2005年 9月 30日（金）

• 小泉首相靖国参拝「違憲」　職務行為と認定　「かかわり、意識的」　大阪高裁判決（毎日新聞・夕刊）
  小泉首相の靖国神社参拝は憲法で定めた政教分離に違反し、精神的苦痛を受けたと主張し、旧日本軍の軍人・軍属として戦死した台湾先住民族の遺族や日本人の宗教関係者ら１８８人が首相と国、靖国神社に１人１万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪高裁（大谷正治裁判長）は30日、参拝は首相の職務行為と認定したうえで「憲法の禁止する宗教的活動にあたる」と高裁段階で初の違憲判断を示した。賠償請求は認めず、原告側の控訴を棄却した。原告側が「実質勝訴」とみて上告しなければ、請求は棄却されているため、国側が判決理由を不服として上告することは事実上難しく、判決は確定する見通し。…
  判決は、小泉首相の参拝の性格について、首相が参拝を私的なものと明言せず、公的立場での参拝を否定していないと指摘。「首相の発言などから参拝の動機、目的は政治的なものであることなどを総合すると、総理大臣の職務としてなされたものと認めるのが相当」と判断した。
  さらに、首相が国内外の強い批判にもかかわらず参拝を実行、継続しており参拝実施の意図は強固だったとし、「国は靖国神社と意識的に特別の関わり合いを持った」と判断。「国が靖国神社を特別に支援し、他の宗教団体とは異なるとの印象を与え、特定の宗教に対する助長、促進になると認められる」と述べ、憲法２０条の禁止する宗教的活動と結論付けた。
  昨年５月の１審判決は「参拝は、国の機関としての総理大臣の職務行為とは言えない」として私的参拝と判断、憲法判断をせずに請求を棄却。原告側が控訴していた。
  小泉首相は就任後、01年８月、02年４月、03年１月、04年１月の計４回、靖国神社に参拝。秘書官を同行して公用車で靖国神社を訪れ、「内閣総理大臣小泉純一郎」と記帳し、献花料は私費で支払っていた。訴訟で首相側は「参拝は個人の思想、信条に基づくもの」と私的参拝を主張している。
  ↓
  憲法判断をすれば「違憲」になるのは当然です。04年４月の福岡地裁判決でも「違憲」でしたが、一連の小泉靖国参拝訴訟の中で、これまで憲法判断をした判決で「合憲」となったものはありません。他の裁判所も逃げずに憲法判断をすべきです（そのための裁判所でしょう）。
  政教分離は国の礎。この姿勢を再確認した今回の判決を高く評価します。ぜひ国際的に報道して欲しいですね（久しぶりに、国際的に恥ずかしくないニュースですから…）。
  それにしても、小泉首相は首相就任前も毎年靖国神社へ参拝していたのでしょうかね？（笑）
  --
• 『週刊金曜日（05/9/23）』より。
  • 堀江社長もウソ八百（P16-、横田一「選挙区追跡ルポ　理念なき“改革”派たちの正体」）
    また堀江社長は、亀井静香氏の出身地である庄原市に乗り込み、滝口季彦市長と面談した。
    堀江氏「ＪＲも民営化してサービスが良くなった。郵便局も民営化すれば、サービスが良くなります。基金を積むし、郵便局のネットワークを維持すると法律に書いてあります」
    滝口市長「そんなことはない。ＪＲが民営化された後、（市内を走る）芸備線の本数は減ってサービスは低下した。過疎の郵便局もなくなる恐れがある。小泉政治は地方切り捨てだ」
    たしかにＪＲ民営化後、瀬戸内海側と山陰側を結ぶ「芸備線」の列車ダイヤは半減し、広島市と松江市間を結んでいた急行も廃止された。
    「ＪＲ民営化後、３０人ほどいた備後庄原駅の職員はゼロになり、現在、市役所が嘱託で駅員を派遣しています。郵政民営化で、地方の郵便局が同じ道をたどるのは明らかです」（駅前で商店を経営する岸忍氏）。
    民営化のマイナス面を覆い隠す役割の堀江社長は、選挙戦中盤の５日からは突然、「比例は公明」と訴え始めた。前回、亀井氏に流れた公明党・創価学会票を取り込んで、序盤の劣勢挽回を図ろうとしたに違いない。
    １０日、三次市での演説会。堀江社長が「比例は公明」と言った瞬間、手を叩いた中年女性がいた。後で声をかけると、「私は学会員です。毎日１０時半から勤行会を開いていて、その時に選挙の話も出る。演説会の話も勤行会で出ました」と答えた。
    会場の外に出ると、民主党の旗を掲げた自転車が通った。その時、「ピーマン政党」という野次が中年女性から飛んだ。この方も学会員だった。「民主党はコロコロ立場が変わるので『ピーマン』と呼んだ。亀井さんが強い地域なので主婦くらいしか選挙活動ができません」（中年女性）。隣の女性と一緒に「比例は公明」と呼びかける戸別訪問中だともいう。別の学会員でない主婦も「演説会は近所の学会員から知った」と話す。堀江選挙は学会ぐるみ選挙でもあった。
    ↓
    ホリエモンも落ちるところまで落ちましたね。情けない…。
    --
  • 米国政府はウソをついている・２（P22-、成澤宗男「抹殺されたブラックボックス［９・１１事件の謎 Part3 Vol.2］」）
    だが、両機（世界貿易センタービルに激突した F11とF175）の場合、「ブラックボックスを回収できないのは極端に希なケース。国内の航空事故で回収できなかった例は記憶にない」（国家輸送安全庁のテッド・ロパットキウィッツ広報官）ほどなのだ。世界貿易センタービルの現場跡地は巨大な残骸に埋もれており、発見は困難な作業だったろうが、それでも２機分のブラックボックスがどこかに消えてしまったことの不自然さは、否定しようもなかった。
    ところが２００３年８月に、当初ほとんど注目されることもなく世に出た『舞台の裏側で　グラウンド・ゼロ』と題する自費出版本に、驚くような興味深い記述がある。
    著者のニューヨーク市消防局の元職員ニコラス・デマシが現場で残骸撤去作業中の２００１年１０月に、２機のブラックボックス計４個の部品中、「赤みがかったオレンジ色で２本の白線が入った３個を発見し、回収して政府職員に手渡した」と回想していたのだ。
    さらに共に作業にあたった友人のボランティアで、「名誉消防士」の称号を持つマイク・ベロネも「デマシが使っていた作業用特殊車両の荷台にこの部品があった。自分が見たのは１個だが、別の２個は自分がいない場所にあった」と述べているが、驚きはこれに留まらない。
    「ベロネが語ったところでは、世界貿易センタービルの残骸からデマシと共にブラックボックスを発見した直後、ＦＢＩと見られる見知らぬ連邦職員が近づき、ブラックボックスについて『口をつぐんでいろ』と強要された」という。これについて、ベロネ自身が証言する。
    「連中は俺の前に立ちはだかって、『何もしゃべるんじゃないぞ』と言ったんだ。それで『ちゃんとした理由があるのか』と聞いたら、黙っている。だから『ブラックボックスの件で、黙っている気はない』と返答したんだ。なぜかって？　隠すこともないし、隠して得ることもない。それは、事実なんだから」
    「他に、別の２〜３人の消防署員もブラックボックスを見ている。だが、彼らは何も話さない。俺の後に、連邦職員から同じことを言われたからだ」
    この証言が本当なら、政府の「ブラックボックスは見つからなかった」という正式見解と完全に矛盾する。事件のカギを握る証拠を前述の交信記録テープと同様、隠蔽しようとする何かの力が働いたのだろうか。
    ↓
    他にも、 来年（２００６年）にならなければ不可能な空からの携帯電話使用が、（２００１年）「９・１１」当日に限って可能だった 、というのも変な話ですね（笑）。つまり、乗務員や乗客がハイジャックされた機内の様子を伝えたとされる携帯電話の通信内容（政府発表）も、全く信用できないということです。
    技術に疎い人間の書いた下手な「シナリオ」が垣間見えます。
    --
  • ステルスな（＝見えない）携帯電話基地局（P35、加藤やすこ「新型アンテナで反対運動を回避？」）
    神奈川県では、高さ８メートル以上の建築物が建てられない景観指定地区にもＫＤＤＩ基地局が建設中だ。
    一般的な携帯電話の基地局はポール型のアンテナだが、それでは高さ制限があるこの地域に設置できない。そのためか同社は、高さ６メートルの家屋に、高さ２メートルの八木アンテナを取り付けた。八木アンテナは通常、テレビアンテナに使われており、携帯電話基地局とはわからない。…
    今後、八木アンテナが増えれば、反対運動をする間もなく建ってしまうかもしれない。
    ↓
    なるほどね。いろいろ考えますな。＞ＫＤＤＩ
    八木アンテナを用いた携帯電話基地局は、受信だけではなく発信もしていますから、強度の電磁波を検出することで発見できそうです（が、厄介ですね）。
    電磁波だけではなく、アンテナも「見た目だけでは分からない」というのは悪質ですね（そう言えば、放射能や食品添加物なんかも同様でした…）。

2005年 9月 24日（土）

• 『週刊金曜日（05/9/16）』より。
  • 小泉純一郎は、ナチスの発明「沈黙の螺旋」作戦を使った（P10-、座談会：香山リカ・小森陽一・綿井健陽「総括 小泉総選挙：「郵政」は通っても「改憲」は許さない」）
    ──結果を見た率直なご感想を。
    小森　ナチスドイツがつくりあげた「沈黙の螺旋（らせん）」という仕掛けがあります。解散から総選挙に入るプロセスが、見事にその通りだった。
    沈黙の螺旋は４段階。第１段階は、権力者が大声で「これが緊急の課題だ」と、それまで誰も関心がなかったことについて言う。だから当座は明確な批判や反論が出ません。そして２段階目で、明確な批判が出てこないからその課題は正しかったとしてしまう。３段階目は、遅れて出てきた批判は非国民的意見として排除する。４段階目は大勢に乗り遅れるのを恐れて批判がなくなっていく──この４段階を短期間に行なって、全体主義的で大衆扇動的な小泉大劇場になった。政治をスペクタクルイベントとして消費する段階に日本社会が入ってしまった。そのため単純な二者択一について、面白いか面白くないか、快か不快かというイメージで多くが投票したと思います。
    香山　ブッシュ米大統領の言い方はかねてから、われわれの味方か敵か、白か黒かと選択を迫るものです。これは幼児的というか、ボーダーラインパーソナリティ（境界性人格障害）の人の思考パターンに似ている。大好きか大嫌いしかない世界観を、ブッシュさんは国民に迫っている。日本はまだそこまでいってないんじゃないかと思っていたが、今回郵政民営化賛成か反対かだけにこれだけ多くの人が乗る状況になった。
    綿井　基本的に二者択一、ある意味（小泉に）従うか従わないかの“踏み絵”選挙でした。これは本当に選挙なのかな。もっといろいろな選択肢が提示されて、その中から選ぶのが選挙だと思うんですけど。ただ、小泉以外あまり喜んでいるように見えなかったのは気のせいですかね（笑）。勝ちすぎて戸惑っている気がしました。自民党に入れた人でも、「こんなに勝つなら入れなきゃよかった」と感じている人がいそうです。
    ↓
    現実世界は非常に複雑なのに、どんどん日本人が単純（＝バカ）になっていく…。
    単純な人間ほど操作しやすいものはありませんから、「支配者」は単純な人間を好みますが、それだけだと「組織」全体が進歩しないんですよね（それが「全滅」への道を進むことは明らかです）。
    --
  • 米国政府はウソをついている（P24-、成澤宗男「４機の旅客機の「正体」［９・１１事件の謎 Part3 Vol.1］」）
    この事件は、まず４機の民間旅客機が「ハイジャック」されたことからすべてが始まっている。世界貿易センタービルには、アメリカン航空（ＡＡ）の11便（F11、ボーイング767）とユナイテッド航空（ＵＡ）の175便（F175、同）、国防総省にはＡＡの77便（F77、ボーイング757）がそれぞれ激突。ペンシルバニアの片田舎に墜落したのは、ＵＡの93便（F93、同）という。
    ところが検証してみると、これらの事故機が定説とされる機体であると証明する根拠は、ネルソン元大佐が指摘するようにきわめて乏しい。米連邦航空局（ＦＡＡ）も運輸省（ＤＯＴ）など行政機関も 、この点については「いかなる権威ある公式記録や白書も発表して」おらず、「公の場で残骸から当該事故機を専門家が特定したといういかなる形跡もない」のである。
    つまりブッシュ政権が口頭で発表したり、そのように報道されているだけであって、何かの物的な証拠によって機体の所属が特定されているとは言い難い。しかもより奇怪な事実は行政機関の内部にある。
    ＤＯＴの内部に、運輸統計局（ＢＴＳ）と呼ばれる部局がある。そのホームページを開くと各空港ごとに時刻と便名や目的地、離陸時間などが網羅されている。「２００１年９月１１日」の日付で調べると、なぜか世界貿易センタービルに激突したという２機が離陸したボストン・ローガン空港には、F11という便は当日存在しない。同便が登場するのは、この月では４日と前日の１０日だけなのだ。
    ●運行している「墜落機」
    さらに、国防総省に激突した機体が離陸したはずのワシントン・ダレス空港でも、F77という便は当日存在しない。F11と同じく、９月１０日には運行している。では便自体が当日存在していないとしたら、激突したとされる機体は何であったのか。半面、ローガン国際空港のF175、そして墜落機が離陸したとされるニューアーク国際空港のF93は存在する。
    ＦＡＡにも、同じような問題が指摘できる。民間機はすべてＦＡＡの管理に置かれ、そこで登録されていなければ空港での運行は禁止されている。それだけ登録は厳格なはずだが、登録された機体のデータが掲載されている「航空機照会欄」をＦＡＡのホームページで見ると、F93の機体番号・N591UAは何と「配備中」（Assinged）という表示が。F175のそれはN612UAだが、やはり「配備中」だ。
    当日に便自体が存在しなかったF11はN334AA、F77はN644AAだが、いずれも「登録抹消」（Deregistered）になっているものの、「抹消日」（Cancel Date）が両機ともなぜか「2002年1月14日」だ。通常この種の事故機は事故発生日が「抹消日」とされるから、どうして４カ月以上もギャップが生じるのだろう。…
    当然、こうした機体に搭乗していたはずの「乗客」について誰しも疑問が湧くはずだ。だが現在まで、「完全な公式乗客名簿と搭乗券のコピー、乗客に搭乗券が発行された時間を記録するコンピュータの記録リストは公表されていない」以上、「ハイジャック機」と「乗客」を客観的に結びつける手がかりすら知るすべはないのである。
    ↓
    米国政府がかなりの割合で関与していると考えられる「９・１１」ですが、こうした基本的な「謎」が、４年経った現在も、まだ放置されたままです。
    どうやら、実際に乗客が乗っていたのは２機だけ（F175・F93）で、あとの２機（F11・F77）は通常の旅客機ではない機体を用意していた、とは言えそうです。但し、エスコラ工科大学（スペイン）が画像を分析した結果、（実際に世界貿易センタービルに激突した）F175の便名が与えられた（機体は）ボーイング767の222型ではなく、実際はそれより少し大型の機体であることが判明した、とのことなので、F175についても、どこかで「差し替えられていた」可能性があります。実際、当日激突したはずのF175（N612UA）・F93（N591UA）ともに、現在「配備中」だと言うし…（笑）。
    なお、『週刊金曜日』の同じ号に掲載されている「ブッシュ一族が牛耳る「イラク戦争利権」」（P36-、成澤宗男）は、「抜粋」できないくらいに（笑）、全編にわたり「ブッシュファミリーが、いかに戦争で儲けているか」という腐敗の実態が満載です。はっきり言って、露骨すぎです。＞ブッシュ一族
    --
  • 携帯電話事業者と携帯電話メーカーに甘い日本政府・マスコミ（P26-、加藤やすこ「ケータイ天国 電磁波地獄　日本の基準値は1000万倍?!」）
    日本ではあまり報道されていないが、各国の研究機関は電磁波の生体影響に関する研究成果を次々に発表し、ＷＨＯ（世界保健機関）も電磁波過敏症の解明に乗り出している。
    現在、世界では１５億人以上の人が携帯電話を使っていると言われている。一方、携帯電話や基地局から発生する電磁波への不安も高まり、英国では４０％の人々が、携帯電話基地局の電磁波は健康被害を引き起こすのではないかと考えている。
    その不安を裏付けるような結果が昨年１０月、ＷＨＯの国際会議で発表された。スペインで基地局周辺の健康調査を行ったところ、電磁波の強さと症状の間に明確な関連性があり、欝傾向、疲労感、睡眠障害、集中力困難、心臓血管系の問題にはとくに強い関係があるという。
    この研究チームは、室内被曝量の基準値が0.0001μW/cm²（マイクロワット／平方センチメートル）以下になるよう勧めている。ちなみに日本の基準値は、この1000万倍に相当する1000μW/cm²だ。
    ドイツでは昨年１１月、携帯電話基地局から４００メートル以内に住む住民は、基地局から離れた場所に住む人々に比べて、がんになるリスクが３倍高いと報告された。これはナイラ市の医師グループが、1994〜2004年までに病気になった人の病歴約1000人分を調査した結果だ。この研究によると、基地局周辺でがんになった患者は、離れた場所に住んでいる人に比べて、平均して８年も早く発症しているという。
    ●子どもにケータイを使わせるな
    「１０年以上携帯電話を使うと、聴神経鞘腫の発症率が高くなる」 というショッキングな報告が０４年１０月にスウェーデンのカロリンスカ研究所から発表された。
    聴神経鞘腫は、聴神経で発生する良性の腫瘍で、発症すると耳鳴りやめまい、難聴などの症状が起きる。
    １０年以上携帯電話を使っていた人の発症率は約２倍で、いつも同じ側の耳に携帯電話を当てている人の発症率は４倍になった。
    同年１２月には、許容被曝量以下の弱い携帯電話電磁波でもＤＮＡが傷つき、がんやその他の病気につながる可能性がある、という研究結果が報告された。これは、ＥＵ（欧州連合）から約３２０万ユーロ（約４億４８００万円）の資金援助を受けて、７カ国１２カ所の研究期間で４年間にわたって電磁波の影響を研究したものだ。
    携帯電話から発生する電磁波と同じレベルの電磁波を培養細胞に照射すると、ＳＡＲ値（高周波電磁波が生体組織に吸収される熱量）が0.3〜2W/kg（ワット／キログラム）の時にＤＮＡ損傷が有意に増加した。ちなみに、携帯電話の一般的なＳＡＲ値は0.2〜1W/kgだ。
    この研究の責任者、フランツ・アドルコファー博士によると、当初研究者たちは、弱いマイクロ波でＤＮＡが傷つくとは考えていなかったので、この結果には驚いたという。
    同博士は「電磁波とＤＮＡ損傷の関係を調べるために、さらに広範囲な実験が必要だ」としながらも、「予防原則の正当性が認められた。今のところは、携帯電話を使うなら、電波の受信状況がよくて、どうしても電話が必要な場合に短時間だけ使うよう、利用者へアドバイスするしかない」と述べている。…
    英国保健省の独立研究機関、ＮＲＰＢ（放射線防護委員会）は今年１月、携帯電話と健康影響に関する報告書を発表した。 … ＮＲＰＢ委員長のウィリアム・スチュワート卿は「８歳以下の子どもに携帯電話を使わせないよう」訴えた。
    ↓
    消費者レベルでの対処法としては、
    １．携帯電話は使わない。
    ２．どうしても必要なら、ＰＨＳにする。
    ３．どうしても携帯電話にしたいなら、ＳＡＲ値が少ないものを選ぶ。しかも、できるだけ使用を控える。
    といったあたりでしょうか。あと、子どもに使わせないのは当然として、親が使う場合でも、「子どもの頭の近くに携帯電話を持って、ウェブ閲覧」── なんてことが無いように、注意が必要ですね。
    ＳＡＲ値については、キャリアやメーカーのウェブページ等で情報が公開されているようです（購入前に確認を！）。ちなみに、日本では2.0W/kg以下が数値基準だが、米国や中国では1.0W/kg以下、スウェーデンでは0.6W/kg以下、とのこと（ＰＨＳのＳＡＲ値は携帯電話の１０分の１以下ですね）。
    「携帯電話基地局」については「高圧送電線」と同様に、できるだけ近付かないようにすべきです。もし近所に新規の建設計画があれば、住民間で情報を共有して、携帯電話事業者に対して計画の撤回を求めましょう（原子力発電所の建設反対運動のようなものです）。
    最近、子どもが（大人も？）キレやすくなった、という背景に、もしかしたら「携帯電話や基地局の電磁波問題」があるかもしれませんね。 こうした周辺領域の研究も進めて欲しいと思っています。

2005年 9月 18日（日）

• 『週刊金曜日（05/9/9）』より。
  • ニュージーランドの失敗（P10-、佐高信「改革の裏にある隠れた思惑　「郵政米営」を押しつける小泉純一郎」）
    郵政民営化は結局、郵政米営化、つまりアメリカが営むことに帰着する。３４０兆円の郵貯・簡保資金をアメリカによる日本買い占め資金にまわすことになるのである。
    それは、日本長期信用銀行が５兆円の税金を使ってキレイにされ、１０億円でアメリカの投資会社リップルウッドに売り渡された例が実証している。現在の新生銀行だが、手数料不要というこの銀行のＣＭを見るたびに私は腹を立て、テレビの画面に向かって怒りをぶつけている。
    小泉はこれについて、櫻井（櫻井充：アメリカが日本に郵政民営化を迫っている「竹中平蔵宛ての手紙」を暴露した民主党議員）に、見当違いの答えを返したという。
    「外国の資金が入って来る。結構なことじゃないですか。私は外資歓迎論者です。櫻井さん、いい加減、島国根性は捨ててもらいたい」
    もちろん、私は外資排撃論者ではない。櫻井もそうだろう。しかし、その意図が見え見えの郵政米営によって破壊されるのは日本の国民の生活なのである。
    国民に「安心」を与えるのが政府の役目だろう。しかし、小泉や竹中のやっていることは、国民から安心を奪い、そして、「自己責任」を押しつけることである。
    小泉は１次方程式しか解けない男だと私は批判してきた。アメリカ一辺倒で、アメリカと中国という２次方程式になると解けない。櫻井に対する小泉の答えも小泉単純一郎の 面目躍如で唖然とするばかりである。
    選挙戦の最中に、小選挙区制の弊害を身にしみて思うが、「政治改革」の名でこれが強行された時、反対した政治家や私たちは「旧守派」のレッテルを貼られた。小泉も加藤紘一らとともに小選挙区制に反対していたはずだが、反対派にも理ありという態度を彼は取らず、刺客を放ってまで、それをつぶそうとしている。
    一時、ニュージーランドが民営化の手本のように言われ、政治家もニュージーランド詣でをした。しかし、ニュージーランドは郵政を民営化して外資に乗っ取られ、いま、あわてて郵貯を国営に戻している。そうしたニュージーランドの失敗を、マスコミはほとんど報道しない。櫻井が紹介した竹中宛てのゼーリックの手紙も同様に無視だった。小泉カイカクに浮かれているのだろう。
    ↓
    この様に、日本の国益を損なう政策を（国民をダマしつつ）強行する小泉純一郎や竹中平蔵こそ本物の「売国奴」なのですが、右翼の諸君はまだ気付いていないのかな？（「反小泉」を攻撃している場合じゃないでしょ）
    あと、全然関係ないけど、「２次方程式」（変数が１つで解が一般に２つある方程式）じゃなくて、「２元連立方程式」（変数が２つある連立方程式）のことを言おうとしていたのでしょうか？＞佐高信
    --
  • 携帯電話基地局周辺で、異変が起きている（P26-、加藤やすこ「ケータイ天国 電磁波地獄　奇形植物と健康被害は全国で発生している」）
    ドイツやデンマークには、住宅地周辺に基地局建設を禁止している自治体もある。日本でも、基地局建設に関する規制を条例に盛り込む自治体が増えてきたが、課題も多い。建設計画を事前に住民へ知らせることに触れていても、計画を周知する対象が狭すぎるものが大半だ。
    たとえば計画を知ることができる住民は、「基地局の高さ×２倍の範囲（例・高さ１５メートルなら半径３０メートル）に住む住民」などに限定されている。しかし携帯電話の電磁波の影響は、基地局から１００〜２００メートルで最も強くなると言われているのだ。
    これは電磁波の生体影響ではなく、基地局が倒壊した場合のリスクしか考慮されていないからだ。東京都国立市の国立市開発等行為指導要綱のように、電磁波に被爆する住民を周知対象にするべきだろう。
    ↓
    様々な実例については原文を参照して頂くとして（なかなかショッキングです）、いま壮大な規模で「人体実験」をしていることは間違いないですね。
    --
  • 本当のゆとりがあるフィンランド（P32-、木附千晶「「ゆとり教育」やればやるほど……　子どもから「生きる力」がなくなっていく」）
    一方、授業時間が日本より少なく、総合学習の理念と似た教科横断的な学習が行なわれ、希望すれば１年間の義務教育の延長もできるフィンランド。この国には、競争目的の学力テストはなく、宿題や塾もまずない。教育はすべて無償で、教科書や教材も給与や貸与だ。
    一見、日本の子供よりも「ぬるま湯に入ってのうのうとしている」（中山文科相）かに見えるフィンランドの学力は伸びている。２０００年のＰＩＳＡではトップグループ、０３年には総合で１位になった。その理由をフィンランド科学アカデミー外国会員で早稲田大学名誉教授（比較・国際教育学）の中嶋博氏はこう述べる。
    「フィンランドには本当のゆとりがあるからです。子どもの『生きる力』をのばせるような『ゆとり教育』は、まず周囲の大人に真の『ゆとり』と『自由』がなければできません。フィンランドの親たちは帰宅時間が早く、のんびりと夕飯を食べたり子どもと過ごしたりできる。教師への締め付けもありません。９２年に教科書検定が廃止され、９４年の学習指導要領改定で、教材研究、授業づくり、教科書選択など、すべての面で教師の裁量が大幅に広がりました」
    そうしたなかで２５人以下の学級で４〜５人のグループ学習が行われている。教師が説明している間にも、その教科が得意な子が立ち歩いて不得意な子に教えに行くことも珍しくない。保護者や地域の住民などがボランティアで学校に入り、個別に子どもたちの勉強や活動を見る。「『私の役目は授業中にノキア（携帯電話）が鳴ったときに注意することくらい』と教師が冗談を言う」（中嶋氏）ほど、多くの大人が子どもの成長を支えるためにかかわっている。「社会の中での人とのかかわりが、子どもの人格の発達を促す」と考えられているからだ。
    そんなフィンランドの教育モデルは、実は日本の教育基本法（教基法）だ。６０年代、教育改革の方向性を模索していたときにヘルシンキ大学の客員教授だった中嶋氏は、教基法の講演依頼で引っ張りだこだったという。７２年にスタートした６・３制の義務教育も、中島氏がフィンランドに紹介したものだ。
    ６・３制導入後、フィンランドでも一時、学力低下論争が起きたが、「教育の機会均等を拡大するほど優れた才能が育つ」と平等を土台とする教育が守られた。フィンランド教育庁はＰＩＳＡの好成績の背景には７２年から行われてきた教育があるとして、「教育機会の平等」「テストや序列がない」など、１１ヵ条の特徴を挙げている。
    ↓
    フィンランドの実例のように、理念だけではなく、実利としても「教育基本法」が有利だとしたら、現在の「教育基本法」を改変する理由はどこにもありませんね（産業界の賛同も得られることでしょう）。それとも、優秀な人材を育成することよりも、従順な（＝愚かな）人材を育成することを優先しているのですか？＞日本の産業界
    日本国憲法にしても、教育基本法にしても、日本は世界に誇れる優れた法律を持っているのに、それを生かすことなく落ちぶれていく、というのは情けないですね（ノウハウだけ世界に提供して、「貢献」しているようですが … 笑）。
    日本国憲法と教育基本法を最大限に生かせば、世界の手本となる国になれるチャンスが目の前にあるのに実行しないのは、なぜでしょうね？
    自民党・公明党をはじめ官僚・天下り役人などなど、既得権益を必死で守っている連中は、今回の衆院選（与党勝利）でほくそ笑んでいますが、少なくとも、こうした人間が「抵抗勢力」となっていることは間違いないでしょう。

2005年 9月 12日（月）

• 得票率　自民47％　民主36％　なのに獲得議席４倍（毎日新聞・夕刊）
  今回の衆院選小選挙区の有効投票総数のうち自民党候補の得票の占める比率は47.8％、民主党候補は36.4％であることが毎日新聞の集計で12日、分かった。自民党は定数３００の小選挙区で７割以上にあたる219議席を獲得、民主党は４分の１以下の52議席にとどまっており、得票率以上に議席数に差がつく小選挙区制度の傾向をまざまざと映し出した形だ。
  

  政党名	得票率	獲得議席数
  自民	47.8 %	219
  民主	36.4 %	52
  公明	1.4 %	8
  共産	7.3 %	0
  社民	1.5 %	1

  ↓
  得票率だけ見ると、「自民圧勝」「民主惨敗」という程ではありませんね（１割しか違わない）。
  これが小選挙区制の恐ろしさです（死票が多すぎる！）。 実際、比例区では、自民７７に対し、民主６１ですから、「大差」とまでは言えませんね。
  以下、仮に小選挙区の得票率を単純に議席数に割り振ってみると…
  

  政党名	得票率	獲得議席数
  自民	47.8 %	143
  民主	36.4 %	109
  公明	1.4 %	4
  共産	7.3 %	22
  社民	1.5 %	5

  という結果が出ました（少々乱暴な計算ですが、目安として）。これに比例区の議席数を合わせた「幻の議席数」は
  

  政党名	実際の議席数	幻の議席数	公示前勢力
  自民	296	220	212
  民主	113	170	177
  公明	31	27	34
  共産	9	31	9
  社民	7	11	5

  となります（まあ、こんなもんでしょう）。
  今、マスコミは「自民圧勝」「民主惨敗」を繰り返して、国民の脳味噌に「民意は、郵政民営化だ！」と刷り込もうとしていますが、何のことはない「小選挙区制によるマジック」です。そもそも、民主党も「郵政民営化には反対ではない」と主張していましたから、結果的にそこは争点にはなりませんでした。
  じゃあ、どこが争点なのかと言うと、どこにも争点は無い。４年間の実績を問われたくない小泉純一郎が、「国民が良く理解していないテーマ」である「郵政民営化」だけを取り上げ、「改革」イメージだけで逃げ切った（他に主張できるものが無かったから、小泉は逃げた）、と見るのが妥当でしょう。
  もちろん、「小選挙区制によるマジックである」とは言っても、衆院の３分の２以上を与党（自民・公明）が占めたのは事実ですから、非常に危険な事態ですね（参院が否決しても、衆院が出席議員の３分の２以上で再可決すれば法案は成立する）。 自民党への監視をより一層強化する必要があります。特に、自民党に投票した方々には責任がありますので、小泉のように逃げずに（笑）、しっかりと自民党を監視するようにして下さい。ここからが勝負ですよ！

2005年 9月 11日（日）

• 『週刊金曜日（05/9/2）』より。
  • 明かされる「百人斬り」の事実（P16-、星徹「遺族の悲しみを“利用”しているのは誰か」）
    「百人斬り競争」とは、旧日本軍が1937年に中国・南京を攻略する途上で野田毅・向井敏明両少尉（当時）が行ったとされる“殺人競争”。最初の報道は、『東京日日新聞』（現『毎日新聞』）の４本の記事だった（以下に一部紹介）。
    《野田少尉は（中略）敵トーチカに突進し四名の敵を斬って（中略）向井少尉は（中略）敵陣に部下とともに躍り込み五十五名を斬り伏せた》（ 1937年11月30日付）
    《野田「おいおれは百五だが貴様は？」向井「おれは百六だ！」……両少尉は“アハハハ”結局いつまでにいづれが先きに百人斬つたかこれは不問》（同12月13日付）
    ●両少尉自身が記者に語る
    これらの記事は、２人の少尉自身が記者に語ったことを基に書かれており、このことは両少尉自身も認め、取材した浅海一男・鈴木二郎両記者も後にそう証言している。両少尉の写真撮影をした佐藤振壽カメラマンも、2004年7月の口頭弁論に原告側証人として出廷し、両少尉から「百人斬り競争」の話を直接聞いたことを認めた。
    また、野田少尉が故郷の知人に宛てた手紙の中で「南京入場まで百五斬った」「二百五十三人叩き斬った」と告白した内容を記載した新聞記事（『大阪毎日新聞』鹿児島沖縄版、1938年1月25日付）や、向井「少尉」が記者に「今日まで三百五人斬りました」と答えた記事（『東京日日新聞』1939年5月19日付）など、両少尉自身が「百人斬り」を認めた記録が数多く残っている。
    さらに野田少尉の父親は、戦前から戦後にかけて一貫して、息子の「百人斬り」の事実を認める発言をしている。
    ●実態は「据えもの斬り」か？
    「百人斬り競争」を最初に報じた前出『東京日日新聞』の記事では、両少尉があたかも白兵戦（至近距離での戦闘）で敵兵を次々と斬り殺したかのように描かれている。しかし実際は、武勇伝風に脚色されたものと想定され、これを裏づける証拠・証言もある。
    志々目彰氏は、自身が通っていた鹿児島県の小学校に野田「少尉」が1939年春ころに講演に来た際の話を、月刊『中国』（1971年12月号）に寄稿した文章の中で取り上げている。そこで、野田少尉が「実際に突撃していって白兵戦の中で斬ったのは四、五人しかいない」「占領した敵の塹壕にむかって『ニーライライ』とよびかけるとシナ兵はバカだから、ぞろぞろと出てこちらへやってくる。それを並ばせておいて片っぱしから斬る」「百人斬りと評判になったけれども、本当はこうして斬ったものが殆んどだ」などと話したことを記述している。
    この志々目証言を裏づける文書も明らかになった。この文書は志々目氏の同期生だった辛島勝一氏が書いたもので、野田少尉が講演した中に「捕虜を切った話もありました」と認め、具体的な内容も紹介している。
    さらに、野田・向井両少尉と当時おなじ大隊に所属し、野田少尉の下にいた望月五三郎氏は、1985年に著した『私の支那事変』（私家版）の中で、「（野田少尉の：星挿入）『おい望月あこにいる支那人をつれてこい』命令のままに支那人をひっぱって来た」「一刀のもとに首がとんで胴体が、がっくりと前に倒れる。首からふき出した血の勢で小石がころころと動いている」「その行為は、支那人を見つければ、向井少尉とうばい合ひする程、エスカレートしてきた。両少尉は涙を流して助けを求める農民を無惨にも切り捨てた」と書いている。
    これら証言・史料を見るかぎり、両少尉が無抵抗の中国人を競い合って殺したのは、動かしがたい事実のようだ。２人は戦後、ＢＣ級戦犯として 「捕虜・非戦闘員の殺害」を理由に中国で処刑された。
    ↓
    要点が簡潔にまとめられているので、記録に残しておきます。
    当時の日本軍兵士やマスコミ（新聞）に見られる「思想統制」の実態は酷いものですね（斬られる側（中国の民間人や捕虜）について、全く考えられていません）。もはや宗教の域に達している、いやそれを超えている、と言えるでしょう。
    もちろん、「思想統制」の原因は、政府と軍部ですが…。
    --
  • 騙されること自体が犯罪です（P21、福島菊次郎「わたしと憲法　「殺すな、殺されるな」と叫び続けよう」）
    「国に殉じた兵士を追悼してなぜ悪い、内政干渉だ」と、小泉首相は靖国参拝にご執心ですが、（先の大戦で）アジア、太平洋各地に３００万兵士の屍を野晒しにし、骨の入っていない「白木の箱」を“中を見るな”と遺族に押しつけ、人前で泣くことも許しませんでした。兵士の命を「鴻毛の軽き」に比した「軍人勅諭」が、人命軽視の作戦を横行させ国を滅ぼしたのです。背中に爆弾を背負い、米軍戦車に体当たりする僕たち本土決戦の自殺部隊は「貴様らの命は１銭５厘だ」と人間扱いもされず死地に投入されました。…
    靖国神社こそは、天皇をカリスマにして、「靖国で会おう」と、侵略戦争に国民を駆り立て、ボロ布のように使い捨てた、「大量殺人装置」以外の何ものでもなかったのです。許し難い国家犯罪で、首相の参拝可否以前の、残忍な戦争責任こそが問われているのです。…
    靖国神社が嗤わせます。遺骨が帰らない限り遺族の戦争は終わらないのです。国家が国民の尊厳を尊重すれば、誰に強制されなくても国民は祖国を愛するでしょう。首相が人命軽視の特攻隊を賛美するなど、まさに「歴史不在教育」の国の末路が生んだ欠陥総理で、戦争責任の追及を放棄したことが侵略戦争を正当化し、「自虐史観」などという荒廃した言葉が横行する世相を生んだのです。…
    「軍国主義に騙（だま）された」と私たちは戦後叫び続けましたが、騙された者が、騙した者の正体を見極め、制裁を加えない限り何度でも騙されます。騙されること自体が犯罪です。
    ↓
    今日の衆院選で、誠に残念なことに、日本の有権者の多くが「犯罪」を犯してしまった様です（まだ、最終結果は出ていませんが、自民党の圧勝らしい）。
    --
  • デンマークは風力発電で儲けている（P49、横内謙介「書評『環業革命』（山根一眞 著）」）
    国会で原子力発電を全廃する決議をして以来、国を挙げて風力発電に取り組んできたデンマークは、発電用風車の生産で世界トップとなり、今や風車の輸出が酪農産品に代わって最大の外貨獲得手段になったという。
    環境製品の製造と販売で儲けているのである。
    あれほど危ないと言われている原子力発電所に、一部の人たちがなぜ強く執着するのかと言えば、それが金儲けに繋がっているからに違いないが、それ以上に風力発電が儲かるとなれば、わが国の脱原子力もたちまち現実のことになるだろう。
    さらに言えば「世界中で風車が回れば、（太陽発電の）ソーラーが設置されれば、油を奪い合う殺し合いもなくなる」。
    ブッシュを支えているのがオイルマネーならば、次世代のニューリーダーは、風車やソーラー業界の支えで出てくるのが面白い。しかもより潤沢な資金援助を受けて。
    ネット長者はもう古い。エコ成金の時代がくれば世界は変わる。
    ↓
    たまには明るい話題を。
    これを「単なる理想論」で片付けずに「近未来へのヒント」として捉えたいですね。

2005年 9月 6日（火）

• 小泉「改革」の成果は、１時間に３９億円ずつ増えていく借金だった、という事実！（毎日新聞・夕刊、党首走る '05衆院選・新党日本 田中康夫代表）
  ５日夕、雨模様の神奈川県鎌倉市のＪＲ大船駅前に現れると、傘も差さずに訴え出した。
  「小泉（純一郎 首相）さんの４年でいくら借金が増えたと思いますか。１７０兆円、１時間に３９億円ですよ！」…
  長野県知事との二足のわらじ。「知事の仕事をおろそかにしている」と批判されても、フランスのシラク大統領がパリ市長と「共和国連合」総裁を兼ねていたことを引き合いに出し、動じるふうはない。 … ６日は長野で公務に専念する。
  ↓
  「改革」が聞いて呆れますね。＞小泉首相（＝ 税金無駄遣いの張本人）
  「改革を止めるな」ですか？　誰に向かって命令してるんだよ。
  こんな「改革」は、今すぐ止めろ！

2005年 9月 4日（日）

• 『週刊金曜日（05/8/26）』より。
  • 『百人斬り競争』は歴史上の事実（P4、金曜アンテナ「請求棄却の「百人斬り」「疑問の余地ない判決だ」」）
    旧日本軍の２人の少尉が中国で行なったとされる「百人斬り競争」をめぐる訴訟で、東京地裁は23日、両少尉の遺族３人（原告）の「虚偽の報道をされ名誉を毀損された」などとする訴えを棄却した。被告は、毎日新聞社・本多勝一氏・朝日新聞社・柏書房。
    判決後、本多氏は「当然の判決だ。もともと『百人斬り競争』は歴史上の事実であり、疑問の余地はなかった」と感想を述べた。
    また、被告側の小野寺利孝弁護士は、「全面勝訴だ。この裁判は、遺族の思いを利用して、誤った歴史認識を広めようとして提訴されたものだ」と語った。
    一方、原告側弁護人は、不当判決として控訴する方針を明らかにした。
    判決は、両少尉自身が記者らに「百人斬り競争」の話をしたことなどを認め、「両少尉が『百人斬り競争』を行ったことが（中略）創作によるものであるとまで認めることは困難」とした。
    原告側弁護団の中心には、「新しい歴史教科書をつくる会」の理事を務める弁護士もいて、南京大虐殺の被害者・李秀英さんを偽者とする著作をめぐる裁判では、被告側弁護人も務めた。同裁判では、李さんの勝訴が確定している。
    子どもと教科書全国ネット21の俵義文事務局長は、「彼ら歴史改竄勢力は、『つくる会』の運動を進める人々とも重なっている。警戒すべき動きだ」と語った。 （ルポライター　星徹）
    ↓
    ジャーナリストの仕事は事実を報道することですから、「事実を報道されたことによって名誉を毀損された」としても、ジャーナリストの罪にはならないですね。
    --
  • 小泉首相の「筋が通らない解散」によって、国民の血税１千億円が消えた（P51、矢崎泰久「編集一揆」）
    小泉純一郎による衆議院の解散は、日本の議会制民主主義の歴史に大きな汚点を残した。参議院によって法案が否決された場合は、もう一度衆議院で改めて審議するか、廃案にするしかない。内閣総辞職ならわかるが解散を選択するのは、とんでもない暴挙だ。
    こんなことが罷り通って、国民の血税が総選挙によって約１千億円も使われるなんて、実にふざけた話である。いくら総理大臣に解散権があると言っても、筋が通らないことはやってはならない。それを許してしまった国会も日本のメディアも全くだらしがない。
    小泉首相はヒトラーの再来とも言えよう。このままでは、日本は果てしなく暴走するだろうし、やがて小泉ナチス党（現・自民党）によって、国民のあらゆる権利は剥奪されるに違いない。もちろん宗教政党公明ナチス党が、その協力者であることは言うまでもない。…
    小泉首相の冷血は、東条英機にそっくりである。東条はヒトラーに直結していた人物でもある。この３人はともすると偕老同穴やも知れぬ。口先だけの平和を唱え、強権によって国民を支配しようとする小泉首相の手口は、ヒトラー、東条と酷似する。私は悪寒がする。
    はっきりしておこう。自民党、公明党には、絶対に投票してはならない。それに連帯する勢力にも与してはならない。それ以外に私たちは自分の身を守る術がない。どんなに虚しかろうと、選挙で反小泉、反自民、反公明の１票を！
    ↓
    世論調査では、自民党優位が伝えられていますね。小泉純一郎は、「政策」についてはパーでも、「政局」を読む力だけはありますから（あと、ルールを破っても全然平気、というのもあったか…）、相当な難敵です（マスコミも、小泉に協力していますしね）。民主党も、そこを認めた上で、戦略を練るべきです（選挙運動で「手応えを感じている」って、大丈夫かな？　ちゃんと現実見えてます？＞岡田代表）。
    現在の小泉政権の「手法」は、おそらく、ヒトラーがナチスを第１党にした歴史と重なる部分があるのでしょう（有権者は政策の中味［＝事実］よりも、イメージ［＝虚像］で、自分の人生を選択してしまうが、気付いた時には取り返しのつかない事態になっている）。 近い将来、このまま日本が、再び、戦前・戦中のような暗黒時代へ突入した時に、「なぜ、あの時、小泉政権を選択してしまったのか？」と次世代の日本人に恨まれそうです。「いやー、なぜか小泉に人気があってね」では済まされませんから、「どの様にして、第２のヒトラー（＝小泉）が人心を掌握したのか」について分析し研究結果を残すことが、第３のヒトラーを生み出さないために必要ですね。
    今、小泉首相は「これだけ公務員を減らせる改革は他にない（だから、郵政民営化）」という演説をしていますが、「郵政は独立採算だから、税金は１円も使われていない（だから、小泉は間違っている）」という事実を、もっと多くの人々に知らせるべきです。郵政公社が無駄遣いをしているわけではなく（その証拠に、郵政公社は現在も黒字）、自民党公明党政府が無駄遣いをしているのに、多くの国民が誤解している！　しかし、民主党は「郵政民営化には反対ではない」という立場を取ってしまったため、小泉首相の矛盾を攻撃できなくなってしまっています。千載一遇のチャンスだったのに、自業自得ですね。
    小泉首相は「郵政こそが争点だ」という話しかしませんが、ならば自民党勝利の場合、次の国会で郵政民営化法案だけ可決したら、すぐさま再び解散総選挙をすべきですが、絶対にそれは無いでしょう（笑）。「郵政」で得た議席で、他の「改悪」も推進するのは、筋が通っていませんが、小泉は平気です。
    ちなみに、私にとって最大の争点は「自衛隊によるイラク侵略」です。日本は内政も多くの問題を抱えていますが、それよりも先に現在進行形で外国に迷惑を掛けている「日本軍」を一刻も早く帰国させる政党に投票するつもりです。
    --
  • 扶桑社「歴史」代表執筆者が、教科書採択審議の最前列で傍聴（P60-、匿名希望「投書　杉並区の教科書採択に藤岡信勝氏が傍聴」）
    ８月１２日、杉並区の教科書採択の日に、私は１０００人近い希望者の中から、抽選で２０しかない傍聴席を当てた。最初、当選者は和室に集められ、私はあとのほうに並んで和室の入り口にいたので、中に誰がいるのか、まったく気がつきませんでした。
    突然、「先生、先生のような有名な方が、いいんですか」と女性の声がしました。そこには、真夏でもスーツを着てネクタイをした藤岡信勝氏がいました。女性は区役所職員に「藤岡氏が傍聴人になっていいのか」と聞いたようですが、とりあってもらえなかったようでした。
    教育委員会の部屋に入ると、５人の教育委員が２０人程度の区役所職員、２０人の傍聴者、記者席と向かい合って並びました。その距離は歩いて数歩程度と予想より近く、教育委員は、傍聴者の視線を十分感じることができる、と思いました。藤岡氏は、傍聴者席の最前列中央に座り、携帯電話の電源も切らずに、着信音を鳴らしていました。これだけ近いところに藤岡氏がいれば、教育委員も気がついたはず。これが公正な採択といえるのでしょうか。
    採択については、２人の教育委員が扶桑社の歴史教科書を推薦し、他の２人がそれ以外の歴史教科書を推薦。納富善朗教育長は扶桑社を第１番として上げました。８月４日の教科書採択審議では、傍聴者によると、「帝国書院、大阪書籍、扶桑社、率直に言ってどれでもいい」と言ったそうですが、８月１２日は変わったのです。
    納富教育長がなぜ扶桑社を他の２社よりも上としたのか、当日の説明は全く納得できるものではありませんでした。藤岡氏が傍聴者として教科書採択審議の場にいたことが、納富教育長に影響を与えていない、とはいえないのではないでしょうか。
    ８月１２日の杉並区役所での教科書採択審議は、公平な審議ではありませんでした。
    ↓
    市民による、こうしたレポートは貴重ですね。
    それにしても、ずいぶん露骨なことをしますな。＞「つくる会」藤岡信勝（扶桑社「歴史」代表執筆者）。
    （杉並）区内中学校の現場教員の意見が集約された調査報告書では「帝国書院と大阪書籍を支持する意見が多かった」（安本・丸田両委員の発言より）にもかかわらず、この現場の意見を無視したのだ（P18-、星徹「なぜ「つくる会」教科書が採択されたのか」）という点でも問題のあった東京都杉並区の教科書採択審議でした。