでしょう。 「現在の（オリジナルの）日本国憲法が好きなんだから、変えないでよ！」という会。
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  • 死票を出すことに意味がある（P60、高橋比呂志「あの記事にひと言」）
    私はむしろ、死票が多く出ることが選挙制度を変える原動力になると考えます。死票の多い選挙制度は間違っているという世論を盛り上げるべきです。独の採用する小選挙区比例代表併用制では、比例代表の得票数でまず各党に議席配分するので得票率と議席率の差がほとんど出ません。日本の小選挙区比例代表並立制の枠の中で考えてしまうと、２大政党の仕掛けた罠にはまってしまいます。
    ↓
    結局、国の「政策」や「方向性」を決めているのは、元を辿れば「選挙制度」である、と言えますね。
    小選挙区比例代表並立制（日本）ではなく、小選挙区比例代表併用制 （ドイツ）の方が良いなあ…。もし、日本も「併用性」なら、先の総選挙の結果も、この表 の「幻の議席数」に近づくのではないでしょうか。

2005年 10月 24日（月）

• 多国籍軍駐留　イラク国民　82％「反対」　英 極秘世論調査（毎日新聞・夕刊）
  23日付の英デーリー・テレグラフ紙は、英国防省がイラクの大学に委託した極秘の世論調査で、イラク国民の82％が多国籍軍の駐留に強く反対しているとの結果が出た、と明らかにした。米英駐留継続に対する市民感情の悪化を示すもので、駐留継続を求めるイラク政府と国民のミゾも浮き彫りになった。
  調査は今年８月にイラク全土で実施された。それによると、多国籍軍に対しては72％が信頼を置いておらず、米英部隊への攻撃を支持する人も45％にのぼった。67％が多国籍軍の駐留でむしろ安全でなくなったと感じ、駐留継続が治安回復に役立っていると答えた人は１％未満だった。
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  英政府にとって都合の悪い調査結果ですが、公表されてしまうところが面白いですね（経過は知りませんが … 笑）。
  日本の自衛隊もイラクに駐留していますが、 イラク人のホンネ、分かりましたか？＞小泉自民党とその支持者の諸君

2005年 10月 22日（土）

• 『週刊金曜日（05/10/14）』より。
  • ＮＨＫ番組改編報道問題で、一番重要なのは、嘘つき政治家の責任追及（P8-、魚住昭「解体的出直しが必要な朝日新聞」）
    『朝日』は記事の正当性を主張できる根拠を持ちながら公表しない。他社は『朝日』が「取材に不十分な点があった」と認めたことだけを取り上げ、鬼の首でもとったかのように騒いでいる。そしてこれが最も異常なことだが、誰も肝心の嘘つき政治家の責任を追及しようとしない。こんなことがあっていいのだろうか。
    ●明らかになった中川経産相の嘘
    私は「資料流出」問題の張本人だ。関係者に迷惑をかけ申し訳ないとは思うが、悪いことをしたという意識は毛頭ない。『週刊現代』の私のレポート（「政治介入」の決定的証拠）で明らかになった事実は３つある。
    １つは松尾武・元ＮＨＫ放送総局長のウソだ。松尾氏は会見で（１）安倍晋三氏とは会ったが、中川昭一氏については記憶が定かでないと答えたのに、両氏に会ったかのようにでっち上げられた（２）何回も「政治的圧力を感じただろう」と決めつける質問をされ、その度に否定したが、記事は逆の内容になった─などと述べたが、それはすべてデタラメだった。
    ２つ目は中川昭一経産相のウソだ。彼は『朝日』の取材に「（ＮＨＫに）偏向してると言ったんだ。それでも『放送する』というからおかしいじゃないか、ダメだって言った」「向こうは教育テレビでやりますからとか訳のわからんことを言う。あそこを直します、ここを直しますからやりたいと。それでダメだと。放送法の趣旨から言ってもおかしいじゃないかって」と答え、事前に圧力をかけたことを明確に認めている。にもかかわらず、後になって「当方から放送内容の変更や放送中止に関しては一切言っていない」と頬被りした。
    ３つ目は安倍氏の言動のいい加減さだ。彼は雑誌のインタビューなどに本田雅和記者らが「夜遅く（実際の時間は午後６時すぎ）にいきなり」やってきて、夫人が「主人は風邪で寝込んでます」と言ったのに「家内を脅かした」とか「５分間にわたってインターホンを鳴らし続けた」「子供だましのひっかけ」をしたとか語っているが、証言記録（録音されている）にはそんな形跡は全くない。
    ↓
    なぜ、『朝日』は録音を公開しなかったのでしょうか。 同じ「叩かれる」のなら、 事実は事実として認め、録音を公開し、「新聞は事実を報道するのが仕事」と開き直った方がまだ良かったと思います。結果的に、日本の政治にとってマイナスとなる嘘つき政治家たちを「救済」してしまいました。
    ただ、少なくとも、中川昭一・安倍晋三の嘘つき体質は明らかになりましたので（政治家はこういう風に嘘をつくのですね … 笑）、これからは彼らの発言にダマされないように気をつけましょう。
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  • みんな見事にひっかかった（P14-、服部孝章「検証・２００５年総選挙報道　激情をあおり興奮し続けたメディアの大罪」）
    《でも１つ間違ったら全く別の劇場になったんじゃないかな。もともと国民の関心は、年金や税制の方が上で、郵政は下の方だった。でも選挙になると郵政は年金に次ぐ２番手になった。理由は賛成派も反対派も郵政のことばかり話したからだ。小泉さんも「郵政」「郵政」って余計なことをしゃべらせなかった。みんな見事にひっかかった。小泉さんによる報道管制が敷かれたようなものだよ》
    『産経』９月１３日付朝刊に掲載された森喜朗元首相の発言だ。
    森氏が言うように「みんな見事にひっかかった」結果、前回の総選挙より投票率が７％増え、自民党が単独過半数を超え２９６議席を獲得した。日本全国の小選挙区全体では自民・公明の得票数よりもそれ以外のほうがやや多かったが、小選挙区制度は劇的な結果をもたらした。 …
    『読売新聞』は８月２８日付朝刊、「政党評価／自民以外マイナス／『刺客』作戦　ＴＶ好きほど支持」との見出し記事で次のように報じた。
    《小泉首相が郵政民営化関連法案に反対した前議員を公認せず、その選挙区に対抗馬を擁立したことは、68％が支持した。テレビ視聴時間が１日「30分未満」の層は支持、不支持が各50％で並んだのに対し、「３時間以上」は72％が支持した。長時間視聴者は、自民党の「刺客作戦」がお気に入りのようだ》
    ↓
    テレビに限った話ではないと思いますが、大手メディアは多かれ少なかれ、自民党公明党政府の影響を受けていますので、長時間視聴していると「洗脳」される可能性が高まります。「みんな見事にひっかかった」発言からも分かる通り、政府は「明らかに狙って実行している」のですから、自分を守るためには「本当に必要な番組以外は視聴しない（観終わったら電源を切る）」のが良いですね。ほんと、テレビは日本人の知的水準を下げることに「貢献」していると思います。
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  • 論理的に考察すれば、東京高裁判決の矛盾が見えてくる（P24-、廣瀬理夫「 小泉首相の「靖国参拝」違憲訴訟の３高裁判決　なぜこんなに判断が違うのか」）
    なぜ、３高裁の判断が分かれたのか。まず最初に、１（公務性）について判断を下し、その結論を異にした東京・大阪の両判決を見てみよう。
    この点については、これまで「職務を行う」とは、「当該公務員が、その行為を行う意図・目的はともあれ、行為の外形において職務の執行と認め得る場合をいう」との最高裁判決が基準として用いられてきた。今回の両判決とも、この基準を用いているものと思われる。同じ基準を使っていながら、両高裁で結論が異なるのは、その当てはめ方が相違したからである。以下、具体的に見ていこう。…
    たとえば、東京高裁判決は、2001年の参拝の日時を8月15日から13日に変更したことをもって、「職務行為として参拝する趣旨であると受け取られることを避けるため」と認定し、記帳や献花に際して、わざわざ「内閣総理大臣」との肩書を付けたことも「私的行為」であると認定している。しかし、素直に考えれば、「公的参拝」との誤解を与えないようにわざわざ参拝の日を変更したのであれば、記帳や献花に際し、「内閣総理大臣」などという肩書を敢えて記載したりするはずがない。
    また、公用車の使用についても、首相として最初に参拝した三木武夫首相は、私人として参拝するため、公用車を使用せず、公職者（秘書官やＳＰ）を随伴させず、記帳や献花に肩書をつけなかった。その先例を踏まえれば、誤解を避けるために、公用車の使用や肩書の記帳などはしないはずである。したがって、東京高裁の“私的行為である”との結論は、あまりにも強引に過ぎ、不合理であるといわざるをえない。
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    先日の「小泉首相靖国参拝」では、秘書官やＳＰも大勢、随伴させていましたね。これでも「私的参拝」ですか。一体、いくら税金が使われたのでしょうか？

2005年 10月 19日（水）

• 首相参拝を痛烈批判　「周辺国に悪夢呼び起こす」　ＮＹタイムズ紙・社説（毎日新聞・夕刊）
  18日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、小泉純一郎首相の靖国神社参拝について「無意味な挑発」と題する社説を掲載した。小泉首相は「日本軍国主義の悪しき伝統」を公然と受け入れてきたと指摘し、戦後60年を踏まえ「この時期に（日本の）周辺国に悪夢を呼び起こすのはまったくの誤り」と批判している。
  社説は「靖国神社は単に戦没者の慰霊だけでなく韓国や中国、東南アジアに傷跡を残した残虐行為について非を認めない立場を宣伝している」と指摘。靖国参拝は「日本の戦争犯罪の犠牲者の子孫に対する意図的な侮辱だ」と断じた。
  そのうえで、「こうした挑発は中国が日本の最も重要な経済のパートナーとなり、最大の地政学的課題になる中、まったく余計なことに見える」と指摘。「首相は国家主義におもねるのではなく、ねじ伏せることが必要だ。21世紀に尊敬を得るよう、今こそ日本は20世紀の歴史を直視するときだ」と結んでいる。
  ↓
  全く、その通りなのですが、よく勉強してますね。＞ニューヨーク・タイムズ紙
  特に上記太線部は、 ネット右翼の諸君が一般人に悟られたくないと考えている「靖国神社の本質」なので、目にする機会は少ないかもしれませんが、付属の軍事博物館である「遊就館」へ行けば、一目瞭然です。ネットだけではなく、現場を見ることも大切ですね。

2005年 10月 17日（月）

• 小泉首相、靖国参拝　例大祭に合わせ　記帳せず拝殿で一礼　中韓さらに反発（毎日新聞・夕刊）
  中国で速報　違法性強調（毎日新聞・夕刊）
  新華社通信は17日、小泉純一郎首相の靖国参拝について、「戦犯の祭られている靖国神社を参拝」と速報した。
  同通信は、小泉首相の靖国神社参拝を違憲と判断した9月30日の大阪高裁と、昨年4月の福岡地裁の２つの判決を紹介し、日本国内でも小泉首相の靖国参拝が違法性を帯びたものであることを強調した。
  中国は靖国参拝が日中関係を冷却化させている根本原因と位置付けており、小泉首相の靖国参拝をけん制する発言を繰り返してきた。それにもかかわらず、５度目の参拝が行われたことで、内部で対日政策の再検討が進められるとみられる。
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  ２つの違憲判決も一緒に報道されたのが、せめてもの救いです。日本にも、現代的な思考のできる人間がいる、ということが伝わったでしょうから。
  わずか６０年前の侵略戦争の責任者を祀ってある宗教施設に首相が参拝することに中韓が反発するのは「内政干渉」ではないでしょう（特大の外交問題です）。もし中韓が郵政民営化に反発したら「内政干渉」かもしれませんが…（笑）。それにしても、日本の保守派は、中韓に甘えすぎですねー。
  それに、イラクに武装した軍隊を派遣しつつ、その一方で「２度と戦争はしない」と口先だけで言っても、全く説得力ありません。悪質な冗談です。
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• 速報！！　現在販売中の『週刊金曜日（05/10/14）』は「買い」です。面白い。500円以上の価値があると思います。右の人も左の人も、書店へ急げ！！

2005年 10月 15日（土）

• 『週刊金曜日（05/10/7）』より。
  • 民主党は小泉自民党とは逆のベクトルで闘え（P8-、山口二郎「「勝ち組」には腹が立たないが、「負け組」の一部がいい思いをすると怒る ゆがんだ平等意識が小泉の暴走を生んだ」）
    前原誠司新代表の下で、民主党は建設的な対案を出し、自民党と改革を競うと称しているが、これは野党として自殺行為である。そもそも野党の立場では、官僚の持っている膨大な情報を使えないので、詳細な政策案を作ることは不可能だ。中途半端な建設的提案をすれば、政府与党にいいとこどりをされて、政府の手柄にされるのが落ちである。
    今回の選挙における「郵政民営化以外何の約束もなし」という構図を、今後の状況打開につなぐ戦略が求められている。与党がこれだけの多数を持っているのだから、与党の進める政策を阻止することは不可能である。野党にとっての希望は、郵政民営化以外の争点について批判の正当性を獲得することができるという点にある。…
    民主党はひたすら小泉政権を攻撃していればよい。特に、郵政民営化という単一争点で選挙を戦い、他の重要争点について国民を欺くであろうことを徹底して批判し、実際に政府与党が国民に約束していないことに手をつけるのを待てばよい。同時に、大きな不平等を是正する新しい政治理念を練り上げ、小泉自民党との明確な対立軸を立てることこそが急務である。
    ↓
    自民党（＝小泉自民党）と第２自民党（＝前原民主党）が、タカ派的政策を競うのが最悪のパターンです。
    前原新代表の諸発言は、自民党を助けることはあっても、（富裕層以外の）国民を助けることにはならないという意味で、すでに最悪ですね（笑）。
    鈴木宗男氏は「自民党にとって民主党の小沢一郎や岡田克也は恐くない。恐いのは自民党的でない発想をする菅直人だ」と言っていた（P66、佐高信「金曜日から」）とのことです。与党が一番いやがる人選をするのが、野党としての「戦略」だと思うのですが、与党を喜ばせてどうするんでしょうね。＞民主党
    --
  • 票数で比較すると、民意は郵政民営化に反対していた（P25、矢崎泰久「編集根気」）
    勝った勝ったとはしゃいでいる自民党だが、このほど民間グループがまとめたデータによると、今回の総選挙で、郵政民営化賛成派の候補者に投じられた票数と、反対を表明していた候補者に投じられた票数が完全に逆転していたことが分かった。それも、３３８９万票対３４１９万票だから、大差である。つまり、このデータによれば、郵政民営化は国民の多数によって否決されていたことになる。
    ↓
    民主党への票を「郵政民営化反対」として数えた場合の分析なので注意は必要ですが、「小選挙区制は死票が多い」どころではなく、「小選挙区制は民意と逆の結果が出ることもある」という非常に興味深いデータです。
    小選挙区制が民主主義を歪めていることは間違いありません。
    --
  • 私たちの責任感が問われている（P38-、アンドリュー・デウィット「１バレル＝１００ドル時代は当たり前　石油を湯水のごとく使える時代は終わった」）
    「わたしたちは、親たちの世代から地球を受け継いだのではありません。地球を、子どもたちの世代から借りているのです」（サン＝テグジュペリ、『星の王子さま』で知られるフランス人作家）
    ↓
    良い言葉ですね。御存知の方もいらっしゃるとは思いますが、御紹介しておきます。
    日本国の借金も 小泉政権の４年間で１７０兆円増えました が、これも子どもたちの世代へ押しつけることになります。

2005年 10月 8日（土）

• 『週刊金曜日（05/9/30）』より。
  • 本丸は郵政ではない（P8-、植草一秀「民営化は対日要請だった　小泉改革の本質は秋に明らかになる」）
    小泉政権が本当に「改革」を進める意思を持つなら、特殊法人・公益法人への「天下り廃止」に踏み込むべきだ。筆者の疑念は、小泉首相が財務省の巨大利権を擁護し続けるのではないかとの点にあった。「大きな政府」「過剰な権力を保持する政府」の中枢に位置するのは郵便局ではなく、「財務省」である。
    財務省の権力、利権は、小泉政権の４年間に拡大の一途をたどった。財政投融資制度の「出口」に位置する特殊法人、公益法人は、財務省利権が奥底にまで巣食う巣窟である。
    小泉政権が財務省の天下り利権を排除するのかどうかが「改革」の最大の注目点である。天下り問題への対応が、誰の目にもはっきり分かる「リトマス試験紙」になる。
    「天下り」を廃止すれば、特殊法人、公益法人は必ずスリム化される。官庁が特殊法人、公益法人の維持拡大に勢力を注ぐのは「天下り」の維持、拡大が最大の理由だ。「天下り」を受け入れない特殊法人、公益法人への国費の投入は直ちに見直されるだろう。 …
    小泉政権は政権発足後の２年間で日本の株価を半値に暴落させた。激しい株価暴落だった。不動産価格も同様に暴落した。暴落した価格水準で激しい勢いで資産取得を進めているのが外国資本だ。大半の日本企業は金融的体力が極度に疲弊したために、資産取得を実行できない。米国では、１９９０年以降に株価が４.５倍の水準に暴騰したから、金融的体力が史上空前の高水準にある。このなかで、小泉政権は「対日直接投資倍増」を公約として掲げ、政府系金融機関まで動員して外国資本による日本資産取得を促進してきた。
    日本の優良な実物資産の所有権が、驚くような安値で外国資本の手に引き渡されている。市場の自由化、開放政策は間違った施策ではない。しかし、日本政府が、経済悪化と資産価格暴落を推進し、国内優良資産所有権の海外流出を促進するのは、国民に対する背任行為と言わざるを得ない。
    ３４０兆円の国民資産を取り扱う郵政事業が、今後外国資本の支配下に置かれることも十分に考えられる。こうしたことについての考察を抜きに、ムード先行で安易な決着をはかってしまった。思わぬ形でそのツケが表面化してもその時には手遅れである。
    ↓
    小泉には「天下り廃止」はできないでしょうね。小泉は一貫して「強い者には弱いが、弱い者には強い」という姿勢を貫いてきました。
    強い者 ── アメリカの手先として、また財務省の手下として、これからも日本をぶっ壊し続けるでしょう。
    小泉自民党へ投票した多くの（小泉の本性を知らない）人々の期待とは逆の方向へ進んでいくことは間違いありませんが、だからこそ、「本当に税金を無駄遣いしている犯人」を指摘し、世に広めておくことは重要ですね。
    「郵政」の次は「増税」でも「改憲」でもなく「天下り廃止」（笑）。「郵政民営化」（９文字）よりも「天下り廃止」（８文字）の方が短いし、キーワードとしても使いやすいのでは？
    先の衆院選でも、「自民党・郵政民営化」対「民主党・天下り廃止」の「どっちが有意義な改革だ？」で闘えば良かったのに。＞民主党
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  • 「官から民」「民から官」に金は流れている（P16-、櫻井充「民営化に失敗したニュージーランド」）
    … 郵政三事業は、いいビジネスモデルだと思います。なぜなら、不採算部門に対して、利益をあげているところからお金をまわすというシステムをつくっているからです。
    郵便事業を独立させれば、間違いなく不採算になります。その場合、郵便料金全体を値上げするか、全国一律料金はやめて過疎地だけ値上げするか、税金を投入するかしないとうまくいかなくなります。三事業一体で、利益のあがった分をまわしているほうが、税金を投入するよりはるかにメリットがあると思います。
    小泉純一郎首相や政府は、官から民へお金が流れていないように言いますが、実は国民生活金融公庫（国金）や中小企業金融公庫（中小公庫）や住宅金融公庫を通じて約１５０兆円が民に融資されています。この流れが非効率であると言われればその通りですが、官で集めたお金が民に流れていることは事実です。
    民営の金融機関が融資できるなら国金や中小公庫は廃止してもいい。でも、いま新規開業するときにどこの民間の金融機関が出資してくれますか。してくれませんよね。リスクを負いながらも民にお金を貸しているのは国金なんです。
    また、民で集めたお金は民間に流れて有効利用されるといっているけれど、それもウソです。民間の金融機関や生命保険会社で集めたお金で２１０兆円も国債を買っています。つまり民で集めた金も官に流れている。ここ数年間で５０〜６０兆円の融資残高が減っていて、同じ分、銀行の保有している国債が増えています。民営になれば全部民間に流れるわけではないということです。
    ↓
    国民の多くが知らない（または気付いていない）のをいいことに、「ウソ」を発信し続ける小泉純一郎首相。
    でも、専門家が見れば、「小泉のウソ」は一目瞭然。簡単に暴くことができます。
    各分野の専門家が平易かつ簡潔な文体で「小泉のウソ」を暴きまくる書籍『小泉のウソ』（仮題）なんて、（もし出版されれば）売れると思うけどな〜。
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  • 米国政府はウソをついている・３（P26-、成澤宗男「インサイドジョブ［９・１１事件の謎 Part3 最終回］」）
    この日朝、８時半に同棟（世界貿易センタービル北棟）地下１階にある事務所に出勤した（ビルの保安要員、ウィリアム・）ロドリゲスは、それから１６分後にアメリカン航空のF11とされる飛行機が棟に衝突するまで、１４人の同僚とその場にいた。
    「そしたら最初、地下からものすごい爆発音が聞こえた。床が振動して壁にヒビが入り、すべてが揺れ出した。２度目の爆発音も地下からで床をガタガタと動かしたが、数秒後に大きな音が今度は頭上から聞こえた。それが飛行機が衝突した音だとは、その時にはわからなかったね」
    その直後、フィリッペ・デビットという同僚が「爆発だ！」と絶叫しながら突然飛び込んできた。見ると、両腕と顔にひどい火傷を負っている。事務所から約120メートル離れたエレベーターの前に立っていたら、炎が隙間から噴き出したという。
    ロドリゲスはすぐにデビットを抱えてビルの外に出し、再び戻ってそのエレベーター前で動けなくなっていた別の２人を救出。さらに棟の３９階まで上って自分の持っていたカギで非常ドアを開けるなど、消防士と共に大きな働きをした。その過程で２０階から３４階にかけても奇妙な爆発音を数回聞いている。飛行機が衝突したのは、９３階から９８階にかけてであるにもかかわらずだ。
    ●「地下に爆弾があった」
    だがこの爆発音は、昨年の「独立調査委員会」の『報告書』を始めとする「９・１１」に関連した公的文書にはなぜか一切登場しない。無論、マスコミ報道にも。彼は言う。
    「ビルの地下に、爆発物があったんだ。みんなに話そうとしたんだが、誰も聞いてくれないし、聞こうともしない」
    一時は取材に来たテレビ局に爆発音について話したが、放映されずじまい。それどころか接触する機会があったマスコミ関係者などから、「黙っていないと命が危ないよ」「君は誰を相手にしているのか、わかっていないようだな」などと、脅しめいたことを再三言われる始末。本人は「衝突した飛行機の燃料が原因で火災が起き、ビルの支柱の鉄骨が溶解して全壊につながった」とする政府の「公式見解」に根本から異議を唱える結果になるからだと考えているが、この重大事実を証言しているのは、ロドリゲス１人では決してない。
    彼の同僚であるジョゼ・サンチェスの証言テープによれば、飛行機衝突直前に北棟地下４階の作業場にいた際、「爆弾の様な破裂音が響いて閃光がひらめいた」という。
    「出口に向かおうとしたら、貨物用エレベーターから巨大な火の玉が噴き出した。一緒にいた仲間に熱気がかかり、自分の髪も焦げてしまった。あたりは煙で覆われ、『ビルの中に仕掛けられた爆弾が破裂したぞ』と叫んだのを覚えている」
    それどころか南棟も含め、飛行機衝突直前に爆弾が破裂したような轟音と大きな揺れを証言しているオフィスの住民らは少なくない。しかもこのビルから約30キロ離れたパリサデスという町にあるコロンビア大学レイモン・ドハーティ地質観測所では、南棟が崩壊した９時５９分直前にマグニチュード２.１ 、北棟が崩壊した１０時２８分直前に同２.３の「説明不可能な地震の波形」を観測機が記録している。
    崩壊に伴う残骸の落下による衝撃は観測値にそれほど影響を与えないというが、「巨大な何かの地下爆発がビルの基盤を破壊し、倒壊を促した」という説も存在する。であればなおさら、この不可解な爆発について注目されてもいいはずだ。
    ↓
    世界貿易センタービルに旅客機が衝突する前に、地下に仕掛けられた爆弾が爆発。旅客機の衝突後も、別の階に仕掛けられた爆弾が爆発。
    たしかに、あれだけの建築物を完全に崩壊させるには、大量の爆弾が必要だったのでしょう。
    しかも、（すでに忘れてしまった方も多いかもしれませんが…） 旅客機が衝突した北棟・南棟とは別に、旅客機が衝突していない世界貿易センター第７番ビルを（事件発生直後に）爆弾で崩壊させています。
    北棟・南棟・第７番ビル全て、あらかじめ爆弾が仕込んであった、と考えるのが自然なようですね。